邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第二百二十八話 対処療法

7章 あゝ神よ


「さて、とりあえず急ぐべき情報共有は済んだ。であればどこか近場の街にでも移動したいが……黒渦アレをどうにかしなきゃいかん」

そう言って振り向いた二人の視線の先では未だに結界を打ち破らんと獣が足を蠢かせている。

「塞ぐにしても方法がないし、そもそもあれがなければ師匠の所への道が途絶える。そしたらどうせほかの所に同じようなものが作られるだけだろうから根本的な解決にはならねぇな。どうしたもんか」

「獣の侵入を防ぐためには結界を張っとけばいいですがそれだと私がここから動けませんしねぇ……」

「だよなぁ……」

「まあ対処療法でいいなら方法はあるんですけどね」

シグレがそう言うと、いつ間にか用意していた焼き魚を頬張りながら目からウロコといった様相で食いついてきた。

「マジで?どうやんだよ」

「わたしの従魔をここに何体か配置します。もし高位の、それこそ竜種のコピーが出てきたとしても屠れる程度には」

「なんだそれ!?さっきもそれだしゃよゆうじゃねぇか!」

「まあまあ、その話は後として、従魔をここに配備するということで異論はありませんか?」

「ああ、いいぜ。それが一番手っ取り早そうだ」

そんなこんなで従魔を配備したシグレは、今度はクーフーリンを連れてプレリュードへと向かった。

とりあえず安全圏に来たところで宿を取り、遮音結界を初めとした各種結界を張って会議を再開する。

「さて、ここなら盗み聞きされることもないしいきなりワープや空間置換で攻撃されることもありません」
「いいじゃねぇか。それじゃあ聞くが、お前の従魔はルーン魔術でも使えんのか?」
「何故、そう思ったんですか?」
「いや、さっき従魔をあそこに残しただろ?攻撃手段があるとも言っていた。俺が確認している中で今のところあのバケモンに効果があんのはルーン魔術とゲイボルグだけだ。だからルーン魔術を使えんのかと思ってたが……違うのか?」

「ええ、私の方では数個ほど有効な攻撃手段を発見出来て、従魔がその攻撃手段を使えるため任せても問題ないと判断しました。ですから、私や従魔たちはルーン魔術は使えませんよ。むしろ貴方が初見です」

「成程、そういうことか……」

「さて、それでは一つ質問しても?」

「ああ、いいぜ」

「今回の事件、黒幕は誰です?」

目の前に座るクーフーリンを前に、シグレはそう言い放った。


経験値稼ぎにもなって一石二鳥だな!(白目)

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