手違いダンジョンマスター~虐げられた魔物達の楽園を作りたいと思います~
ダンジョン
『悪気はないんだよね。でもさ、ちょっと不手際が有ってね、間違えちゃった』
この神が言うには、何か間違いがあって本来召喚される筈だった人の代わりに俺が来てしまったと。
……バカじゃねぇの!? おい、神! 神なのにミスするなよ! どんなミスしたらそうなるんだよ!
「その人と俺を交代出来ませんかね?」
『悪いね、流石に出来なかったよ』
もう試したんかい、そりゃあ自動販売機でボタン押し間違えて出てきたものが交換できないようなものか。一番達が悪いのは暑い日にホットを押し当てた時のあの絶望感、あれは泣いたね。
「えーと、じゃあ俺にどうしろと?」
『いや、間違えちゃったしもうそこで萎えたって言うか……君はそこでダンジョンマスターでもしててくれる?』
萎えたって……あんまりだろオイ。
興味ないってか、期待してたのと違うからどうでも良いってかこの野郎。
あとダンジョンマスター? なんじゃそりゃ。
「え? ダンジョンマスターって?」
『えっと、君が居るところがダンジョンって言って冒険者達がこぞって攻略に来るんだよ、それを君が強化して対抗するって感じ?』
「な、なるほど」
『ま、どうせ君みたいな何処の誰か分からない特徴のない人間ごときに勤まるとは思わないけどね。せいぜい自由にやってくれよ。あと、そこのダンジョンコア壊されたら死ぬんで。じゃあね』
酷い言いぐさだな! お前が勝手に喚んだんだろうが! めちゃくちゃ見下されてんじゃん、眼中に無いってか?
「え? これが壊されたら死ぬの? 俺」
『うん、まぁ頑張ってね。僕も忙しいからさ、詳しいことは後は手紙で君に送らせるから。二度と話すことは無いけどご武運を~、まぁどうせすぐ死ぬだろうけどね』
「あ、ちょい! ……切れた」
何この放置感……絶望しか見えて来ないんだけど。あと、ダンジョンコア? が壊されると死ぬとか……本気でやってられねぇぜ。
一先ずどうにかしたいけどどうする方法も無いんだがどうしたら良いだろうか。
──ゴインッ!
「あだっ!?」
こ、この音は凄いのにダメージは控えめ。だが、心臓に悪い音はもしや!
……たらいだったわ、何なのあのくそ神! 嫌がらせがしたいのか! たらいなんて二つも要らねぇんだよ! 情報を寄越せ!
「あれ、なんかくっついてるわ、手紙?」
そこには手紙が付いていてやっぱりあのくそ神からであろうと言うことは何となく予想できる。逆に違っていたら怖い、生きていけない。
「なになに、えーと……『ダンジョンについて』? まぁ、ありがたい」
どうやらダンジョンについて書かれた手紙らしい。まぁ今更謝罪文とか送られてきても逆に腹立つしこれで良いや。
て言うかアイツ一度も謝ってねぇな!
もういい、あんな奴の事は忘れよう、さっさとこの状況を打開しなくちゃ死んでしまう。あ、俺って餓死するのかな? するんだろうなぁ、心臓が二つもあるって聞こえは良いけどどちらか壊れたら死ぬからリスク高過ぎ、テンション下がる。
「えー、『この度は上司のバカが済みませんでした。少しですが謝罪の意味を込めて必要最低限の事をお教え致します。僭越ながら私が勝手な判断でこの世界の言葉は全て理解できるようにしました。それでは頑張ってください』……なるほど、これは部下の人だな。上司の癖にバカ呼ばわりされてやんのバーカバーカ」
いや、まぁ有能そうな部下の人に言葉は通じるようにしてもらったらしいし、部下に免じて部下だけは許すとしよう。
感謝するんだな!
他には……フムフム、『メニューの開きかた』以上か……へぇ、少ねぇ! 少なすぎるぜオイ!
なんだよメニューって意味わからねぇよ。ん? えっと、イメージして唱えるだけ? 雑かよ……そんなんで出るなら苦労はしないって。
あ、出たわ。
なんか空中になんか出てきた。うわー、すげぇテクノロジー。違うか? これ魔法的な何かか? 分からねぇや、放っておこう。
「えーと、出来ることは……『カタログ』『ヘルプ』『ダンジョン』? 三種類か……」
多いのか、少ないのかだけどどっちでも良いな。『ヘルプ』があるのは便利だな、何でも聞けるのかね?
ん? 右下になんかあるな……DP? なんじゃそりゃ、通貨的な何かか? こう言う時こそ『ヘルプ』では無かろうか。
DPってなに?
『解、ダンジョンポイントの略』
ダンジョンポイントって?
『解、ダンジョンのフロア、階層の拡張。魔物の召喚、その他で使えるポイントです。『カタログ』から選べます』
ほう、どれどれ。あー、色々あるね。食べ物も有るじゃん、良かったー暫くは豆ばっか食べる生活想像してたから助かるわ。
水分補給がイチゴミルクとか洒落にならんからな。
DPってどうやって増やすの?
『解、ダンジョンに侵入した生物から得る事が出来る他、地脈からも吸収されます。また、ダンジョン内での死や、死体、物もDPに変換可能です』
はー、死体ってそんな物騒な。でも、ダンジョンってそんなもんだよな、人を呼び込んで殺すのだ。運営側からしたら命かかってるんでそりゃ殺るよね、俺だってするとも……多分。
しかし地脈からも吸収するのか、あれか? 魔力がこの世界には溢れてる感じか。
あとどれくらいとれるの?
『解、1日につき、5DPとなります』
少っくねぇなぁ! 5て! もっと頑張れよ、はっ! これもしかしたら食事にありつけるの3日に1回とかじゃないだろうな! あ、良かった、『おにぎり』が1つ5DPだ、良かった……良くねぇな、1日1食じゃねぇか、しかも満足しないやつ。
畜生! 早めに稼がなきゃならん訳だ! どうやって増やす! 殺すのは無理! 人いないし、殺す前に殺されるのは目に見えてるし。
確か物も変換出来るんだっけか……有るじゃないか、死ぬほど要らないゴミが。
そう、俺の頭を狙う憎き暗殺者、夜の8時に忍び寄る見てれば笑える丸いやつ。たらいである。
「ふふふ、2個も有ってどうすんだバカ野郎とか思ってたがここで会ったが2、30分。お前らともお別れだ、やってしまえ! ダンジョンさん!」
たらいが消えた。空かさずDPチェック!
2DP。
バッカじゃねぇの!?
この神が言うには、何か間違いがあって本来召喚される筈だった人の代わりに俺が来てしまったと。
……バカじゃねぇの!? おい、神! 神なのにミスするなよ! どんなミスしたらそうなるんだよ!
「その人と俺を交代出来ませんかね?」
『悪いね、流石に出来なかったよ』
もう試したんかい、そりゃあ自動販売機でボタン押し間違えて出てきたものが交換できないようなものか。一番達が悪いのは暑い日にホットを押し当てた時のあの絶望感、あれは泣いたね。
「えーと、じゃあ俺にどうしろと?」
『いや、間違えちゃったしもうそこで萎えたって言うか……君はそこでダンジョンマスターでもしててくれる?』
萎えたって……あんまりだろオイ。
興味ないってか、期待してたのと違うからどうでも良いってかこの野郎。
あとダンジョンマスター? なんじゃそりゃ。
「え? ダンジョンマスターって?」
『えっと、君が居るところがダンジョンって言って冒険者達がこぞって攻略に来るんだよ、それを君が強化して対抗するって感じ?』
「な、なるほど」
『ま、どうせ君みたいな何処の誰か分からない特徴のない人間ごときに勤まるとは思わないけどね。せいぜい自由にやってくれよ。あと、そこのダンジョンコア壊されたら死ぬんで。じゃあね』
酷い言いぐさだな! お前が勝手に喚んだんだろうが! めちゃくちゃ見下されてんじゃん、眼中に無いってか?
「え? これが壊されたら死ぬの? 俺」
『うん、まぁ頑張ってね。僕も忙しいからさ、詳しいことは後は手紙で君に送らせるから。二度と話すことは無いけどご武運を~、まぁどうせすぐ死ぬだろうけどね』
「あ、ちょい! ……切れた」
何この放置感……絶望しか見えて来ないんだけど。あと、ダンジョンコア? が壊されると死ぬとか……本気でやってられねぇぜ。
一先ずどうにかしたいけどどうする方法も無いんだがどうしたら良いだろうか。
──ゴインッ!
「あだっ!?」
こ、この音は凄いのにダメージは控えめ。だが、心臓に悪い音はもしや!
……たらいだったわ、何なのあのくそ神! 嫌がらせがしたいのか! たらいなんて二つも要らねぇんだよ! 情報を寄越せ!
「あれ、なんかくっついてるわ、手紙?」
そこには手紙が付いていてやっぱりあのくそ神からであろうと言うことは何となく予想できる。逆に違っていたら怖い、生きていけない。
「なになに、えーと……『ダンジョンについて』? まぁ、ありがたい」
どうやらダンジョンについて書かれた手紙らしい。まぁ今更謝罪文とか送られてきても逆に腹立つしこれで良いや。
て言うかアイツ一度も謝ってねぇな!
もういい、あんな奴の事は忘れよう、さっさとこの状況を打開しなくちゃ死んでしまう。あ、俺って餓死するのかな? するんだろうなぁ、心臓が二つもあるって聞こえは良いけどどちらか壊れたら死ぬからリスク高過ぎ、テンション下がる。
「えー、『この度は上司のバカが済みませんでした。少しですが謝罪の意味を込めて必要最低限の事をお教え致します。僭越ながら私が勝手な判断でこの世界の言葉は全て理解できるようにしました。それでは頑張ってください』……なるほど、これは部下の人だな。上司の癖にバカ呼ばわりされてやんのバーカバーカ」
いや、まぁ有能そうな部下の人に言葉は通じるようにしてもらったらしいし、部下に免じて部下だけは許すとしよう。
感謝するんだな!
他には……フムフム、『メニューの開きかた』以上か……へぇ、少ねぇ! 少なすぎるぜオイ!
なんだよメニューって意味わからねぇよ。ん? えっと、イメージして唱えるだけ? 雑かよ……そんなんで出るなら苦労はしないって。
あ、出たわ。
なんか空中になんか出てきた。うわー、すげぇテクノロジー。違うか? これ魔法的な何かか? 分からねぇや、放っておこう。
「えーと、出来ることは……『カタログ』『ヘルプ』『ダンジョン』? 三種類か……」
多いのか、少ないのかだけどどっちでも良いな。『ヘルプ』があるのは便利だな、何でも聞けるのかね?
ん? 右下になんかあるな……DP? なんじゃそりゃ、通貨的な何かか? こう言う時こそ『ヘルプ』では無かろうか。
DPってなに?
『解、ダンジョンポイントの略』
ダンジョンポイントって?
『解、ダンジョンのフロア、階層の拡張。魔物の召喚、その他で使えるポイントです。『カタログ』から選べます』
ほう、どれどれ。あー、色々あるね。食べ物も有るじゃん、良かったー暫くは豆ばっか食べる生活想像してたから助かるわ。
水分補給がイチゴミルクとか洒落にならんからな。
DPってどうやって増やすの?
『解、ダンジョンに侵入した生物から得る事が出来る他、地脈からも吸収されます。また、ダンジョン内での死や、死体、物もDPに変換可能です』
はー、死体ってそんな物騒な。でも、ダンジョンってそんなもんだよな、人を呼び込んで殺すのだ。運営側からしたら命かかってるんでそりゃ殺るよね、俺だってするとも……多分。
しかし地脈からも吸収するのか、あれか? 魔力がこの世界には溢れてる感じか。
あとどれくらいとれるの?
『解、1日につき、5DPとなります』
少っくねぇなぁ! 5て! もっと頑張れよ、はっ! これもしかしたら食事にありつけるの3日に1回とかじゃないだろうな! あ、良かった、『おにぎり』が1つ5DPだ、良かった……良くねぇな、1日1食じゃねぇか、しかも満足しないやつ。
畜生! 早めに稼がなきゃならん訳だ! どうやって増やす! 殺すのは無理! 人いないし、殺す前に殺されるのは目に見えてるし。
確か物も変換出来るんだっけか……有るじゃないか、死ぬほど要らないゴミが。
そう、俺の頭を狙う憎き暗殺者、夜の8時に忍び寄る見てれば笑える丸いやつ。たらいである。
「ふふふ、2個も有ってどうすんだバカ野郎とか思ってたがここで会ったが2、30分。お前らともお別れだ、やってしまえ! ダンジョンさん!」
たらいが消えた。空かさずDPチェック!
2DP。
バッカじゃねぇの!?
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