間違えて召喚された俺は、ただのチーターだった

Lead

VSスライム

昼飯を食べ終わった俺たちは冒険者専用入り口に向かった

「ここを通ったらもう危険区域なのか?」

「そうですね……」

「マスター気をつけて、この先に魔物の気配がたくさんあるよ……」

俺たちにに緊張が走る中もう一人は……

「私達の戦いはこれからだ!……〇〇先生の次回作にご期待ください」

「打ちきりかよ」



1時間後

「なぁフェル」

「んー?」

「何も出ないんだけど」

入り口を通って約1時間全くモンスターと遭遇しない……本当に出るのか?

「兄ちゃん兄ちゃんあれ!」

リーザが指を指した方向には水色のぶよぶよしている何か……そうスライムがいた

「あれがスライムか?」

「んー? 図鑑だと緑色だった気がするんですが……」

「まぁ全部が全部って訳は無いだろ」

「そうですね……」

「そういえばスライムってどうやって倒すんだ?」

「えっとですねスライムは基本的には魔法が弱点なので魔法が《当たれば》一発だと思います」

「他は?」

「たしか、スライムにはかなり小さい核があるって聞いたことがあります! ですのでそこに攻撃が《当たれば》倒せますね」

「了解、行くぞ!」



ユウトVSスライム

俺は気づかれないようにスライムの背後?に立つ

「先手必勝!《火球ファイヤーボール》!」

呪文を唱えると手のひらから拳大の火の玉が出てくる
そしてスライムに向けて一直線で飛んでいく……がスライムはそれを軽々しく避けてしまう

「リーザ、フェル援護を……」

「リーザ様リーザ様これ、なんだろう?」

「ンー?ダンゴムシかな?」

リーザとフェルはさっきまで俺が居た場所にまだ居る……

「……アリア! スライムの逃げ道を……」

「リーちゃんリーちゃん、この子丸まりましたよ?」

「そうそうだからダンゴムシっていうんだよ」

お前もかよ
そんなこと言ってる場合じゃねぇ
今はこいつを何とかしないと
そんなことを考えているうちにスライムは
俺のすぐそこまで来ていた

「っ……《火球ファイヤーボール》!」

勿論そんな攻撃は当たらずスライムはただのジャンプで躱す
スライムは着地した反動を使って俺に飛びかかってくる

『ついでに超高速で顔面に張り付いてきてそのまま窒息死なんてのもよく聞きますね』

『顔面に貼り付く』

アリアの言葉が脳内で再生される
このスライム……狙いは顔面!
そう思ったとき俺は腕を伸ばしスライムの飛んでくる軌道に合わせた

そして見事スライムは俺の手に吸い込まれたように収まった……俺の腕を犠牲に

「ぐっ……掴んだ!」

痛い腕がものすごく痛い、あぁ多分折れてるなこれ……でも今離したら確実に死ぬ……
俺は激痛を堪え手のひらに力を込める

「これで!《火球ファイヤーボール》!」

ゼロ距離の火球ファイヤーボールは、スライムに命中する……そして……俺は手を離した
スライムが炎上している、だんだんスライムの動きが鈍くなっていき、やがて一つの結晶を残し地へ消えた

「勝った……痛っ」

「兄ちゃんお疲れーあらら完全に逝ってますね両腕とも」

「すみませんねユウトさん実は国王様の手紙の中に最初の一匹は勇者一人で倒すようにと書かれてまして……」

「流石マスターだね」

「まさか勝てるとは思ってなかったからね、最悪の場合は助太刀するつもりだったし」

「あはは」

「ちょっと待ってて兄ちゃん今回復するから」

リーザそう言うと俺の前に立ち何かを唱える

「《神の名の元に従いこの者に癒しをもたらせ》」

リーザがそう言い切ると光が溢れ痛みが引いていく

「おお」

「よし! これで大丈夫しょ、動かしてみ」

俺は腕を曲げたり伸ばしたりしてみるが違和感がない
魔法ってスゲー

「サンキューマジで助かったわ……それにしてもリーザに助けられる日が来るとは思わなかった……な?」

「あと372回……372……無理ゲー過ぎるだろ……」

何かぶつぶつ言ってる

「あのーリーザさん?」

「ん?」

「あっいえ何でも無いです」

関わっちゃいけない気がする

「さぁユウトさん! あと29匹です! 頑張りましょう!」

「……え?」

「え?」

アリアが聞き返してくる
29匹? え?

「あれ言ってませんでしたっけ? 国王の依頼はスライム30匹の討伐ですよ?」

「よし帰ろう」

「流石にそれはちょっと無理ですね」

「マジかよ」

俺たちの戦いはこれからだ!

「はーいそこー打ち切らないのー」



おまけ

「まぁまぁ次からは私たちも手伝うから」

「リーザが……働く……?」

「おいちょっと待て、兄ちゃんの中の私のイメージはどうなってるんだ?」

「引きニートただ飯食らい」

「女神ですら無くなってた!?」

「女神っぽい事してないからだろ」

「……仕方ないここで私が女神と言う所を見せてやろう」

そう言いながらリーザは指を道の奥の方へ指す
そこには緑色のスライムがいた

「あれ緑だ」

「スライムは元々緑だよ?」

「いやさっき倒したのは青……いや水色みたい」

「そだっけ? 全然見てなかったわ」

そうゆう所が女神っぽくないんだよなー

「……まぁいいや、丁度新作スキルのテストもしたかったから……じゃここからはsideリーザで」

リーザが指を鳴らす
何も起きない

「お前急にどう---」



sideリーザ

「したんだよ?」

「あーあーよし大丈夫っぽいね」

「?」

兄ちゃんが不思議な顔をする
まぁ色々あるんだよ世の中には

「では、私はそろそろアイツスライムをぶっ潰しに行くんでよく見といてね!」

「リーちゃん! 頑張ってくださいね~」

アリっちがそう言うと同時に私はスライムに近づいて行く
今回テストするスキルは《ストップTHEワールド》まぁ時を止めるスキルだ
時を止めるだけあって完成までに50年ほどかかったので成功してほしいスキルである
ついでにせっかく時を止めるのでアニメの再現をしてみようかなーなんて思ってたりもする
そんなことを考えているとスライムとの距離が5mも無くなった
スライムもこちらに気がついたらしく臨戦態勢に入る

「それじゃあ早速《ストップTHEワールド》」

そう言うと辺りの景色から色が消えた
すべてが灰色へと染まり私は周りを見渡す

「やっぱりこういうのはアニメの表現なのかなー」

どこを見渡しても灰色、灰色、灰色
つまらない、確かに時は止まっているようだが色が無いのがこんなにつまらないとは
ゲーム○ーイとかのゲームならレトロ感あっていいんだけどなー

「んーさっさと終わらせますかー」

一応テストは終わったがスライムは倒しておくこいつを倒せばあと371回だ
因みにこの数字は兄ちゃんへの借りである
こう見えても私はあまり人に借りを作るのは好きではないなのでこうして少しずつ返していくことにしたのだが……毎日料理を作ってくれるせいでどんどん借りが増えていく一方だ。勿論兄ちゃんの料理が嫌いな訳ではない
というかその逆だ美味し過ぎるので借りだと分かっていてもつい食べてしまう
まぁ兄ちゃんの事だから「貸しだ」なんて思っていないと思うが……
兄ちゃんは優しすぎるのでは無いかと常に思う、そもそもなにもしないで引きこもっている私を家に泊めてくれる時点で易しすぎるのだ。まぁアリっちの家だけど
そんな兄ちゃんについ甘えてしまうのは仕方無いことだと思う。私だって分かっているつもりだそんなのただの言い訳だなんて
……まぁ今はそんなことはどうでもいい
本来時間を止めていられるのは10秒位に設定するつもりだ。勿論それはスキルレベルⅠの時だけだⅡやⅢに上がればもっと時間を伸ばすつもりだ。スキルレベルⅩの時には時間出はなく1秒毎に10MP位が適切になると思う。

「さてと、始めますか」

私はスライムを掴む、因みにこのスキルは触った対象を動くようにしたりそのまま止めたり出来るチート性能となっている
スライムを掴んだあとは飛ぶ
いきなり飛ぶとかなに言ってるんだと思うかも知れないが一応私は神だ知りたいこと何でも……じゃなくて神だから飛べる
そうして地上から100m位離れた所でスライムを離す
よしこれで準備完了っと
私は一度地上に戻り武器を用意するが

「狭いな……」 

何しろ一面木だらけで武器が置けない
仕方がないので少し上空に武器を展開することにした
上と言っても足場がないので足場を作る

「《反射リフレクション》」

このスキルは……説明する必要もないか
兄ちゃんの唯一のスキル最近全く使わないので私が使うことにした、まぁ使うと言っても反射する壁を足場にするだけだけど
この反射リフレクションのスキルレベルはⅩ、効果としては自分の好きな形に壁を張ることができ反射倍率が10倍と言うぶっ壊れ性能
残念ながらまだテスト段階なので最大スキルレベルはⅤだけど
とりあえずその壁を横向きにスライムを囲うように設置する、これで足場の完成

「よいしょっと」

次々に武器を地面……壁?よくわからんけどリフレクションの所に置いて行く

「ふー思ったより時間がかかったなー」

実践では絶対に使われないと思う其れ以前にこの武器をてに入れることが出来る訳がない
そろそろいいだろう、今回私が使うことにした武器はRPG-7、トマホーク、誘導ミサイル
AK-47 PGMヘカートⅡ まぁこんなところかな
最後のに関しては完全に趣味になるので再現しようとしてるアニメには関係無い
正直そこまで重火器に詳しいわけでは無いのでAKとか使ってないかもだけどまぁいいでしょ

「スライムをオーバーキルするとしましょうかね」

私はスライムが落ちてくると思われる所にひたすら打つ、打つ、打つ
時間が止まっているので打った玉は少し進んだ先で止まる

「よし終わったっと」

確認のために辺りを見渡す

「うっわ」

自分でも引くレベルの弾丸の数々がすべて1体を狙っている
私は兄ちゃんの元へ戻り爆風防止の為にリフレクションを丸くスライムと弾丸と共に囲んでおく
これで爆風や爆発の衝撃が来ることは無くなる
しかも防音なので安心

「《動け》」

その言葉と共に世界は色を取り戻した 



side祐人

リーザがスライムの前に立ったと思いきやそのリーザが真横に居るし、リーザが指を上に指してるので上を見たら何かとんでもない爆発が起きてるし意味が分からない

「おー綺麗ですねー」

「だねー」

「スノードームをイメージして作ってみたんだー」 

「お前マジでなにしたんだよ」

「時間を止めてロケランをぶっぱなした」

「リーちゃんはいつから魔法少女になったんですかね?」

「アニメ再現は実践では絶対に使えないことが分かったよ」

「まぁこれであとは28体ですね」

「5分もかからず2体ならいいペースだな」

「私的にはもう3時間位たってるんだけどね」


「間違えて召喚された俺は、ただのチーターだった」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く