歩くだけでレベルアップ!~駄女神と一緒に異世界旅行~
第105歩目 再びの問題点!
前回までのあらすじ
酒場を貸しきっての大宴会はアルテミス様も満足したようだ。
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本日より、新章『勇者編』が始まります。
よろしくお願いします。
(※)この第4.5章ですが、今までの章とは少し毛色が異なります。
特に後半にその傾向が強くなり、中にはお気に召さない方もでてくるかと思われます。
ただ、ある目的に沿っている為、そこはご了承頂けたらと思います。
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10/5 世界観のダンジョン編!に一部追記をしました。
追記箇所は、『ダンジョンマスター』となります。
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□□□□ ~法の壁~ □□□□
アルテミス様の接待から1ヶ月が過ぎた。
その間にニケさんに出会えたかというと、答えはNOだ。
クリスタルは手に入れられたかというと、それもNOだ。
「じゃあ、1ヶ月も何してたんだ?」と思われるかもしれないが、当然ダンジョンには挑んでいた。
俺の強さ的にはダンジョン如き全く問題はないのだが、ただ、いろいろと問題が出てきてしまった。
まず問題点の一つは、今までダンジョンがクリアできなかったことだ。
これは実力的なものではなくて、物理的というか、規則的な意味合いでだ。
以前にも説明したが、この王都は経済停滞を回避する為に、ダンジョンをクリアしてはいけない王律が定められている。
だが同時に、1億支払うことで同ランクのダンジョンならクリアできる例外措置も執られている。
だから、1億支払ったことでEランクダンジョンをクリアすることができ、アルテミス様を迎えることができた訳だ。
その為、現在Eランクダンジョンは1年間の活動停止状態となっている。
その結果、当然のことながらFランクダンジョンは攻略不可となった。
先に説明した条件があるので、当然Bランクダンジョンも攻略不可だ。
そうなってくると、攻略対象ダンジョンはCとDランクに限られるのだが.....
「申し訳ありませんが、現在Cランクダンジョンは準備中となっております。
ですので、只今はどのダンジョンも攻略は認められておりません」
「準備中?活動停止ではなくてですか?」
「ダンジョンにもランクアップがあるのです。
このCランクダンジョンは、半年前まではDランクだったのですが、見事ランクアップを果たされました」
「ダンジョンにもランクアップですか.....」
やはり俺の知っているダンジョンとは少し違うようだ。
ダンジョンマスターも職業として成立しているし、もはや別物として考えたほうがいいだろう。
ちなみに、ダンジョンのランクアップ条件とは規定数の冒険者をぬっ殺すことらしい。
つまり、たくさんの冒険者がやられてしまったみたいだ。気の毒だとは思うが、これも冒険者の宿命だから仕方がない。南無三。
「その為、王より半年間のランクアップ準備期間が設けられたのです。
ですが、ご安心ください。ちょうど3日後に、このCランクダンジョンも開通されますよ」
「ご都合主義!?」
何ともご都合主義的な展開だが、こうでもないと話が進まないので勘弁して欲しい。
建前的には.....、アテナが一緒にいるおかげとしておこう。世界に愛されている的な。
こういう事情もあって、この1ヶ月間はどこのダンジョンもクリアできずにいた。
正直、この王都はダンジョンの括りに絞っていうと不便過ぎる。
(ダンジョン以外は最高水準だし、住みやすくはあるんだけどなぁ.....。
いや、こういうシステムだからこそ住みやすいのか?う~ん。経済は難しい.....)
「2日後に、ダンジョンマスターよりダンジョン開通宣言演説があります。
中央区のステージで開演されることになっていますので、お時間あるようなら覗いてみてはいかがですか?」
「・・・」
ぶっちゃけ、演説などには興味がない。
興味はないのだが、コシーネさんからは「行ったほうがいいですよ」的な含み笑いをされてしまったので、行くことにしようと思う。
(コシーネさんは俺に何を見せたいというのだろうか?演説?それとも.....)
□□□□ ~ランクの壁~ □□□□
次に問題点の二つ目は、これは単純な話で実力的なことだ。
と言っても、俺の実力ではなく、ドールの実力なのだが.....。
現在、俺達が挑んでいるのはDランクダンジョンだ。
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『ゴリラ』 レベル:85(D) 危険度:小
体力:3300
魔力:1000
筋力:3200
耐久:3000
敏捷:1500
【一言】うっほうっほ≦(o・ェ・o)≧
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1階層で既にドール(幼体)より格上クラスだ。
Dランクの上限値は4000~5000らしいので、これでもかなり弱いほうになる。
一応、10階層までなら全く問題ないのだが、それより上となると、以前の時のような問題が発生してくる。(※第24歩目参照)
つまり、アテナどうすんの?問題だ。
俺だけに向かってくるのなら、それこそ何十匹いようが問題はない。
しかし、同時にアテナ達を狙われてしまうと俺一人の力では限界がある。
今まではドールにアテナを守ってもらっていたのだが、それは幼体のドールでも十分な範疇だったからだ。
だが、挑むダンジョンのランクが上がったことで、幼体のままではもはや対処できないレベルとなってしまった。
かと言って、成体になってもらったとしても、制限時間付きではダンジョン攻略もままならない。
いや、むしろ女神級ワンピースに守られているアテナよりもドールの身の安全のほうが気になるぐらいだ。
アテナはワンピースのおかげでそうそう死ぬことはないが、ドールは違う。余計に気を遣う必要がある。
こんなことを言ってしまうとドールが傷付くので言わないが、二人とも.....。
「う~む.....。どうにも妾達が主の足を引っ張っているように思えてならぬのぅ.....」
「・・・」
俺の思っていたことを、どうやらドールも同様に感じていたようだ。
ドールの言う通り、ぶっちゃけ足手まといでしかない。
敵が現れる度に、いちいち防御魔法を展開しないといけないので攻略が遅々として進まないのだ。
(さて、どうしたものか.....。
ダンジョンのランクが上がる度に、毎回こういう問題が出るのもなぁ.....)
いろいろと課題を残しつつ、俺達は宿屋に戻ることにした。
□□□□ ~提案~ □□□□
今はお風呂を終え、部屋でまったりと過ごしている。
この時間が一番の安らぎであり、情報交換をするにはもってこいの時間だ。
「二人に大事な話がある」
「なにー(。´・ω・)?」
「なんじゃ?」
じゃれあっていた二人が一斉に振り向いた。
二人はシンプルながらもフリルのついたお揃いのパジャマを着ている。ドールの見立てだ。かわいい。
「これからのダンジョン攻略について話し合いたいと思う」
「はーい!」
アテナが元気よく手を挙げている。
かわいいのだが、きっと録でもないことに違いない。
とりあえず、アテナの考えとやらを聞いてみる。
「私達お金持ちだしー、そのお金で人を雇って攻略させよー( ´∀` )」
「ふぁ!?」
正直、その考えは全くなかっただけに度肝を抜かされた。
なんとも金持ちらしいその発想に、一瞬「それもありかな?」なんて思ってしまった自分が恥ずかしい。
「.....却下」
「ええええ Σ(・ω・*ノ)ノ」
「ええええ Σ(・ω・*ノ)ノじゃねぇんだよ。雇った人が万が一死んだりしたらどうすんだよ.....」
「それも覚悟の上じゃないのー?」
そんなことはわかっている。
気持ちの問題だ、気持ちの。命懸けのものはそう気安く他人任せにはできない。
アテナの提案を退けると、
「.....では、奴隷を購入するのか?」
今度はドールが尋ねてきた。
だが、その表情は暗い。尻尾もシュンとなっている。どうした?
「奴隷か.....。ドールはどう思う?」
「主の意向に従うのみなのじゃ。ただ.....」
「ただ?」
「.....妾は嫌なのじゃ」
「理由を聞いても?」
「今のままでは一番奴隷としての威光を示せぬ。
下手したら、一番奴隷の立場すら奪われる可能性もあるのじゃ」
よくわからないが、奴隷の中でも序列みたいなものがあるのは以前にも聞いている。
どうやらドールはそれを気にしているみたいだ。
俺としては、みんなを平等に扱うつもりなので序列なんかどうでもいいのだが。
そもそも.....
「まぁ、安心してくれ。奴隷を購入するつもりはないから」
「なぜじゃ?一番手っ取り早いのであろう?」
「前にも言ったが、基本的に奴隷とはあまり関わり合いたくない。
ドールと出会って、余計にそう思うようになったよ」
「どういうことじゃ?」
「所詮、偽善なのかもしれないけどさ。奴隷を見ると、なんとかしてあげたいと思っちゃうんだよ。
特に今はそれができる環境に、資金と揃っているからこそ、余計に歯止めが効かなそうで怖いんだ」
「.....主はお人好し過ぎるのじゃ」
(お人好し.....)
きっとそうなのかもしれない。
かわいそうと思う、その気持ちがそうさせるのかもしれない。力があるからこそ余計に.....。
それに.....
「第一、仮に奴隷が増えたとしても、一番.....?はドールだから安心してくれ」
「!?.....ふ、普通は主人に一番貢献している奴隷が一番奴隷になるのじゃぞ!?」
「そうなのか?よくわからないが、俺の中ではドールが一番だ」
「主の一番!?」
なんか微妙にニュアンスが違う気もするが、ドールの尻尾が「それ千切れるんじゃね?」ってぐらいに凄まじく振られているので良しとしよう。かわいい。
「コンちゃんよかったねー!一番だってさー!」
「ふ、ふん!妾なら当然なのじゃ!と言うよりも、今までがおかしかったのじゃ!」
「どういうことー(。´・ω・)?」
「ね、姉さまは恋人でもないくせに、主にベタベタしすぎなのじゃ!」
「そっかー。ごめんねー?」
「理解したのならばそれで良い。こ、今後は一番である妾が.....」
「歩ばっかりじゃなくてー、コンちゃんにもベタベタしろってことだよねー(*´∀`*)ぎゅ~!」
「全く違うのじゃ!.....(にへら)」
なんというアテナのポジティブ思考。
ドールが何を言いたかったのかはわからないが、結局アテナのぎゅ~に陥落してしまったようだ。
「で、ではどうするのじゃ?奴隷を購入せぬとなると.....。
主が以前にも利用した雇用契約とやらを再び利用するのか?」
「う~ん.....。それも一長一短なんだよなぁ.....」
雇用契約とは、大雑把に説明すると契約社員みたいなものだ。
ギルドと契約している冒険者を一時的に借り受け冒険の手助けをしてもらう代わりに、契約期間中の衣食住の面倒を見るシステムとなっている。
以前ラズリさんとPTを組んでいたのも、この雇用契約が元だ。
「一長一短、とな?」
「以前はアテナの突飛な行動にも笑って許してくれる人だったからいいんだが、
果たしてこの王都にそんな人がいるのかどうか.....」
「そーそー!みんなふぬけだったんだよねー( ´∀` )私のじゃましてばっかりでさー!」
「ほら、な?こんな調子だからさ。他の冒険者の迷惑になりかねない」
「.....なるほどのぅ。良くわかったのじゃ」
「感謝しなさいよねー!私のおかげで足手まといな冒険者がよってこないんだからさー!」
「「・・・」」
「あーははははは( ´∀` )」
冗談ではなく、本気でこう思っているからこそタチが悪い。
だから.....
「うるせえんだよ!くそ駄女神!黙ってろ!」
「ふえええええん(´;ω;`)ほんとーのことなのにー!」
「まだ言うか!」
頬をつねったことで駄女神は喘いだが、結局反省はしていないようだ。
(ちゃんとしてれば可愛い子なんだけどな~。胸大きいし)
アテナをなだめ、話し合いを続ける。
「結局、主はどうするつもりなのじゃ?」
「それなんだが.....、神の試練以外は俺一人でダンジョンに潜ろうかと思うんだ。
試練ではドールの力を借りたいが、それ以外では借りる必要性が全くないしな」
「ぐぬぬ.....。そう言われてしまうと反論できぬ。実際、妾達は足手まといでしかないからの.....」
「今後、挑むダンジョンもどんどんランクが上がっていくと思う。
その度に、奴隷を購入したり、雇用していたらキリがないだろ?
だったら、最初から俺一人で潜ったほうがずっと建設的だと思うんだ」
実際問題、アテナとドールの面倒を見ないで攻略するとなると、恐らく2倍.....。
いや、それ以上の成果が望めると思う。
俺は何も二人をいらない子だなんて、決して思ってはいない。
かわいいし、癒されるし、必要な子だ。
そう必要な子なのだが.....
(ダンジョンでは.....、特に試練に臨まないならば、二人はいらないかなぁ.....)
酷いことを言っているように思われるかもしれないが、適材適所という言葉がある。
俺はそれに従っているだけで、二人はダンジョンには適材ではなかったということに他ならない。
「わ、妾がもっと強くなれば、一緒に連れていってもらえるのであろう?」
「そのダンジョンに見合った強さならな」
「うむ。精進するのじゃ!」
「・・・」
決意に満ちた眩しい笑顔だ。かわいい。
ただ.....、ドールの忠誠心はありがたいのだが、これ以上はどうしようもないだろう。
現状、俺が得られる経験値は全てドールに配分している。
それでも実力が追い付いていないのだから、完全に手詰まり状態だ。
仮にこんな状況を打開できるとしたら、それは絶対なる力『加護』の恩恵を受けるしかないだろう。
(ごめんよ、ドール.....。俺があの時、『たわし』さえ当ててなければ.....)
今でも、あの時のことが悔やまれる。
神界から戻ってすぐ瞳に映ったのは、『たわし』を前に明らかに気落ちしていたドールの姿だった。
アルテミス様は悪魔の如くケラケラ笑っていたが、俺は笑えなかったし、明らかに悪戯の範疇を越えているとも思った。
そう思ったのだが、何もすることはできなかった.....。怖かったしね.....。
圧倒的な力の前では、生存本能が働いて怒りすらも冷静になるよう抑えられるみたいだ。
・・・。
とにかく、今後のダンジョンは俺が一人で潜ることに決定した。
ドールも不承不承ながらも納得してくれたようだ。
アテナは.....、なんでもいいや。ドールと一緒なら大丈夫だろう。
そうなると最後に片付けないといけない問題が残る。
それは.....
「主がダンジョンに一人で潜るのは良いが、その間、妾達は何をしておれば良いのじゃ?」
これだ。
ぶっちゃけ、俺がダンジョンに一人で潜るよりも、違う意味で遥かに危険な問題だ。特にアテナ!
「かんたんだよー。遊んでればいいんだよねー( ´∀` )」
「簡単じゃないし、お前は毎日遊んで暮らすつもりか?」
アテナはそれはもうセレブ妻気取りな発言をしている。
いつか、シャム猫を抱えて「ざーます!」とか言いそうで怖い。
「じゃー、なにするのー(。´・ω・)?」
「働け。働いて、少しはお金のありがたみを知れ」
アテナに限らずドールもなのだが、こいつらの浪費癖は凄まじい。
アルテミス様が降臨された時に渡した200万ルクアですら、きれいさっぱりと使い果たし、その上「やっぱり少ない!」と駄々をこねてきたのだ。
さすがに、これ以上甘やかすのは保護者兼父親としては見過ごせない。
わがままな娘達にも、労働の尊さ、お金のありがたみを教えるべきだろう。
そう思っていたのだが.....
「『働いたら負けだ』ってー、昔のえらい人がいってたよー(・ω・´*)」
「格言みたいに言うな!しかもそれ、偉い人じゃないから!」
「『専業主婦希望』ってー、いい響きだよねー(o゜ω゜o)」
「婚活女子か!?てか、俺の知り合いにそういう女性がいるからやめろ!」
どうやら、アテナの根底には完全に怠けることしかないようだ。性根が腐ってやがる!
「そもそもさー。働けっていうけどー、この就職難なご時世に働き口なんてあるのー(。´・ω・)?」
「いやいやいや。全然就職難じゃないし。そういう現代ネタいらないから」
「なにー?裏口入学ー?」
「やかましいわ!」
ダメだ。アテナは完全に遊んでいる。
俺の膝上できゃっきゃと楽しそうに会話をしつつ、スマホを弄って無駄な知識収集に勤しんでいる。
このままでは埒が明かない。
だから俺は声高々に宣言した。
「早速、明日から働け!当てがあるから心配するな!」
「ぶー(´-ε -`)」
こうして、俺がダンジョンに潜っている間はアテナとドールの二人は働くこととなった。
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『アテナ』 レベル:3 危険度:極小
種族:女神
年齢:ーーー
性別:♀
職業:女神
称号:智慧の女神
体力:50
魔力:50
筋力:50
耐久:50
敏捷:50
装備:殺戮の斧
女神ポイント:135540【↑54000】(一ヶ月分)
【一言】働きたくないでござるー(´;ω;`)
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アユムの所持金:3353052200ルクア【↑2000000】(一ヶ月分)
冒険者のランク:SS(クリア回数:8回)
このお話の歩数:約752000歩(一ヶ月分)
ここまでの歩数:約25996200歩
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『アユム・マイニチ』 レベル:7210【↑105】
種族:人間
年齢:26
性別:♂
職業:凡人
称号:女神の付き人/竜殺し
所有:ヘリオドール
体力:7220(+7210)【↑105】
魔力:7210(+7210)【↑105】
筋力:7215(+7210)【↑105】
耐久:7215(+7210)【↑105】
敏捷:7470(+7410)【↑105】
装備:旋風の剣(敏捷+200)
技能:言語理解/ステータス/詠唱省略
Lv.1:初級光魔法/初級闇魔法
Lv.2:浄化魔法
Lv.3:鑑定/剣術/体術/索敵/感知/隠密
偽造/捜索/吸収/治癒魔法/共有
初級火魔法/初級水魔法/初級風魔法
初級土魔法/ 物理耐性/魔法耐性
状態異常耐性
共有:アイテムボックスLv.3
パーティー編成Lv.1
ダンジョンマップLv.3
検査Lv.3
造形魔法Lv.3
奴隷契約Lv.2
固有:ウォーキングLv.7210 540/7211
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後書き
次回、外伝!
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今日のひとこま
~凝り固まった認識~
「主。試練とやらはやらなくて良いのか?」
「いや?やらないといけないんだが、どこのダンジョンもクリアしちゃいけないんだってよ」
「.....?試練の場所とやらは、主が自由に決められるのであろう?」
「俺というか、アルテミス様だけどな」
「だったら、Fランクのダンジョンに試練を用意してもらえば良いのではないか?」
「さっきの聞いていたか?第一、そこはクリアできないだろ。この前、Eランクをクリアしたんだし」
「.....?何をいうておる。関係ないではないか」
「ん?どういうことだ?」
「試練とダンジョンのクリアは別物であろう?故に、試練をFランクにしても問題ないはずじゃ」
「!!!」
「考えれば、普通に分かることであろう.....。なぜ一緒だと思ったのじゃ?」
「え?.....いや、今まで試練とクリアしたダンジョンが一緒だったからさ.....」
「はぁ.....。主は頭が固いのぅ」
「・・・」
ああああああああああああああああああああ!
この1ヶ月の間、何をしていたんだ!俺は!!
酒場を貸しきっての大宴会はアルテミス様も満足したようだ。
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本日より、新章『勇者編』が始まります。
よろしくお願いします。
(※)この第4.5章ですが、今までの章とは少し毛色が異なります。
特に後半にその傾向が強くなり、中にはお気に召さない方もでてくるかと思われます。
ただ、ある目的に沿っている為、そこはご了承頂けたらと思います。
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10/5 世界観のダンジョン編!に一部追記をしました。
追記箇所は、『ダンジョンマスター』となります。
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□□□□ ~法の壁~ □□□□
アルテミス様の接待から1ヶ月が過ぎた。
その間にニケさんに出会えたかというと、答えはNOだ。
クリスタルは手に入れられたかというと、それもNOだ。
「じゃあ、1ヶ月も何してたんだ?」と思われるかもしれないが、当然ダンジョンには挑んでいた。
俺の強さ的にはダンジョン如き全く問題はないのだが、ただ、いろいろと問題が出てきてしまった。
まず問題点の一つは、今までダンジョンがクリアできなかったことだ。
これは実力的なものではなくて、物理的というか、規則的な意味合いでだ。
以前にも説明したが、この王都は経済停滞を回避する為に、ダンジョンをクリアしてはいけない王律が定められている。
だが同時に、1億支払うことで同ランクのダンジョンならクリアできる例外措置も執られている。
だから、1億支払ったことでEランクダンジョンをクリアすることができ、アルテミス様を迎えることができた訳だ。
その為、現在Eランクダンジョンは1年間の活動停止状態となっている。
その結果、当然のことながらFランクダンジョンは攻略不可となった。
先に説明した条件があるので、当然Bランクダンジョンも攻略不可だ。
そうなってくると、攻略対象ダンジョンはCとDランクに限られるのだが.....
「申し訳ありませんが、現在Cランクダンジョンは準備中となっております。
ですので、只今はどのダンジョンも攻略は認められておりません」
「準備中?活動停止ではなくてですか?」
「ダンジョンにもランクアップがあるのです。
このCランクダンジョンは、半年前まではDランクだったのですが、見事ランクアップを果たされました」
「ダンジョンにもランクアップですか.....」
やはり俺の知っているダンジョンとは少し違うようだ。
ダンジョンマスターも職業として成立しているし、もはや別物として考えたほうがいいだろう。
ちなみに、ダンジョンのランクアップ条件とは規定数の冒険者をぬっ殺すことらしい。
つまり、たくさんの冒険者がやられてしまったみたいだ。気の毒だとは思うが、これも冒険者の宿命だから仕方がない。南無三。
「その為、王より半年間のランクアップ準備期間が設けられたのです。
ですが、ご安心ください。ちょうど3日後に、このCランクダンジョンも開通されますよ」
「ご都合主義!?」
何ともご都合主義的な展開だが、こうでもないと話が進まないので勘弁して欲しい。
建前的には.....、アテナが一緒にいるおかげとしておこう。世界に愛されている的な。
こういう事情もあって、この1ヶ月間はどこのダンジョンもクリアできずにいた。
正直、この王都はダンジョンの括りに絞っていうと不便過ぎる。
(ダンジョン以外は最高水準だし、住みやすくはあるんだけどなぁ.....。
いや、こういうシステムだからこそ住みやすいのか?う~ん。経済は難しい.....)
「2日後に、ダンジョンマスターよりダンジョン開通宣言演説があります。
中央区のステージで開演されることになっていますので、お時間あるようなら覗いてみてはいかがですか?」
「・・・」
ぶっちゃけ、演説などには興味がない。
興味はないのだが、コシーネさんからは「行ったほうがいいですよ」的な含み笑いをされてしまったので、行くことにしようと思う。
(コシーネさんは俺に何を見せたいというのだろうか?演説?それとも.....)
□□□□ ~ランクの壁~ □□□□
次に問題点の二つ目は、これは単純な話で実力的なことだ。
と言っても、俺の実力ではなく、ドールの実力なのだが.....。
現在、俺達が挑んでいるのはDランクダンジョンだ。
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『ゴリラ』 レベル:85(D) 危険度:小
体力:3300
魔力:1000
筋力:3200
耐久:3000
敏捷:1500
【一言】うっほうっほ≦(o・ェ・o)≧
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1階層で既にドール(幼体)より格上クラスだ。
Dランクの上限値は4000~5000らしいので、これでもかなり弱いほうになる。
一応、10階層までなら全く問題ないのだが、それより上となると、以前の時のような問題が発生してくる。(※第24歩目参照)
つまり、アテナどうすんの?問題だ。
俺だけに向かってくるのなら、それこそ何十匹いようが問題はない。
しかし、同時にアテナ達を狙われてしまうと俺一人の力では限界がある。
今まではドールにアテナを守ってもらっていたのだが、それは幼体のドールでも十分な範疇だったからだ。
だが、挑むダンジョンのランクが上がったことで、幼体のままではもはや対処できないレベルとなってしまった。
かと言って、成体になってもらったとしても、制限時間付きではダンジョン攻略もままならない。
いや、むしろ女神級ワンピースに守られているアテナよりもドールの身の安全のほうが気になるぐらいだ。
アテナはワンピースのおかげでそうそう死ぬことはないが、ドールは違う。余計に気を遣う必要がある。
こんなことを言ってしまうとドールが傷付くので言わないが、二人とも.....。
「う~む.....。どうにも妾達が主の足を引っ張っているように思えてならぬのぅ.....」
「・・・」
俺の思っていたことを、どうやらドールも同様に感じていたようだ。
ドールの言う通り、ぶっちゃけ足手まといでしかない。
敵が現れる度に、いちいち防御魔法を展開しないといけないので攻略が遅々として進まないのだ。
(さて、どうしたものか.....。
ダンジョンのランクが上がる度に、毎回こういう問題が出るのもなぁ.....)
いろいろと課題を残しつつ、俺達は宿屋に戻ることにした。
□□□□ ~提案~ □□□□
今はお風呂を終え、部屋でまったりと過ごしている。
この時間が一番の安らぎであり、情報交換をするにはもってこいの時間だ。
「二人に大事な話がある」
「なにー(。´・ω・)?」
「なんじゃ?」
じゃれあっていた二人が一斉に振り向いた。
二人はシンプルながらもフリルのついたお揃いのパジャマを着ている。ドールの見立てだ。かわいい。
「これからのダンジョン攻略について話し合いたいと思う」
「はーい!」
アテナが元気よく手を挙げている。
かわいいのだが、きっと録でもないことに違いない。
とりあえず、アテナの考えとやらを聞いてみる。
「私達お金持ちだしー、そのお金で人を雇って攻略させよー( ´∀` )」
「ふぁ!?」
正直、その考えは全くなかっただけに度肝を抜かされた。
なんとも金持ちらしいその発想に、一瞬「それもありかな?」なんて思ってしまった自分が恥ずかしい。
「.....却下」
「ええええ Σ(・ω・*ノ)ノ」
「ええええ Σ(・ω・*ノ)ノじゃねぇんだよ。雇った人が万が一死んだりしたらどうすんだよ.....」
「それも覚悟の上じゃないのー?」
そんなことはわかっている。
気持ちの問題だ、気持ちの。命懸けのものはそう気安く他人任せにはできない。
アテナの提案を退けると、
「.....では、奴隷を購入するのか?」
今度はドールが尋ねてきた。
だが、その表情は暗い。尻尾もシュンとなっている。どうした?
「奴隷か.....。ドールはどう思う?」
「主の意向に従うのみなのじゃ。ただ.....」
「ただ?」
「.....妾は嫌なのじゃ」
「理由を聞いても?」
「今のままでは一番奴隷としての威光を示せぬ。
下手したら、一番奴隷の立場すら奪われる可能性もあるのじゃ」
よくわからないが、奴隷の中でも序列みたいなものがあるのは以前にも聞いている。
どうやらドールはそれを気にしているみたいだ。
俺としては、みんなを平等に扱うつもりなので序列なんかどうでもいいのだが。
そもそも.....
「まぁ、安心してくれ。奴隷を購入するつもりはないから」
「なぜじゃ?一番手っ取り早いのであろう?」
「前にも言ったが、基本的に奴隷とはあまり関わり合いたくない。
ドールと出会って、余計にそう思うようになったよ」
「どういうことじゃ?」
「所詮、偽善なのかもしれないけどさ。奴隷を見ると、なんとかしてあげたいと思っちゃうんだよ。
特に今はそれができる環境に、資金と揃っているからこそ、余計に歯止めが効かなそうで怖いんだ」
「.....主はお人好し過ぎるのじゃ」
(お人好し.....)
きっとそうなのかもしれない。
かわいそうと思う、その気持ちがそうさせるのかもしれない。力があるからこそ余計に.....。
それに.....
「第一、仮に奴隷が増えたとしても、一番.....?はドールだから安心してくれ」
「!?.....ふ、普通は主人に一番貢献している奴隷が一番奴隷になるのじゃぞ!?」
「そうなのか?よくわからないが、俺の中ではドールが一番だ」
「主の一番!?」
なんか微妙にニュアンスが違う気もするが、ドールの尻尾が「それ千切れるんじゃね?」ってぐらいに凄まじく振られているので良しとしよう。かわいい。
「コンちゃんよかったねー!一番だってさー!」
「ふ、ふん!妾なら当然なのじゃ!と言うよりも、今までがおかしかったのじゃ!」
「どういうことー(。´・ω・)?」
「ね、姉さまは恋人でもないくせに、主にベタベタしすぎなのじゃ!」
「そっかー。ごめんねー?」
「理解したのならばそれで良い。こ、今後は一番である妾が.....」
「歩ばっかりじゃなくてー、コンちゃんにもベタベタしろってことだよねー(*´∀`*)ぎゅ~!」
「全く違うのじゃ!.....(にへら)」
なんというアテナのポジティブ思考。
ドールが何を言いたかったのかはわからないが、結局アテナのぎゅ~に陥落してしまったようだ。
「で、ではどうするのじゃ?奴隷を購入せぬとなると.....。
主が以前にも利用した雇用契約とやらを再び利用するのか?」
「う~ん.....。それも一長一短なんだよなぁ.....」
雇用契約とは、大雑把に説明すると契約社員みたいなものだ。
ギルドと契約している冒険者を一時的に借り受け冒険の手助けをしてもらう代わりに、契約期間中の衣食住の面倒を見るシステムとなっている。
以前ラズリさんとPTを組んでいたのも、この雇用契約が元だ。
「一長一短、とな?」
「以前はアテナの突飛な行動にも笑って許してくれる人だったからいいんだが、
果たしてこの王都にそんな人がいるのかどうか.....」
「そーそー!みんなふぬけだったんだよねー( ´∀` )私のじゃましてばっかりでさー!」
「ほら、な?こんな調子だからさ。他の冒険者の迷惑になりかねない」
「.....なるほどのぅ。良くわかったのじゃ」
「感謝しなさいよねー!私のおかげで足手まといな冒険者がよってこないんだからさー!」
「「・・・」」
「あーははははは( ´∀` )」
冗談ではなく、本気でこう思っているからこそタチが悪い。
だから.....
「うるせえんだよ!くそ駄女神!黙ってろ!」
「ふえええええん(´;ω;`)ほんとーのことなのにー!」
「まだ言うか!」
頬をつねったことで駄女神は喘いだが、結局反省はしていないようだ。
(ちゃんとしてれば可愛い子なんだけどな~。胸大きいし)
アテナをなだめ、話し合いを続ける。
「結局、主はどうするつもりなのじゃ?」
「それなんだが.....、神の試練以外は俺一人でダンジョンに潜ろうかと思うんだ。
試練ではドールの力を借りたいが、それ以外では借りる必要性が全くないしな」
「ぐぬぬ.....。そう言われてしまうと反論できぬ。実際、妾達は足手まといでしかないからの.....」
「今後、挑むダンジョンもどんどんランクが上がっていくと思う。
その度に、奴隷を購入したり、雇用していたらキリがないだろ?
だったら、最初から俺一人で潜ったほうがずっと建設的だと思うんだ」
実際問題、アテナとドールの面倒を見ないで攻略するとなると、恐らく2倍.....。
いや、それ以上の成果が望めると思う。
俺は何も二人をいらない子だなんて、決して思ってはいない。
かわいいし、癒されるし、必要な子だ。
そう必要な子なのだが.....
(ダンジョンでは.....、特に試練に臨まないならば、二人はいらないかなぁ.....)
酷いことを言っているように思われるかもしれないが、適材適所という言葉がある。
俺はそれに従っているだけで、二人はダンジョンには適材ではなかったということに他ならない。
「わ、妾がもっと強くなれば、一緒に連れていってもらえるのであろう?」
「そのダンジョンに見合った強さならな」
「うむ。精進するのじゃ!」
「・・・」
決意に満ちた眩しい笑顔だ。かわいい。
ただ.....、ドールの忠誠心はありがたいのだが、これ以上はどうしようもないだろう。
現状、俺が得られる経験値は全てドールに配分している。
それでも実力が追い付いていないのだから、完全に手詰まり状態だ。
仮にこんな状況を打開できるとしたら、それは絶対なる力『加護』の恩恵を受けるしかないだろう。
(ごめんよ、ドール.....。俺があの時、『たわし』さえ当ててなければ.....)
今でも、あの時のことが悔やまれる。
神界から戻ってすぐ瞳に映ったのは、『たわし』を前に明らかに気落ちしていたドールの姿だった。
アルテミス様は悪魔の如くケラケラ笑っていたが、俺は笑えなかったし、明らかに悪戯の範疇を越えているとも思った。
そう思ったのだが、何もすることはできなかった.....。怖かったしね.....。
圧倒的な力の前では、生存本能が働いて怒りすらも冷静になるよう抑えられるみたいだ。
・・・。
とにかく、今後のダンジョンは俺が一人で潜ることに決定した。
ドールも不承不承ながらも納得してくれたようだ。
アテナは.....、なんでもいいや。ドールと一緒なら大丈夫だろう。
そうなると最後に片付けないといけない問題が残る。
それは.....
「主がダンジョンに一人で潜るのは良いが、その間、妾達は何をしておれば良いのじゃ?」
これだ。
ぶっちゃけ、俺がダンジョンに一人で潜るよりも、違う意味で遥かに危険な問題だ。特にアテナ!
「かんたんだよー。遊んでればいいんだよねー( ´∀` )」
「簡単じゃないし、お前は毎日遊んで暮らすつもりか?」
アテナはそれはもうセレブ妻気取りな発言をしている。
いつか、シャム猫を抱えて「ざーます!」とか言いそうで怖い。
「じゃー、なにするのー(。´・ω・)?」
「働け。働いて、少しはお金のありがたみを知れ」
アテナに限らずドールもなのだが、こいつらの浪費癖は凄まじい。
アルテミス様が降臨された時に渡した200万ルクアですら、きれいさっぱりと使い果たし、その上「やっぱり少ない!」と駄々をこねてきたのだ。
さすがに、これ以上甘やかすのは保護者兼父親としては見過ごせない。
わがままな娘達にも、労働の尊さ、お金のありがたみを教えるべきだろう。
そう思っていたのだが.....
「『働いたら負けだ』ってー、昔のえらい人がいってたよー(・ω・´*)」
「格言みたいに言うな!しかもそれ、偉い人じゃないから!」
「『専業主婦希望』ってー、いい響きだよねー(o゜ω゜o)」
「婚活女子か!?てか、俺の知り合いにそういう女性がいるからやめろ!」
どうやら、アテナの根底には完全に怠けることしかないようだ。性根が腐ってやがる!
「そもそもさー。働けっていうけどー、この就職難なご時世に働き口なんてあるのー(。´・ω・)?」
「いやいやいや。全然就職難じゃないし。そういう現代ネタいらないから」
「なにー?裏口入学ー?」
「やかましいわ!」
ダメだ。アテナは完全に遊んでいる。
俺の膝上できゃっきゃと楽しそうに会話をしつつ、スマホを弄って無駄な知識収集に勤しんでいる。
このままでは埒が明かない。
だから俺は声高々に宣言した。
「早速、明日から働け!当てがあるから心配するな!」
「ぶー(´-ε -`)」
こうして、俺がダンジョンに潜っている間はアテナとドールの二人は働くこととなった。
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『アテナ』 レベル:3 危険度:極小
種族:女神
年齢:ーーー
性別:♀
職業:女神
称号:智慧の女神
体力:50
魔力:50
筋力:50
耐久:50
敏捷:50
装備:殺戮の斧
女神ポイント:135540【↑54000】(一ヶ月分)
【一言】働きたくないでござるー(´;ω;`)
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アユムの所持金:3353052200ルクア【↑2000000】(一ヶ月分)
冒険者のランク:SS(クリア回数:8回)
このお話の歩数:約752000歩(一ヶ月分)
ここまでの歩数:約25996200歩
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『アユム・マイニチ』 レベル:7210【↑105】
種族:人間
年齢:26
性別:♂
職業:凡人
称号:女神の付き人/竜殺し
所有:ヘリオドール
体力:7220(+7210)【↑105】
魔力:7210(+7210)【↑105】
筋力:7215(+7210)【↑105】
耐久:7215(+7210)【↑105】
敏捷:7470(+7410)【↑105】
装備:旋風の剣(敏捷+200)
技能:言語理解/ステータス/詠唱省略
Lv.1:初級光魔法/初級闇魔法
Lv.2:浄化魔法
Lv.3:鑑定/剣術/体術/索敵/感知/隠密
偽造/捜索/吸収/治癒魔法/共有
初級火魔法/初級水魔法/初級風魔法
初級土魔法/ 物理耐性/魔法耐性
状態異常耐性
共有:アイテムボックスLv.3
パーティー編成Lv.1
ダンジョンマップLv.3
検査Lv.3
造形魔法Lv.3
奴隷契約Lv.2
固有:ウォーキングLv.7210 540/7211
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後書き
次回、外伝!
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今日のひとこま
~凝り固まった認識~
「主。試練とやらはやらなくて良いのか?」
「いや?やらないといけないんだが、どこのダンジョンもクリアしちゃいけないんだってよ」
「.....?試練の場所とやらは、主が自由に決められるのであろう?」
「俺というか、アルテミス様だけどな」
「だったら、Fランクのダンジョンに試練を用意してもらえば良いのではないか?」
「さっきの聞いていたか?第一、そこはクリアできないだろ。この前、Eランクをクリアしたんだし」
「.....?何をいうておる。関係ないではないか」
「ん?どういうことだ?」
「試練とダンジョンのクリアは別物であろう?故に、試練をFランクにしても問題ないはずじゃ」
「!!!」
「考えれば、普通に分かることであろう.....。なぜ一緒だと思ったのじゃ?」
「え?.....いや、今まで試練とクリアしたダンジョンが一緒だったからさ.....」
「はぁ.....。主は頭が固いのぅ」
「・・・」
ああああああああああああああああああああ!
この1ヶ月の間、何をしていたんだ!俺は!!
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