とある学園生活は制限付き能力とともに

りゅう

作戦終了















「晴樹君、志穂さん、そこにいるのはわかってますよ。大人しく姿を見せてください」

杏奈先生の言葉を聞き僕は能力を解除する。僕が能力を解除したのを見て志穂先輩も能力を解除した。

「晴樹君、志穂さん大人しく捕まってくれませんか?手荒なことは絶対にしないと約束しますから……」

「志穂先輩、とりあえず先に戻っててください」

僕はそういいながら志穂先輩にふれてテレポートを発動する。志穂先輩はその場から消えた。僕のテレポートでミカさんの屋敷のすぐ側に移動させた。

「みんなが頑張ってくれてるのに収穫なしで帰るわけにはいきませんし…ちょっとだけ暴れさせてもらいますよ」

僕はそう言いながら能力を発動させて先端が丸いネジを何本か作り出し僕を囲むアビリティアの兵士たち目掛けて容赦なく発射した。







僕がアビリティアの兵士と戦い始めたころ…

「よし、みんな揃ったね」

当夜先輩が全員いるかどうか確認して言う。

「じゃあ、撤退しましょうか十分時間稼ぎはしたはずですし…」

緑先輩が当夜先輩にそう言うと当夜先輩は頷いた。緑先輩のテレポートでミカさんの屋敷に帰るためにみんな手をつなぎ緑先輩がテレポートを発動できるようにする。

「じゃあ、いきますよ」

緑先輩はそう言いながら能力を発動させた。一瞬でその場から人がいなくなり、その場は急に静かになった。









みんながテレポートでミカさんの屋敷に戻る少し前……

「この辺にいるはずだ。しっかり探せ」

僕がテレポートで先にミカさんの屋敷の側に送った志穂先輩はヴィンセントが率いるアビリティアの兵士たちに襲われていた。そういえば以前アシュリーさんが屋敷の周りにアビリティアの兵士と思われる人たちがいると言っていたな……

僕にテレポートを使われて一人屋敷のすぐ近くに戻ってきた志穂先輩は運悪くヴィンセントと遭遇してしまい現在、能力を使いかくれてはいるものの身動きがとれない状況だった。

「姿は見えなくてもそこら辺にいるはずだ。しっかりさがせ」

ヴィンセントが部下に指示をだし、志穂先輩を探す。

「あなたがヴィンセントですか……なるほど、だからあの子たちが屋敷にいるとわかったんですね」

聞き覚えのある声が聞こえてきた志穂先輩は様子を確認しようと隠れていた場所から離れる。志穂先輩が各れいぇいた場所のすぐ側でヴィンセントとアシュリーさんが対峙していた。

「あなたは?」

「申し遅れました…私、弥生家使用人アシュリーと申します」

「なるほど、あなたが弥生家の番人と名高いアシュリー殿か……」

「はい。あなたはアビリティア最高の捜査官ですね?何度か名前を耳にしたことがあります」

「ほう、それは光栄ですな…」

「それで、あなたはこのようなところで何をなさっているのですか?この辺りを収める領主であるミカ様の許可無しにそんなにたくさんの兵と何かされてると領主の威厳にも関わってくるので止めていただきたいのですが…」

「それはできない相談ですな。こちらとて任務で行っていることですので…」

「そうですか…なら…」

アシュリーさんが何か言おうとした瞬間、ヴィンセントのすぐ側にアシュリーさんがもう一人現れる。

「実力行使でやめさせることになってしまいますが…」

ヴィンセントの後ろに現れたアシュリーさんがナイフをヴィンセントに突き出して言う。

「これがあなたの能力、分身ですか…神出鬼没の分身…厄介ですな…おい、撤退だ」

ヴィンセントはそう言いアビリティアの兵士たちとともに去っていった。

「志穂様、もう大丈夫ですよ」

分身を消して一人になったアシュリーさんが志穂先輩目掛けて言う。

「アシュリーさん、あありがとうございます。助かりました」

「お気になさらず。さあ、屋敷に戻りましょう」

志穂先輩はアシュリーさんとともに屋敷に戻った。志穂先輩がアシュリーさんと屋敷に戻ったころには当夜先輩たちも屋敷に到着していた。











「さて、晴樹君、そろそろ能力が使えなくなるじかんでしょう…無理せずに捕まってください」

杏奈先生の言葉を無視して僕は僕に襲い掛かってくるアビリティアの兵士たちを倒して僕の周りに転がる人の山を増やしていく。全員死んでいないはずだからしばらくすれば目覚めるだろう。今もまた一人分人の山を増やしたわけだが杏奈先生の言う通り僕の能力は今使っている楓先輩の能力が切れたら残り一分しか使えない。

どうするかと考えた結果僕は一つ思いついたことを実行することにした。僕は次々と迫ってくるアビリティアの兵士たちを押しのけ杏奈先生に触れる。

「杏奈先生、少し痛いかもしれませんが我慢してください」

僕は杏奈先生にそう言い杏奈先生に電気を流し込む。ある程度の電気が流れ込むと杏奈先生は気絶した。

「これで良し…じゃあ、アビリティアの皆さん、杏奈先生は少し借りていくんで…」

僕はアビリティアの皆さんにそう言いながらテレポートを使う。もちろん杏奈先生を連れて…










「で、杏奈先生を連れてきたと…」

「はい。やっぱまずかったですかね?」

「いや、よくやってくれたよ。とりあえずは杏奈先生が目覚めるのを待とう…」

当夜先輩がベッドで寝かされている杏奈先生を見ながら言う。

「見張りは私の分身がいたしますので皆さんは休んでいてください」

アシュリーさんのお言葉に甘えて僕たちは少し休むことにした当夜先輩が一応僕も見張ってるよと言いアシュリーさんの分身とともに杏奈先生の眠る部屋に残ったので後で差し入れでももっていってあげよう…





















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