ボクの完璧美少女な弟子は変態すぎて手に負えません(笑)

花水木

寝起きは頭が回らないんです(疲)

再び目覚め体を起こすと、ひたいから何かが落ちた。
 それは濡れタオルであり、側には水の入った桶もおいてある。

 どうやら瑞希さんが、ボクの体を拭いてくれていたようだ。
 ボクは嬉しくも恥ずかしくも思い、頭の中で色々な感情が行き交う中、激しい尿意がこみ上げてきた。

 思えば朝から行っていないので、すでに膀胱は破裂しそうなくらいやばかった。
 そしてボクは膀胱を刺激しないようにゆっくりとベットから降りて、一歩一歩慎重に踏み出しトイレへと向かう。

 部屋からトイレへの道のりは、いつも以上に長かった。
 途中の廊下でゴミ袋を見かけ、もうそれにしてしまおうかという強行策も思いついたのだが、瑞希さんに見つかってしまうことを恐れやむなく断念する。



 その後やっとの思いで、トイレの前まで着く。
 キッチンからは食器を洗う音が聞こえ、瑞希さんはそこにいるのだと思い勢いよく扉を開くと、そこにはパンツに手をかけた瑞希さんの姿が。

「…………」

「…………」

 沈黙。この時すぐにドアを閉めればよかったものの、ボクの膀胱もピンチなわけで、早くトイレがしたいと言う一心で思わず中に入ってしまう。
 そして気まずい空気の中、ボーっとした頭で率直に思ったことを口に出す。

「……かわいらしいうさぎさんですねっ」

「き、きゃああぁあああぁああああーーーーーーーーー!!!」

 瑞希さんの叫び声は、室内どころか家中に木霊した。

「ちょっと何かあったんですか!?」

 それをいつの間にか帰ってきていたらしい彩奈が聞きつけ、トイレに向かって声を上げる。

「あ、彩奈ちゃん!?べ、別に大丈夫だよ」

 瑞希さんもトイレに二人のこの状況を見られるのはまずいと思ったのか、必死にはぐらかす。

「でもさっきすっごい叫び声がしましたよ?」

「いや、ほ、ほんとになんでもないから」

「そうですか?な、ならいいんですけど」

「う、うん。ごめんね」

 彩奈は変に思いながらも、またキッチンの方へ戻って行った。



 なんとかこの危機を脱し、ボクも用を済まし部屋に戻ると、瑞希さんが頬を膨らませ怒っている様子だった。
 組んだ腕の上に豊満な胸を乗せ、なんともいい景色です。

「流石にあれはひどいんじゃないかな」

 この場の空気を読んだボクは、自主的に瑞希さんの前に正座をする。

「ごもっともです」

「まあ、鍵を閉め忘れた私にも落ち度があるんだけど」

「……」

「でもなんで中に入って来ちゃうの?しかも私のパン……下着の感想まで言って!」

「反省してます」

「だいたいハル君は……」

 と、まで言ったところで話が途切れる。
 恐る恐る顔を上げると、瑞希さんは顔を赤らめボクから目をそらした。

「もういい。許してあげる。私も見ちゃったし……」

「何をですか??」

「……なんでもない」

 瑞希さんはそっぽを向き、椅子に座り込んだ。



 その後また寝ようと、布団お腹に潜っているたら寒気を感じた。
 寒気がする方を見やると、換気のために開けていたのか部屋の窓が少し空いていて、そこから寒い風が入って来ていた。

「すみません。窓締めてもらっていいですか?」

「えっ?私が!?」

 ボクが窓の近くにいる瑞希さんにお願いをすると、思った以上に瑞希さんは動揺する。

「はい。お願いします」

 すると瑞希さんは窓から遠ざかり、どんどんとボクの方に近づいてくる。

「あ、あの瑞希さん?窓、締めて欲しいんですけど」

「う、うん。わかってる。……じゃあいくね」

 と言いながらゆっくりと手を伸ばす先は、ボクの下半身。しかも股間のあたりで……。

「へ?」

「えいっ」

 瑞希さんは顔を背けながら、ボクのズボンのチャックを上げた。

「すみません。ボクが締めて欲しかったのは、社会の窓じゃなくて部屋の窓です……」

「えっ!?ご、ごめんなさい私てっきりそういう羞恥プレイの一環かと……」

「そんなわけないでしょ!?」

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