異世界を追い出された俺はーー元の世界でハーレム作りに勤しみます

Beater

女の勘って当てになるんですかね

「どーしても、思い出せねえ……」
彼女のことで思い出せるのは、昨日の昼生徒会室で会ったところから。
それ以前の記憶は頭のどこにも見当たらない。
ベッドの上でうつ伏せになり、うつらうつらしていると、あっちの世界での出来事が断片的に視界にちらつく。

「追い詰めたぞ! そっちで挟み込め!」
「オーケー! 準備は出来たわ!」
「悪く思うなよ。お前が先に裏切ったのだから」
「これで終わりだ!」
自らを正義だと過信した奴らのいいそうな台詞を並べ立てる嘗ての仲間。
今となっては仲間と思っていたのは俺だけではないのかと疑わしい。
俺の言葉には耳を貸さず、目で見たことを自分の脳内で補完して俺を悪役に仕立て上げた。
そりゃ俺の行動だって迂闊だったろう。
だがしかしあそこまで……

泥沼にはまりかけた思考を無理矢理引き摺り出し、仰向けになった。
目元に手を当ててもそこに塩水などは無い。
大丈夫。
全然気にしてない。
オールオッケー。

生徒会室を去り、教室に戻った。
そこでは機嫌の悪い龍生が書類を睨みつけていた。
ドアの開く音に釣られて俺に目も向けた彼女は通報を受けそうほど目つきが悪い。
「終わったのか、あ"あ?」
それでも、これが彼女にとっての普通なのだと言い聞かせた。
「見れる程度にはしといた。もうあんなに汚くしないでくれよ」
肩を竦めて希望を述べる。
それに返事はなく、ペンを動かしていた手を止めてじっと俺に焦点を当てていた。
ドキッと弾んだ心臓の動きを落ち着かせる。
「あれに何か言われたか? あ"あ? ひでえ顔だぞ」
転入初日で疲れてんだろ、さっさと帰りやがれ。
そう言われたのを皮切りに会話を切り上げ、そそくさと自分の机の脇にかけてあった鞄を手に取り帰路についた。

あーあ。
あれも女の勘ってやつなのかね。
龍生も女だってことかよ。

〜*〜*〜*〜*〜
はい、龍生も女です(
タイトルの答えは、当てになる、でしょうか。
リアルで女の勘とか言われても胡散臭いだけですが。
さてさて。
自分が投稿してる別の作品は只今30話、神様68。
まだ話数が半分なのにこの作品は追い抜いてしまいそうです(O_O)
驚き桃の木山椒の木!
これからも、よろしくお願いします。
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