手違いダンジョンマスター~虐げられた魔物達の楽園を作りたいと思います~
遭遇! ホブゴブリンVSオーク
【ホブゴブリン族長】
出会ってからの動きは早かった。
「総員、作戦通りに動け!」
「「「おう!」」」
俺の指示により、仲間のホブゴブリン達は固まるのを止めて二人一組になって散らばる。
まさかオーク達まで迂回してくるとは思わなかった。
予想ではそのまま力任せに罠から一直線に旗を取りに来ると思ったが、存外頭のキレる奴が居たようだな。
ここで出会うのは予定にはなかったし罠を絡めつつ無力化するつもりだったが仕方ない。
二人一組に別れつつ、オークを挑発して誘い出すことに成功する。
オークは筋力や耐久力は凄まじく、少しの怪我はなんとも思わずに突進を繰り出すがその反面、頭がお世辞にも良いとは言えない。
なので簡単な挑発にもすぐに乗る。
「お前のかーちゃん腹がトロル!」
「やーいやーい」
正直家のゴブリン位頭の悪い挑発だなと我ながら思う。
「ぬぉぉぉぉぁぁ! あんな脂肪の塊と一緒にするんじゃねぇぇぇ!!!」
だがこれに乗ってくるのだから仕方ない。
こいつらの将来は不安だ。
けれどそれとこれとは話が別だ、今回はどんな手を使ってでも勝たせてもらう。
大事な俺達の初陣、敗北で終わらせるつもりは毛頭無い。
幸いな事に、今俺達がいる場所は俺達の陣地からそう遠く離れていない。
今なら罠に引っ掛かるように誘導することだって出来る筈だ。
ただ、もしも失敗すれば俺達の旗をとられる確率がグンと上がっちまう可能性は高い。
もっとも、進化したとは言えオークに及ばない能力はあるし数も向こうが多い。
向こうは子供のオークでさえも割りと強い、種族全員が戦闘に参加出来るほどだ。
対してこっちの戦闘に出られるのはホブゴブリンの雄が全員、好戦的な鬼嫁ホブゴブリンが5人程の15人程度で数の有利は向こうにある。
迂回してきたのはこちらとしてはかなりの痛手だ。
何か対策を考えなくちゃならねぇな。
「ぬぉぉぉぉぁぁ! 落とし穴だと!?」
誘導に成功しオークが落とし穴に足をとられた隙をつき、攻撃する。
俺らが手に持つのはこん棒とかその程度だ。
本来なら剣なんかを訓練で使っているが、今回はダンジョンの力を使うことなく、頼ることなく戦うのが条件だ武器も自作するしかない。
打撃武器なら殺傷力も剣よりは低いし、何より幾らオークと言えども後頭部殴れば気絶くらいする。
「今だ!」
「おう!」
一人が視線を惹き付け、その隙に俺が後ろに回り込んで殴り意識を奪う。
それは成功しオークの意識を刈り取る事ができた。
「オークはまだまだいる、次に行くぞ」
「おうよ族長!」
気絶させたオークを木の高いところに吊るして身動きがとれないようにして俺達は次の獲物へと向かう。
◇◇◇
【オーク族長】
迂回した先にはホブゴブリンどもが回り込んでいたでごわす。
まさかワテらが迂回してくる所まで詠んでいたとは、ワテが思っていたよりも頭が良いようでごわすな。
まんまと誘い込まれたワテらは更に分断される。
なんと相手は二人一組でワテらを挑発して逃げていく。
それは明らかに罠でごわすが、そんなことにまんまと乗せられるのがワテらオーク。
見事なまでに散らばっていく。
これでは数の優位がなくなってしまうでごわす。
「それは罠でごわす!」
「ぬぉぉぉぉぁぁ! あんな脂肪の塊と一緒にするんじゃねぇぇぇ!!!」
あぁ! 乗せられたオークが行ってしまったでごわす!
確かに、トロルと一緒にされるのは嫌でごわすけども!
トロルはかなり太って禿げている見た目から怪物な力自慢の魔物でごわす。
ワテらオークよりも力は強いし大きいが見事なまでに性格がクソでごわすから一緒にされるのはマジ勘弁でごわす。
次あったら覚えてろよでごわす。あのトロルめ。
ワテの止める声は届かず、四方八方に散ってしまう。
今はまだ向こう側に数が足りていなくて大部分はワテの周りにいるでごわすがそれも時間の問題かもしれないでごわす。
このままではどんどん数が減らされていき、何も出来ずに負ける可能性が高い。
それに、ワテの周りの連中もホブゴブリンの挑発にもイラつきを覚えはじめてそわそわしている。
時間も残されてはいないので次の手に出るでごわす。
「今残っている分で一直線に向こうの旗を目指すでごわす!」
そう言ってワテは残った連中を連れて強行突破に出るでごわす。
多少は罠にかかったり、周りのオークも誘導されたりするかも知れないが今回あの人間が言っていたのは非殺傷でごわす。
つまり罠にかかっても死なぬと言うならば強引に進んでも誰かが旗を取れれば勝ちと言うわけでごわす。
強引ならワテらの突進にホブゴブリン達は敵わないでごわすからな、この勝負貰った!
色々な罠に嵌まったり誘導されたりで仲間がどんどん減って行く。
これは予想していた通りでごわす。
ワテを止めようとホブゴブリンが前方に立ち塞がるが、ワテはオークの族長、どのオークよりも強い。
族長クラスなら兎も角、木っ端のホブゴブリンではワテは止められない!
「退くでごわす!」
「ぐあっ!」
ホブゴブリンはワテの突進に吹き飛ばされ、地面に崩れ落ちる。
これも戦い故に、許せ若人……とか言ってみるでごわす。
進む度に出会うホブゴブリンの数が増えてきた、恐らく他のオーク達は見事にやられていった様で、ワテの周りにもいつの間にか誰も居なかった。
手の空いたホブゴブリンがワテを止めるためにやって来ているのだろう。
「くっ、絶対に行かせるなよ!」
「おう!」
少し慌てている事から、恐らくは旗の場所はもうすぐだと思う。
ならば出し惜しみは無しでごわす!
「うぉぉぉぉぉぉお!!」
雄叫びを上げ、全力の突進を繰り出す。
「ぐはぁっ!」
「まだこんな力が?!」
ワテの突進に耐えきれずにホブゴブリン達は木にぶつかっていく。
ワテの突進は大木すらもへし折る威力でごわすから並のホブゴブリンじゃ致命傷でごわす!
開けた場所にたどり着いた。
真ん中には、旗が置かれている、ここがゴールでごわす。
「待ってたぜ、決着をつけるぞ」
その旗の前に立ち塞がる者がいた。
ホブゴブリンの族長でごわす。
どこに居るのやらと思っていたが、まさか待っていたとは意外でごわすな。
「オークで残っているのはお前だけだ。まさか1番厄介な奴が残るのは痛いが……仕方ない」
「そうでごわすか。他は無事でごわすか?」
「あぁ、大人しく寝ているだけだ。人質になんてことはしねぇよ」
やっぱり全員やられていたでごわす。
どうやらこのホブゴブリン、一騎討ちを望んでいるでごわすな。
手っ取り早くて良いでごわす。
「では、始めるでごわすよ」
「あぁ、全力で行かせてもらおう」
ワテは様子見の拳を打つ。
様子見とは言えども食らえばひとたまりもないでごわす。
ホブゴブリンの族長はそれをあっさりと避けてワテの空いた脇へと拳を入れる。
なかなかの威力でごわすが、倒すには遠いでごわすよ。結構痛いけど。
打ち込まれた拳を素早く掴み、投げ飛ばす。
だが、空中でどうやったのか威力をいなされて着地。
ダメージは入らなかった様でごわす。
どうやら一筋縄では行かなさそうでごわすな。
出会ってからの動きは早かった。
「総員、作戦通りに動け!」
「「「おう!」」」
俺の指示により、仲間のホブゴブリン達は固まるのを止めて二人一組になって散らばる。
まさかオーク達まで迂回してくるとは思わなかった。
予想ではそのまま力任せに罠から一直線に旗を取りに来ると思ったが、存外頭のキレる奴が居たようだな。
ここで出会うのは予定にはなかったし罠を絡めつつ無力化するつもりだったが仕方ない。
二人一組に別れつつ、オークを挑発して誘い出すことに成功する。
オークは筋力や耐久力は凄まじく、少しの怪我はなんとも思わずに突進を繰り出すがその反面、頭がお世辞にも良いとは言えない。
なので簡単な挑発にもすぐに乗る。
「お前のかーちゃん腹がトロル!」
「やーいやーい」
正直家のゴブリン位頭の悪い挑発だなと我ながら思う。
「ぬぉぉぉぉぁぁ! あんな脂肪の塊と一緒にするんじゃねぇぇぇ!!!」
だがこれに乗ってくるのだから仕方ない。
こいつらの将来は不安だ。
けれどそれとこれとは話が別だ、今回はどんな手を使ってでも勝たせてもらう。
大事な俺達の初陣、敗北で終わらせるつもりは毛頭無い。
幸いな事に、今俺達がいる場所は俺達の陣地からそう遠く離れていない。
今なら罠に引っ掛かるように誘導することだって出来る筈だ。
ただ、もしも失敗すれば俺達の旗をとられる確率がグンと上がっちまう可能性は高い。
もっとも、進化したとは言えオークに及ばない能力はあるし数も向こうが多い。
向こうは子供のオークでさえも割りと強い、種族全員が戦闘に参加出来るほどだ。
対してこっちの戦闘に出られるのはホブゴブリンの雄が全員、好戦的な鬼嫁ホブゴブリンが5人程の15人程度で数の有利は向こうにある。
迂回してきたのはこちらとしてはかなりの痛手だ。
何か対策を考えなくちゃならねぇな。
「ぬぉぉぉぉぁぁ! 落とし穴だと!?」
誘導に成功しオークが落とし穴に足をとられた隙をつき、攻撃する。
俺らが手に持つのはこん棒とかその程度だ。
本来なら剣なんかを訓練で使っているが、今回はダンジョンの力を使うことなく、頼ることなく戦うのが条件だ武器も自作するしかない。
打撃武器なら殺傷力も剣よりは低いし、何より幾らオークと言えども後頭部殴れば気絶くらいする。
「今だ!」
「おう!」
一人が視線を惹き付け、その隙に俺が後ろに回り込んで殴り意識を奪う。
それは成功しオークの意識を刈り取る事ができた。
「オークはまだまだいる、次に行くぞ」
「おうよ族長!」
気絶させたオークを木の高いところに吊るして身動きがとれないようにして俺達は次の獲物へと向かう。
◇◇◇
【オーク族長】
迂回した先にはホブゴブリンどもが回り込んでいたでごわす。
まさかワテらが迂回してくる所まで詠んでいたとは、ワテが思っていたよりも頭が良いようでごわすな。
まんまと誘い込まれたワテらは更に分断される。
なんと相手は二人一組でワテらを挑発して逃げていく。
それは明らかに罠でごわすが、そんなことにまんまと乗せられるのがワテらオーク。
見事なまでに散らばっていく。
これでは数の優位がなくなってしまうでごわす。
「それは罠でごわす!」
「ぬぉぉぉぉぁぁ! あんな脂肪の塊と一緒にするんじゃねぇぇぇ!!!」
あぁ! 乗せられたオークが行ってしまったでごわす!
確かに、トロルと一緒にされるのは嫌でごわすけども!
トロルはかなり太って禿げている見た目から怪物な力自慢の魔物でごわす。
ワテらオークよりも力は強いし大きいが見事なまでに性格がクソでごわすから一緒にされるのはマジ勘弁でごわす。
次あったら覚えてろよでごわす。あのトロルめ。
ワテの止める声は届かず、四方八方に散ってしまう。
今はまだ向こう側に数が足りていなくて大部分はワテの周りにいるでごわすがそれも時間の問題かもしれないでごわす。
このままではどんどん数が減らされていき、何も出来ずに負ける可能性が高い。
それに、ワテの周りの連中もホブゴブリンの挑発にもイラつきを覚えはじめてそわそわしている。
時間も残されてはいないので次の手に出るでごわす。
「今残っている分で一直線に向こうの旗を目指すでごわす!」
そう言ってワテは残った連中を連れて強行突破に出るでごわす。
多少は罠にかかったり、周りのオークも誘導されたりするかも知れないが今回あの人間が言っていたのは非殺傷でごわす。
つまり罠にかかっても死なぬと言うならば強引に進んでも誰かが旗を取れれば勝ちと言うわけでごわす。
強引ならワテらの突進にホブゴブリン達は敵わないでごわすからな、この勝負貰った!
色々な罠に嵌まったり誘導されたりで仲間がどんどん減って行く。
これは予想していた通りでごわす。
ワテを止めようとホブゴブリンが前方に立ち塞がるが、ワテはオークの族長、どのオークよりも強い。
族長クラスなら兎も角、木っ端のホブゴブリンではワテは止められない!
「退くでごわす!」
「ぐあっ!」
ホブゴブリンはワテの突進に吹き飛ばされ、地面に崩れ落ちる。
これも戦い故に、許せ若人……とか言ってみるでごわす。
進む度に出会うホブゴブリンの数が増えてきた、恐らく他のオーク達は見事にやられていった様で、ワテの周りにもいつの間にか誰も居なかった。
手の空いたホブゴブリンがワテを止めるためにやって来ているのだろう。
「くっ、絶対に行かせるなよ!」
「おう!」
少し慌てている事から、恐らくは旗の場所はもうすぐだと思う。
ならば出し惜しみは無しでごわす!
「うぉぉぉぉぉぉお!!」
雄叫びを上げ、全力の突進を繰り出す。
「ぐはぁっ!」
「まだこんな力が?!」
ワテの突進に耐えきれずにホブゴブリン達は木にぶつかっていく。
ワテの突進は大木すらもへし折る威力でごわすから並のホブゴブリンじゃ致命傷でごわす!
開けた場所にたどり着いた。
真ん中には、旗が置かれている、ここがゴールでごわす。
「待ってたぜ、決着をつけるぞ」
その旗の前に立ち塞がる者がいた。
ホブゴブリンの族長でごわす。
どこに居るのやらと思っていたが、まさか待っていたとは意外でごわすな。
「オークで残っているのはお前だけだ。まさか1番厄介な奴が残るのは痛いが……仕方ない」
「そうでごわすか。他は無事でごわすか?」
「あぁ、大人しく寝ているだけだ。人質になんてことはしねぇよ」
やっぱり全員やられていたでごわす。
どうやらこのホブゴブリン、一騎討ちを望んでいるでごわすな。
手っ取り早くて良いでごわす。
「では、始めるでごわすよ」
「あぁ、全力で行かせてもらおう」
ワテは様子見の拳を打つ。
様子見とは言えども食らえばひとたまりもないでごわす。
ホブゴブリンの族長はそれをあっさりと避けてワテの空いた脇へと拳を入れる。
なかなかの威力でごわすが、倒すには遠いでごわすよ。結構痛いけど。
打ち込まれた拳を素早く掴み、投げ飛ばす。
だが、空中でどうやったのか威力をいなされて着地。
ダメージは入らなかった様でごわす。
どうやら一筋縄では行かなさそうでごわすな。
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