邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第百四十六話 観光:城下町

7章 あゝ神よ


「おお…圧倒的人混み…」

関所を抜け、城下町に降りたシグレは、某スクランブルな交差点並みの人混みに驚いていた。

関所の辺りはすいているのだが、様々な店が立ち並ぶ商店街のようなものはもはや地面が見えず、進む人々のみが見える。

早速シグレはその雑踏の中へと入っていく

「すごい…ですね…」

シグレは押しつぶされそうになりながら歩いていき、両側の鍛冶屋や古書店、アクセサリー屋など様々な店を見て回る。

「あ、これください」
「おいおい姉ちゃん。それは10万Mもする魔導書グリモアだぜ?しかもいくつも、金はあんのか?」

古書店の本をみていると、いくつか魔力を放っている本があったため買おうとしたシグレに、若い店主がニヤニヤしながら声をかける。

因みに今のシグレの格好は普段のシャツとズボンではなく、どちらかと言えばタキシードに近いものである。

それでいて長髪なので男装の麗人かなにかかと思われたようだ。
年齢的にも10代後半に見えるので貴族の娘かなにかかと思われたのだろうか、駄菓子菓子、数十万だと?億を超える金を持つシグレにとってはそんな額ははした金に過ぎないのである。

「これで足りますよね?」

と言ってシグレは店主に黒い硬貨を弾き飛ばす。

「なんだぁ…硬貨1枚で足りるとでも…な…100万M黒貨だと!?」

弾かれた硬貨をキャッチし、それを確認した店主は悲鳴をあげてバックヤードへと走り去る。

しばらくすると戻ってきた店主は、油で撫で付けた髪をてらてらと輝かせながら、揉み手をしてシグレに胡散臭い笑みを向けてくる。

「へ…へへ…先程まではすいませんでした…ここにあるもの全部お買い上げですか?」

「ええ」

「あ、ありがとうございますです。またご贔屓に…」

なれない敬語でおかしくなっている言葉遣いを無視し、シグレは変わりきった態度に辟易としながら本をアイテムボックスにしまい、外へ出る。

(金に媚を売る人間は醜いですねぇ…)

そんなことを考えているとは露知らず、いきなり出てきた男装の麗人に町娘は色めきたち、頬を赤らめさせてきゃあきゃあと話しはじめた。

『予約完了したよん。今から使えるぞ☆』
『分かりました、王城へ戻ります』

「へへっ…不用心なんだよ!」
「何がです?」
「えっ?」

そんなこんなで、スリの少年を捕まえたりしながら、シグレは王城へと戻って行った


はい、王都編

解説:硬貨について
NPCとの買い物の時は、Mメル(金)を実体化させて払わなければなりません。
実体化は好きな時に、好きな硬貨で出現します。また、消すことも容易です。
買い物の時は自動的にその支払いの分だけ硬貨が出現します
硬貨は破壊不能です。
硬貨を変質させることは出来ません

硬貨の単位
鉄貨→1M
銅貨→10M
銀貨→100M
金貨→1000M
白金貨→10000M
ミスリル貨→100000M
黒貨→1000000M

な感じ、一般的に使われるのは金貨までかな?
序盤のポーションがだいたい一本銅貨二枚くらいだったりします

因みに偽装は不可能、国が判別魔法をかけています。(勿論シグレさんなら偽装可能)

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(IDはあらすじにあります)

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