邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百七十話 余裕などない

7章 あゝ神よ


「ま、まあ…気を取り直して次行きましょうか」

『次は何すんのー?』
「モンスターの改造をしようかと」
『ああ、錬神術に記述されていたアレか。しかし、何を材料にするんだ?眷属か?』
「その通り、今回はメルに協力してもらいます」

そうやってメルを呼び出し抱えたシグレは、そのまま準備を始める。

「がんばるよ〜!」

全魔法展開フルオープン

『それで?今何してんの?』

クトゥルフが不思議そうな声音でそう問いかける。
まあ無理もないだろう。
不気味な詠唱とともにいきなり地面に複雑怪奇な紋章をわざわざ魔法で描き始めたのだから。

「融合魔法陣ですよ。従魔の」
『これで儀式を安定させるのだ。もちろんなくても実行可能だが融合の成功率と材料同士の安定性が上昇するからこんな手のこんだ魔法陣を描いているのだろう』
「そのとおりです。特に今回は材料がヤバイので念には念を入れておきたいのでこのような手法をとっています」

そう言いながらもシグレは地面に紋章を描き続ける。

『ん?何をそこまで警戒している。これはやりすぎではないか?』
「いえ、たぶんこれでもたりません」

注意深く観察すればわかるのだが、融合魔法陣を描く光の帯は魔法言語の集合体であり、使われている言語はただ一つ、『従属』をあらわすもののみだったのだ。
シグレがそれを扱うならば、『従属』の魔法文字一つだけで大悪魔すらも従属させられるだろう。
それが…足りない?
今現在描かれたものでさえ『従属』の魔法文字は数千にものぼる。

下級や中級の神程度なら束縛どころか消滅するほどの量である。

クトゥルフ神話の神々じぶんたちは別次元に存在するため効果を受けることはシグレが狭間の渡航者エリアトラベラーを発動しない限りなく、MPの問題上シグレはこの状態で狭間の渡航者エリアトラベラーを発動できない。
だが、眼前の魔法陣に内包された魔力は上位の神じぶんたちですら束縛しうるものだと理解した。

だというのに、その光の帯はとどまることを知らず、ついに空中にも魔法陣を描き出す。

『なにを使う気だ!これほどのものを用意する必要があるなど……神の心臓でも使う気か!』

これには流石の神も驚きの様子を隠せず戸惑いとともに語気を荒げてシグレに問いを投げかける。
ヨグ=ソトースはこれほどのものが必要なのは一つしか知らない、それは大神の心臓、つまりは神そのものを使う場合である。

「それよりも…もっと原始的で、手のつけようもない脅威となりうるものですよ」

「だって________


なんだろね

全魔法展開フルオープンとは、シグレが補助魔法をいちいち発動するのが面倒なのでひとつの魔法に圧縮したものです。
つまり今現在シグレの使える全ての補助魔法が発動しました

誤字脱字や作品への意見等ございましたらコメントしていただければ幸いです

いいね3200ありがとうございます!
いいねの増加が加速しているwwww

いいね、フォローもお願いします

Twitterのフォローもお願いします
(IDはあらすじにあります)

コメント

コメントを書く

「SF」の人気作品

書籍化作品