邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
閑話 毀骸の王子 十二頁
閑章 遥か遠く、あの宙の下で。
_____ここは悠久。遥か遠き煉獄の底。
最早戻ることなど許されぬ哀れな罪人は、煉獄の業火に焼かれ、その罪を燃やす。
身体を苛む炎が熱い。
運命を憎む心が燃える。
そして、最後に残った「愛」が力をくれる。
疑心と欺瞞を内に秘め、叫喚と絶望が精神を蝕み、憎悪と激墳が噴火する。
去っていった魔王を殺すために。
悪ふざけで災厄を押し付けて消えたあの悪魔を滅するために。
そして、柩の君に会うために。
魔王の呪いは凄まじく、彼は敵無しとなった。
周囲の物を水晶化する呪い。
これによって、体は変異することとなった。
呪いによって人ではなくなり、最早体温も感じぬ水晶の義体に触れ、そしてそれを噛み砕く。
水晶を食らうことで生きる水晶鬼。
人であったものは、眠る少女を引き連れて、何百もの悪を断罪する。
魔王の呪いによって人でなくなる肉体を拒絶し、埋め込まれた十字架の身を灼くような激痛に耐えながら、悪魔や吸血鬼を目に入る側から狩り続けた。
狩って、狩って、狩って、狩って、負けて、狩って、狩って狩って負けて狩って狩って狩って狩って負けて狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩狩狩負狩負狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩。
いつしか負けることも無くなり、作業の様に悪魔を狩っていた。 
喋ることは無い、発声機関は魔王の呪いにより水晶に置き換えられてとうに失われた。
痛む体はない。呪いと十字架は未だ体を焼き続けるが、それ以外の痛みなど水晶と化したこの身体には感じない。
だが、恐れはある。
侵食されて消えていく「自分」
今は肉体だけだが、精神面、記憶や感情まで支配されたら、自分は本当に狂ってしまう。
それを誤魔化すために、また悪魔を狩り続けた。
 
完全に肉体が変わった。
もはや水晶の肉体でないところはない。
恐れていた感情の侵食は起きなかった。
いや、勝ったと言うべきだろうか。
激痛の末、記憶と感情だけは素の自分を保持することが出来た。
なぜだかは分からないが、体が完全に水晶に変化したあたりで、ふたたび声が出せるようになった。
これでいくらか悪魔を殺しやすくなっただろう。
そうして悪魔を狩り続ける。
今一度、あの遥か遠き宙の下で、柩の内に眠る少女と会うために。
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
(誤字脱字がありましたら、何話かを明記した上で修正点をコメントしていただければ幸いです)
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疑心と欺瞞を内に秘め、叫喚と絶望が精神を蝕み、憎悪と激墳が噴火する。
去っていった魔王を殺すために。
悪ふざけで災厄を押し付けて消えたあの悪魔を滅するために。
そして、柩の君に会うために。
魔王の呪いは凄まじく、彼は敵無しとなった。
周囲の物を水晶化する呪い。
これによって、体は変異することとなった。
呪いによって人ではなくなり、最早体温も感じぬ水晶の義体に触れ、そしてそれを噛み砕く。
水晶を食らうことで生きる水晶鬼。
人であったものは、眠る少女を引き連れて、何百もの悪を断罪する。
魔王の呪いによって人でなくなる肉体を拒絶し、埋め込まれた十字架の身を灼くような激痛に耐えながら、悪魔や吸血鬼を目に入る側から狩り続けた。
狩って、狩って、狩って、狩って、負けて、狩って、狩って狩って負けて狩って狩って狩って狩って負けて狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩って狩狩狩負狩負狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩狩。
いつしか負けることも無くなり、作業の様に悪魔を狩っていた。 
喋ることは無い、発声機関は魔王の呪いにより水晶に置き換えられてとうに失われた。
痛む体はない。呪いと十字架は未だ体を焼き続けるが、それ以外の痛みなど水晶と化したこの身体には感じない。
だが、恐れはある。
侵食されて消えていく「自分」
今は肉体だけだが、精神面、記憶や感情まで支配されたら、自分は本当に狂ってしまう。
それを誤魔化すために、また悪魔を狩り続けた。
 
完全に肉体が変わった。
もはや水晶の肉体でないところはない。
恐れていた感情の侵食は起きなかった。
いや、勝ったと言うべきだろうか。
激痛の末、記憶と感情だけは素の自分を保持することが出来た。
なぜだかは分からないが、体が完全に水晶に変化したあたりで、ふたたび声が出せるようになった。
これでいくらか悪魔を殺しやすくなっただろう。
そうして悪魔を狩り続ける。
今一度、あの遥か遠き宙の下で、柩の内に眠る少女と会うために。
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