異世界を追い出された俺はーー元の世界でハーレム作りに勤しみます

Beater

思い出してくれないんですか?

ガラッ!
壊す勢いで生徒会室のドアを開けた。
中にいたのは龍生とーー
「あれ、お前のフルネーム聞いてなかったな」
「な!? わたしの名前を今聞くんですか!? 遅いです遅すぎですよ!」
顔を真っ赤にして頬を膨らます様はまさに小さい子供。
そう思った時、既視感があった気がしたが、彼女とはこれで初対面だと思い直した。
「私は吹留ふきどめ瑠姫です! 今度こそ覚えてくださいね!」
腰に手を当てて敬語プラス上から目線という難易度の高いことを軽々とクリアした。
色々引っかかるところもあるが、それより掃除が大事だ。
「あー、覚えておくわ。そんじゃ片付け再開といきますか」
それ遮る声は吹留から。
「そのことなんですが。火矢さんには仕事をしてきてもらってもいいですか? 来月の体育祭についての書類が多々ありまして、早くチェックしなきゃなんですよ。なので、教室に書類を持ってってやってもらおうかと……」
「オレもやんなきゃなんねえと思ってたところだ。というわけでもう行ってくるわ。文句なんてねえよな、あ"あ?」
「片付けは私と勝鬨さん・・・・の二人で事足りますよね? 一応男手は一つあるわけですし」
次々と畳み掛ける女子二人にタジタジになった俺は逆らうこと無く首を縦に振った。

「ここを拭いて、これはゴミ袋へっと」
「もうすぐ終わりですね。ちょうど最終時刻も近づいて来てますし、良いスピードで進められたと思います」
「だな。昼休みにちょっとやっといたのが良かった」
掃除終盤に差し掛かり室内をぐるりと見回すと見違えたような姿が。
満足のできる仕上がりだ。
後は机と椅子を整えて終了だろう。
「ーー本当に、覚えてないんですか?」
「何をって、あれか、兄と妹がどうたらっての。マジで覚えてない。そもそも初対面としか思えないな」
「あなたが自己紹介してないのに私が名前を知っていたことは証拠にはなりませんか?」
「ならないな。龍生に聞いたらすぐ分かる」
「…………」
俯いてしまった吹寄の手はスカートの裾を強く握りしめていた。
「あ、いや、その。今覚えてないにせよ、もしかしたらの展開で思い出すかもしれないし、お友達からよろしくっていうか」
訳のわからないことを口走る俺の唇は、半開きで止まってしまった。

「こうやって、抱きしめても思い出してくれないんですか?」

〜*〜*〜*〜*〜
言い訳タイムです。
昨日更新しようかと思ったら親に起きてることがばれそうになって中断せざるを得なくなりました…。
ま、まあ1日遅れたのはノーカンですよね!?
そう言ってください!
ということで、瑠姫ちゃんからのアプローチ回でしたー。

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