チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります
第二十八話 魔法剣士としての完成形
俺はこの切り札をフラウスの対決の後身に付けた。
これは、魔法剣士の完成形かもしれない。そう思える程の技だ。
俺は初め魔法剣士とは魔法、剣術、その両方を極める事だと思っていた。
けど、それは魔法と剣術を極めているものだ。
魔法剣士とは呼ばないんじゃないかと。
だから、俺は原点から、自分を見つめ直しあることを思い出した。
そしてある技を思い付いた。この技はこれこそが魔法剣士なんじゃないかと。
だが、俺はこの技を身に付けると同時に、この技は仲間がピンチな時以外は使わない事を決意した。
何故ならこれは魔法使いとしての俺、剣士としての俺が二流だからこの技に頼っていると言ってもおかしくないからだ。
だけど、そんな俺のプライドは今捨てる。
俺は魔法剣士なのだから。そして俺は皆を守りたいから。
盗賊は先程までの余裕の表情はなく焦っていた。
「お前!いったい何をするつもりだ!」
盗賊は叫び俺の邪魔をしようとする。
しかしそこにはリリアがいる。
「ファイアウォール!」
リリアは火の上級魔法を使い、盗賊を包囲する。
今回無詠唱を使わないのは俺との授業を覚えているのだろう。
無詠唱は詠唱を短縮出来るというメリットがあるが勿論デメリットもある。
二つ以上の魔法を使おうとした際に、イメージが出来にくくなるのだ。それもそうだろう。人間は何個も同じことを同時に考える事は出来ない。そうなってくるとイメージが出来にくく不発に終わる事もあれば、出来たとしても魔力を普段より多く消費する。だからこそ一言だけ呟く事でイメージをしやすくする。
リリアはセシリアとの授業を受けながらも俺の授業も忘れていなくて嬉しい。
「こんなもんすぐ消してやる!」
盗賊は詠唱も無しで火の魔法が自分の周りに放たれたことに驚いたが、すぐに冷静になり水の魔法を使おうとしたのだろう。
そのすぐに冷静になるのは凄い事だと思う。だけど俺が教えた作戦がリリアが実行してくれるのなら大丈夫な筈だ。
しかし、先程俺が教えた通り、リリアはすぐに風の中級魔法を使った。
「ウインド!」
それにより、火が更に舞い上がり、威力が強力になった。
「くそ!なんで急に威力が上がるんだよ!」
盗賊はそれに驚きながらも、水の上級魔法を放ち消そうとする。
リリアは消されそうになる魔法に更に何度も火の上級魔法を使い妨害する。
だが、リリアは慣れない罠魔法を使おうとして、それに加え上級魔法を使い魔力切れを起こし倒れた。
盗賊は倒れたリリアを睨みつけ、
「よくも邪魔してくれたな。死ね!」
そう言い、リリアに剣を突き刺そうとした。
だがそんなことはさせない。
俺は先程までとは桁違いのスピードを出し、リリアに突き刺そうとしてる剣を止める。
「させるわけないだろ」
俺はそう言い、すぐにリリアを抱え離れた。
「ありがとな、リリア」
「......ちゃんと仇取りなさいよ」
リリアはそう言って魔力切れによってフラフラしながらも座りながら俺の戦いを見るようだ。
また盗賊と対峙する。
だが、盗賊は今見ているものが信じられないような顔をしている。
確かに今の俺の姿は他の人から見ればおかしいのかもしれない。
「......何だよ。それ」
俺は今身体の体内に火魔法を放っている。そして剣にも火が纏わりついている。
これを俺は火纏いと名付けた。
だけど時間が無い俺は盗賊に一言だけ言った。
「行くぞ」
俺はそう宣言して盗賊に襲い掛かった。
~セシリア視点~
私は雑魚共を倒し、レイ達の援護をしようと思った。
だがレイの様子がおかしい。
だが私はあのような状態をどこかで聞いたたことがある気がする。
だが、まずはリリアの様子を見ようと思ったがリリアもレイの方を見ていた。
怪我をしている様子はない。魔力切れを起こしているようだった。
私はリリアの隣に立ったまま一緒にレイの戦いを見た。
レイの強さは圧倒的だった。盗賊は防戦一方だ。
「セシリア。今の先生どうなっているの?」
リリアは信じられないものを見るような眼でレイを見ながら呟く。
私はようやく思い出した。
「あれは魔法を纏っているんだと思う」
私はあれのような状態を一度母から聞いた事があった。
魔法剣士は、剣を使い魔法を使う。しかし、魔法を体に纏い戦うのが本当の魔法剣士だと。
「私が見るに、あれは体内に火の魔法を使い血液の流れを速くして動きを速くしているんだと思う」
「正解ニャー」
タマは降りてきて言った。
「けど、あれは早めに決着をつけないとまずいニャー」
「ああ。確かにその通りだな。だが今私が行っても邪魔になるだけだ。ここにいるしか出来ない自分が悔しい」
本当に悔しい。私は大人であるのに子供であるレイの手助けも出来ないことが情けなくてしょうがない。
「どういうこと?」
リリアは分からないように言う。
「今のレイは急激に血液の流れを火魔法によって速くしているんだ。あれだと、寿命を短くするに決まっている」
「......そんな」
リリアはそう言い、未だ戦っているレイを見る。だが歯を食いしばっているように見える。
リリアも同じ気持ちなのだろう。
レイにそれまでの事をさせているのは私達を守る為にやっているのが大きいのだろう。
私達は自分の無力さが悔しくてしょうがないのだ。だからこそ無力な私達には、ただレイの戦闘を見る事しか出来なかった。
~レイロード視点~
体は熱いがとてもスムーズに動くことが出来る。
俺は盗賊が次に何をするのかスローモーションのように分かる。
盗賊はイラついたように言う。
「調子に乗るんじゃねえ!」
そう言い剣が重なる。
しかし、これはやってはいけない。
俺は今、剣に火の上級魔法を纏っている。
俺は剣が重なると同時に剣に纏っている炎を盗賊に放つ。
「がああああああ!」
盗賊は叫びながら後退する。
俺は更に追い詰める。
この状態は長くは続かない。
これは未完成なのだ。
本来ならば、これは身体の一部である手や足に纏い使うのが俺の理想だ。
だが、それは理想である。
今の俺にはまだ使えない。
だから早急に倒す。
俺は盗賊に休む事をさせることなく攻撃し続ける。
「なんなんだよ。それは!」
盗賊は剣を打ち合いながら呟く。
「今からやられる奴に教える必要はない」
俺はそう言い攻撃を緩めず、攻撃し続け、盗賊に隙が出来、斬りつけた。
「ううううああ!」
盗賊は叫びながら、倒れた。
俺は盗賊にとどめを刺すため近づく。
「待ってくれ!あの時の事は謝る!どうか許してほしい」
盗賊は勝ち目がないと悟り俺に命乞いしてきた。
こいつには恨みと感謝がある。
俺の人生を狂わせたこと。お世話になった村長とアンリの仇である。
だが、感謝している部分もある。
あの時お前らに襲われた事でセシリアさんにも会えた。
大事なことも教わることが出来た。
子供が生活するのが大変な事も分かった。大人がどれだけ優秀なのかも分かった。
だがこれとそれは別だ。
俺は火の上級魔法を使いせめて苦しくないように盗賊を殺した。
異世界に来る前もそうだが初めての人殺しだ。だけど後悔はしていない。こいつは悪党なのだから。
吐き気に襲われる前に俺は火纏いを解除すると急に体温が低下し、倦怠感に襲われて倒れる。
意識が遠のく中俺は思ってしまう。
......俺、戦闘で毎回倒れている気がするんだが。
そう思いながら気絶した。
これは、魔法剣士の完成形かもしれない。そう思える程の技だ。
俺は初め魔法剣士とは魔法、剣術、その両方を極める事だと思っていた。
けど、それは魔法と剣術を極めているものだ。
魔法剣士とは呼ばないんじゃないかと。
だから、俺は原点から、自分を見つめ直しあることを思い出した。
そしてある技を思い付いた。この技はこれこそが魔法剣士なんじゃないかと。
だが、俺はこの技を身に付けると同時に、この技は仲間がピンチな時以外は使わない事を決意した。
何故ならこれは魔法使いとしての俺、剣士としての俺が二流だからこの技に頼っていると言ってもおかしくないからだ。
だけど、そんな俺のプライドは今捨てる。
俺は魔法剣士なのだから。そして俺は皆を守りたいから。
盗賊は先程までの余裕の表情はなく焦っていた。
「お前!いったい何をするつもりだ!」
盗賊は叫び俺の邪魔をしようとする。
しかしそこにはリリアがいる。
「ファイアウォール!」
リリアは火の上級魔法を使い、盗賊を包囲する。
今回無詠唱を使わないのは俺との授業を覚えているのだろう。
無詠唱は詠唱を短縮出来るというメリットがあるが勿論デメリットもある。
二つ以上の魔法を使おうとした際に、イメージが出来にくくなるのだ。それもそうだろう。人間は何個も同じことを同時に考える事は出来ない。そうなってくるとイメージが出来にくく不発に終わる事もあれば、出来たとしても魔力を普段より多く消費する。だからこそ一言だけ呟く事でイメージをしやすくする。
リリアはセシリアとの授業を受けながらも俺の授業も忘れていなくて嬉しい。
「こんなもんすぐ消してやる!」
盗賊は詠唱も無しで火の魔法が自分の周りに放たれたことに驚いたが、すぐに冷静になり水の魔法を使おうとしたのだろう。
そのすぐに冷静になるのは凄い事だと思う。だけど俺が教えた作戦がリリアが実行してくれるのなら大丈夫な筈だ。
しかし、先程俺が教えた通り、リリアはすぐに風の中級魔法を使った。
「ウインド!」
それにより、火が更に舞い上がり、威力が強力になった。
「くそ!なんで急に威力が上がるんだよ!」
盗賊はそれに驚きながらも、水の上級魔法を放ち消そうとする。
リリアは消されそうになる魔法に更に何度も火の上級魔法を使い妨害する。
だが、リリアは慣れない罠魔法を使おうとして、それに加え上級魔法を使い魔力切れを起こし倒れた。
盗賊は倒れたリリアを睨みつけ、
「よくも邪魔してくれたな。死ね!」
そう言い、リリアに剣を突き刺そうとした。
だがそんなことはさせない。
俺は先程までとは桁違いのスピードを出し、リリアに突き刺そうとしてる剣を止める。
「させるわけないだろ」
俺はそう言い、すぐにリリアを抱え離れた。
「ありがとな、リリア」
「......ちゃんと仇取りなさいよ」
リリアはそう言って魔力切れによってフラフラしながらも座りながら俺の戦いを見るようだ。
また盗賊と対峙する。
だが、盗賊は今見ているものが信じられないような顔をしている。
確かに今の俺の姿は他の人から見ればおかしいのかもしれない。
「......何だよ。それ」
俺は今身体の体内に火魔法を放っている。そして剣にも火が纏わりついている。
これを俺は火纏いと名付けた。
だけど時間が無い俺は盗賊に一言だけ言った。
「行くぞ」
俺はそう宣言して盗賊に襲い掛かった。
~セシリア視点~
私は雑魚共を倒し、レイ達の援護をしようと思った。
だがレイの様子がおかしい。
だが私はあのような状態をどこかで聞いたたことがある気がする。
だが、まずはリリアの様子を見ようと思ったがリリアもレイの方を見ていた。
怪我をしている様子はない。魔力切れを起こしているようだった。
私はリリアの隣に立ったまま一緒にレイの戦いを見た。
レイの強さは圧倒的だった。盗賊は防戦一方だ。
「セシリア。今の先生どうなっているの?」
リリアは信じられないものを見るような眼でレイを見ながら呟く。
私はようやく思い出した。
「あれは魔法を纏っているんだと思う」
私はあれのような状態を一度母から聞いた事があった。
魔法剣士は、剣を使い魔法を使う。しかし、魔法を体に纏い戦うのが本当の魔法剣士だと。
「私が見るに、あれは体内に火の魔法を使い血液の流れを速くして動きを速くしているんだと思う」
「正解ニャー」
タマは降りてきて言った。
「けど、あれは早めに決着をつけないとまずいニャー」
「ああ。確かにその通りだな。だが今私が行っても邪魔になるだけだ。ここにいるしか出来ない自分が悔しい」
本当に悔しい。私は大人であるのに子供であるレイの手助けも出来ないことが情けなくてしょうがない。
「どういうこと?」
リリアは分からないように言う。
「今のレイは急激に血液の流れを火魔法によって速くしているんだ。あれだと、寿命を短くするに決まっている」
「......そんな」
リリアはそう言い、未だ戦っているレイを見る。だが歯を食いしばっているように見える。
リリアも同じ気持ちなのだろう。
レイにそれまでの事をさせているのは私達を守る為にやっているのが大きいのだろう。
私達は自分の無力さが悔しくてしょうがないのだ。だからこそ無力な私達には、ただレイの戦闘を見る事しか出来なかった。
~レイロード視点~
体は熱いがとてもスムーズに動くことが出来る。
俺は盗賊が次に何をするのかスローモーションのように分かる。
盗賊はイラついたように言う。
「調子に乗るんじゃねえ!」
そう言い剣が重なる。
しかし、これはやってはいけない。
俺は今、剣に火の上級魔法を纏っている。
俺は剣が重なると同時に剣に纏っている炎を盗賊に放つ。
「がああああああ!」
盗賊は叫びながら後退する。
俺は更に追い詰める。
この状態は長くは続かない。
これは未完成なのだ。
本来ならば、これは身体の一部である手や足に纏い使うのが俺の理想だ。
だが、それは理想である。
今の俺にはまだ使えない。
だから早急に倒す。
俺は盗賊に休む事をさせることなく攻撃し続ける。
「なんなんだよ。それは!」
盗賊は剣を打ち合いながら呟く。
「今からやられる奴に教える必要はない」
俺はそう言い攻撃を緩めず、攻撃し続け、盗賊に隙が出来、斬りつけた。
「ううううああ!」
盗賊は叫びながら、倒れた。
俺は盗賊にとどめを刺すため近づく。
「待ってくれ!あの時の事は謝る!どうか許してほしい」
盗賊は勝ち目がないと悟り俺に命乞いしてきた。
こいつには恨みと感謝がある。
俺の人生を狂わせたこと。お世話になった村長とアンリの仇である。
だが、感謝している部分もある。
あの時お前らに襲われた事でセシリアさんにも会えた。
大事なことも教わることが出来た。
子供が生活するのが大変な事も分かった。大人がどれだけ優秀なのかも分かった。
だがこれとそれは別だ。
俺は火の上級魔法を使いせめて苦しくないように盗賊を殺した。
異世界に来る前もそうだが初めての人殺しだ。だけど後悔はしていない。こいつは悪党なのだから。
吐き気に襲われる前に俺は火纏いを解除すると急に体温が低下し、倦怠感に襲われて倒れる。
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