邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜
第二百四話 いつぞやの青薔薇
7章 あゝ神よ
数刻前まで静寂に包まれていた森の中に、悲鳴と怒号、苦悶の叫びが響き渡る。
如何に数を揃えようとも、如何に装備を強力なものにしようとも、如何に小細工を弄しても、シグレはそれを圧倒的強者として叩き潰す。
そう、たとえ、この一帯を毒で満たそうとも、それはシグレに対して意味を成さず、寧ろその元凶たる少女の兵力の低下を招いていた。
しかし、愚かな少女は気付かない。
それは彼女にとって幸福なのだろうか。
否、無知とは、時として残酷である。
彼女は倒れた男達を踏みつけながらシグレの下へゆっくりと歩いていく。
「幻術かしら?残念だけど私はそういったものに対する耐性があるの。残念だったわねぇ?」
「私に逆らったからこうなるのよ!いい気味だわ!あの時もきっと幻術を使っていたんでしょう?じゃなきゃこの私が負けるわけがないわ!」
その言葉と共に、シグレが苦しみながら倒れ込む。
「無様ね。私たち『青薔薇』を陥れたことを悔いるがいいわ!」
真実を知らない少女は黒い笑顔で倒れ込んだシグレの頭を踏みつけた。
やがて踏みつけられたシグレの頭蓋から骨が砕ける音や脳髄の潰れる音が生々しく響き渡る。
数十秒後
最早原型を留めないほどに粉砕されたシグレの頭部から足を離した少女は、唯一残っていた従者に靴を舐めさせ、自らを貶めた者の無様な末路を見て笑っていた。
「無様ね。私たち『青薔薇』を陥れたことを悔いるがいいわ!」
少女があらぬ方向に向かって指を差し、何やら踏みつけているようなポーズを取り始めたのを近くの木に寄り掛かって見ていたシグレは、少女の一言を聞き咎めた。
「『青薔薇』?なんでしたっけそれ。どこかで聞いた気が……」
『ヒント:虐殺』
『ヒント:サバイバル』
「なぜにクイズ……あ、でもお陰で分かりました。サーバー対抗戦でゾンビとかの実戦テストした時の人達ですよね」
『正解、今回はリーダーの少女が君に復讐しに来たっぽいね』
「恨まれるようなことしましたっけ?」
『『虐殺』』
『自分のサーバーの代表百人が五分とかからずに全員殺されたんだ。そりゃ不平も出るだろうよ』
『トドメに元々嫌われ者だったらしいしね』
「逆恨み?」
『いぐざくとりー』
「え、ひたすらに迷惑なんですが」
『取り敢えず殺れば?全員犯罪者ぽいし』
「まあ集落までついてこられても迷惑ですしね」
「雷槍乱舞」
白熱した雷の槍が、未だ幻に囚われた少女達を一人残らず蒸発させた。
刺し貫いたのではない、蒸発させたのだ。
誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです
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(IDは@87lnRyPJncjxbEpです)
数刻前まで静寂に包まれていた森の中に、悲鳴と怒号、苦悶の叫びが響き渡る。
如何に数を揃えようとも、如何に装備を強力なものにしようとも、如何に小細工を弄しても、シグレはそれを圧倒的強者として叩き潰す。
そう、たとえ、この一帯を毒で満たそうとも、それはシグレに対して意味を成さず、寧ろその元凶たる少女の兵力の低下を招いていた。
しかし、愚かな少女は気付かない。
それは彼女にとって幸福なのだろうか。
否、無知とは、時として残酷である。
彼女は倒れた男達を踏みつけながらシグレの下へゆっくりと歩いていく。
「幻術かしら?残念だけど私はそういったものに対する耐性があるの。残念だったわねぇ?」
「私に逆らったからこうなるのよ!いい気味だわ!あの時もきっと幻術を使っていたんでしょう?じゃなきゃこの私が負けるわけがないわ!」
その言葉と共に、シグレが苦しみながら倒れ込む。
「無様ね。私たち『青薔薇』を陥れたことを悔いるがいいわ!」
真実を知らない少女は黒い笑顔で倒れ込んだシグレの頭を踏みつけた。
やがて踏みつけられたシグレの頭蓋から骨が砕ける音や脳髄の潰れる音が生々しく響き渡る。
数十秒後
最早原型を留めないほどに粉砕されたシグレの頭部から足を離した少女は、唯一残っていた従者に靴を舐めさせ、自らを貶めた者の無様な末路を見て笑っていた。
「無様ね。私たち『青薔薇』を陥れたことを悔いるがいいわ!」
少女があらぬ方向に向かって指を差し、何やら踏みつけているようなポーズを取り始めたのを近くの木に寄り掛かって見ていたシグレは、少女の一言を聞き咎めた。
「『青薔薇』?なんでしたっけそれ。どこかで聞いた気が……」
『ヒント:虐殺』
『ヒント:サバイバル』
「なぜにクイズ……あ、でもお陰で分かりました。サーバー対抗戦でゾンビとかの実戦テストした時の人達ですよね」
『正解、今回はリーダーの少女が君に復讐しに来たっぽいね』
「恨まれるようなことしましたっけ?」
『『虐殺』』
『自分のサーバーの代表百人が五分とかからずに全員殺されたんだ。そりゃ不平も出るだろうよ』
『トドメに元々嫌われ者だったらしいしね』
「逆恨み?」
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「え、ひたすらに迷惑なんですが」
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「雷槍乱舞」
白熱した雷の槍が、未だ幻に囚われた少女達を一人残らず蒸発させた。
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