よくある?異世界物語

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閑話・お正月じゃなくて年始祭

「あけましておめでとうございます。」
今日は、お正月!まあ、こっちの世界では年始祭とかいう名前らしいけど。えっ?昨日も似た話を聞いた?なんのこと?と、まあ、メタいネタもほどほどにしておいて、お正月と、年始祭では、だいぶ内容が異なる。例えばしめ飾りとか、門松とか、鏡餅とか飾らないし、お年玉って文化もないらしいからね。逆に似ているところもあって、例えば、おせち料理のように縁起のいいものを食べたり(こっちの世界ではどんな意味で縁起がいいのか聞いたりして楽しかった)それから、今から行なう、神殿での参拝-元の世界でいう初詣のようなもの-などですね。
神殿の祈りの間と呼ばれる、神の像が置かれた部屋には、いつもとは比べ物にならないほどの人で溢れかえっていました。いや、いつもが閑散としているってわけじゃないよ。なんていうか今日はごったがえしているって感じかな?あっ、因みに、今の格好は、勿論着物などではない。まあ、こっちの世界にあるかもわからないけどね。とはいえ、正式な服装として、白い服を着る文化があるようだ。僕たちも着ている。強制ではないようで、ちらほら白以外の服の人も見受けられるけどね。

人混みを抜け、なんとか参拝をすませた。みんなの健康を祈っておいた。
「じゃあ、次はどうする。」
「では、あれをやりませんか?」
「あれって?」
「10年ほど前にはじまって、現在では、定番化しているんですけど、『おみくじ』っていう・・・」
「・・・もしかして、神託か何かがあってのこと?」
「よくわかりましたね。その通りです。」
多分、僕の世界を覗いていたりしたんだろうな〜それで面白そうだから加えたとか。
「僕の世界のものだからね。じゃあみんなでやってみようか。」

結果
エリアス    中吉
リーフェ    小吉
サナさん    大吉
僕               凶

・・・因みに僕のおみくじの内容は、
『厄介ごとだらけの一年になりそう、頑張れ』だった。正直そんな予感はしてた。とりあえず、このおみくじを木に結んでおけばいいんだっけ?サナさんに聞いてみたが、どうやらそんな話はないようだ。てことは、このおみくじの結果を背負って一年過ごさなきゃいけないのか。
「元気出してください。」
「ほら、私たちの運分けてあげるから。」
「大丈夫ですよ、私たちがいますから」
「・・・ありがとう、リーフェ、エリアス、サナさん。今年も、来年もそれから先もよろしくね。」
言い終わってから、告白みたいになっていることに気づきましたが、まあ、たまにはいいでしょう。みんなと一緒に神殿の居住スペースの自室に戻って行きました。

今年もよろしくお願いします。

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