冒険者は最強職ですよ?
僕が守らなきゃだめなんだ 1
「私を仲間に加えてちょうだい!」
「「「はぁぁぁぁあ!?」」」
「そんな驚くことかしら? 自分で言うのもなんだけど私強いわよ? それも相当に」
「いや、強いのはわかりますよ? でもなんで僕達なんです? 探せばいくらでも僕達よりいいパーティーだっているはずですが……」
「確かにそうね。でもいい? ただ闘いに明け暮れて、毎日がつまらないパーティーより、自分が一緒に居て楽しいと思える、そんなパーティーの方が私はきなの」
「た、確かにそうですね……僕は大歓迎ですよ! みなさんは?」
「わ、私も大丈夫だわ」
『また女!? それも私より強くて可愛いエルフの女!? ライバル増えすぎじゃない!?』
「れ、レベッカに同意見です!」
『う、うぎゃぁあ!? 私よりもはるかに凄い賢者のエルフが仲間に!? ジンが取られちゃう……』
「私は一時的に付いてきてるだけなので、私からはなにもありませんよ!」
『今回の旅限定で参加しただけだけど……ジンが取られるとなると話は別だわ』
それぞれが、似たような感想を抱き、ジンを取られまいと闘士を燃やす。
「そう! ならこれからよろしく頼むわ!」
『うふふ……さっき言ったのは悪魔で表向き……本当はジンを密かに愛する私の勝手な我儘だと気づかないで旅をするのよ……ジンが鈍感で良かったわ!』
そう。へレーナは160年目にして、初めての恋をしたのだ。
最初出会ったあの日、声をかけたあの日、優しく接してくれたジンに良心を抱いていた。
へレーナは有名だ。故に手を出してくる者が後を絶えない。
遊びに誘ってきたり、パーティーに必要だからと誘われたり、他の理由も幾つもあった。が、全て断った。
その理由は簡単だ。誰もが皆同じ理由で誘ってくるのだ。可愛いからだの強いからだの。へレーナ欲しさに声をかけてこられたのだ。だから断った。
だがある日、へレーナは見つけたのだ。自分を欲せず、ただ純粋な気持ちで接してくれる人を。それがジンだった。
声をかけたのは、ジンの瞳には何一つとして悪意や下心を感ず、それが気になって近づいた。
最初は緊張した。初めて男性に声をかけにいくのだから。自分の勘違いだとしたら? とも考えた。が、その考えは覆される。
想像どうりの優しさと純粋さ。そこに惹かれたのだ。だからあの日、同じ宿へ泊めてくれと頼んだ。だから二週間も付きまとった、と言うと語弊があるが、一緒に居たくてずっと居た。
その二週間で心はもう既に決まっていた。こんなにもあっさり好きになるなんて思ってもいなかった。160年生きてきて良かったとも思った。
だがジンは自分だけのものではない。レベッカ、マーシュ、エレンもジンが好きらしい。ジンと話してる時は毎度毎度楽しそうだ。
だから決めた。気持ちは伝えず一緒に旅をしようと。単純に力になりたいとも思った。
へレーナは思った。
『これから先の人生がとても楽しみだわ! 楽しい事も辛い事もあるだろうけど、ジンがいれば大丈夫。レベッカやマーシュやエレンが居るから大丈夫』
「じゃあこれからよろしくお願いします! へレーナさん!」
ジンは右手を前に出す。そして、へレーナもそれに応え、右手を前に出し握手をする。
「うん! よろしくね!」
へレーナは笑顔で言う。その笑顔は、今までの人生の中で、最大級の笑顔だった。
「じゃあへレーナさんも加わった事ですし、エレンさんを送ると……」
「ちょっと待ったぁ!」
「……へ?」
「ジン。確かに私は温泉旅だけで帰るつもりだったわ。でも気持ちが変わったわ。私も付いてくわ!」
「……なんですとっ!?」
「大丈夫。耳と鼻は効くわ。レベルは低いけれど荷物運びぐらいなら任せてちょうだい!」
「……そういうなら……」
「やっほい!」
何今のやっほいって! 可愛すぎる。もう一回やって欲しい……
「大人数ですねぇ〜! ここにラン達が加われば……賑やか過ぎる!」
「そうね! ラン達が帰って来るのを待ちましょう!」
エレンとへレーナは、ある時温泉で他にも仲間がいると聞いていたため、同じくそれに頷いた。
「次の目的地は……」
ジンが地図を開こうとした時、突然"女神の加護"が発動する。
「……!?」
突然の出来事に、ジンを除く一同は目を見開き、ジンを見つめた。そして、この力を知らないへレーナはぽつりと呟く……
「その力は……」
今は説明してる暇はない。それよりこの力が発動したってことは……
『その通りよジン。ついに動き出したわ。あいつらが』
「「「はぁぁぁぁあ!?」」」
「そんな驚くことかしら? 自分で言うのもなんだけど私強いわよ? それも相当に」
「いや、強いのはわかりますよ? でもなんで僕達なんです? 探せばいくらでも僕達よりいいパーティーだっているはずですが……」
「確かにそうね。でもいい? ただ闘いに明け暮れて、毎日がつまらないパーティーより、自分が一緒に居て楽しいと思える、そんなパーティーの方が私はきなの」
「た、確かにそうですね……僕は大歓迎ですよ! みなさんは?」
「わ、私も大丈夫だわ」
『また女!? それも私より強くて可愛いエルフの女!? ライバル増えすぎじゃない!?』
「れ、レベッカに同意見です!」
『う、うぎゃぁあ!? 私よりもはるかに凄い賢者のエルフが仲間に!? ジンが取られちゃう……』
「私は一時的に付いてきてるだけなので、私からはなにもありませんよ!」
『今回の旅限定で参加しただけだけど……ジンが取られるとなると話は別だわ』
それぞれが、似たような感想を抱き、ジンを取られまいと闘士を燃やす。
「そう! ならこれからよろしく頼むわ!」
『うふふ……さっき言ったのは悪魔で表向き……本当はジンを密かに愛する私の勝手な我儘だと気づかないで旅をするのよ……ジンが鈍感で良かったわ!』
そう。へレーナは160年目にして、初めての恋をしたのだ。
最初出会ったあの日、声をかけたあの日、優しく接してくれたジンに良心を抱いていた。
へレーナは有名だ。故に手を出してくる者が後を絶えない。
遊びに誘ってきたり、パーティーに必要だからと誘われたり、他の理由も幾つもあった。が、全て断った。
その理由は簡単だ。誰もが皆同じ理由で誘ってくるのだ。可愛いからだの強いからだの。へレーナ欲しさに声をかけてこられたのだ。だから断った。
だがある日、へレーナは見つけたのだ。自分を欲せず、ただ純粋な気持ちで接してくれる人を。それがジンだった。
声をかけたのは、ジンの瞳には何一つとして悪意や下心を感ず、それが気になって近づいた。
最初は緊張した。初めて男性に声をかけにいくのだから。自分の勘違いだとしたら? とも考えた。が、その考えは覆される。
想像どうりの優しさと純粋さ。そこに惹かれたのだ。だからあの日、同じ宿へ泊めてくれと頼んだ。だから二週間も付きまとった、と言うと語弊があるが、一緒に居たくてずっと居た。
その二週間で心はもう既に決まっていた。こんなにもあっさり好きになるなんて思ってもいなかった。160年生きてきて良かったとも思った。
だがジンは自分だけのものではない。レベッカ、マーシュ、エレンもジンが好きらしい。ジンと話してる時は毎度毎度楽しそうだ。
だから決めた。気持ちは伝えず一緒に旅をしようと。単純に力になりたいとも思った。
へレーナは思った。
『これから先の人生がとても楽しみだわ! 楽しい事も辛い事もあるだろうけど、ジンがいれば大丈夫。レベッカやマーシュやエレンが居るから大丈夫』
「じゃあこれからよろしくお願いします! へレーナさん!」
ジンは右手を前に出す。そして、へレーナもそれに応え、右手を前に出し握手をする。
「うん! よろしくね!」
へレーナは笑顔で言う。その笑顔は、今までの人生の中で、最大級の笑顔だった。
「じゃあへレーナさんも加わった事ですし、エレンさんを送ると……」
「ちょっと待ったぁ!」
「……へ?」
「ジン。確かに私は温泉旅だけで帰るつもりだったわ。でも気持ちが変わったわ。私も付いてくわ!」
「……なんですとっ!?」
「大丈夫。耳と鼻は効くわ。レベルは低いけれど荷物運びぐらいなら任せてちょうだい!」
「……そういうなら……」
「やっほい!」
何今のやっほいって! 可愛すぎる。もう一回やって欲しい……
「大人数ですねぇ〜! ここにラン達が加われば……賑やか過ぎる!」
「そうね! ラン達が帰って来るのを待ちましょう!」
エレンとへレーナは、ある時温泉で他にも仲間がいると聞いていたため、同じくそれに頷いた。
「次の目的地は……」
ジンが地図を開こうとした時、突然"女神の加護"が発動する。
「……!?」
突然の出来事に、ジンを除く一同は目を見開き、ジンを見つめた。そして、この力を知らないへレーナはぽつりと呟く……
「その力は……」
今は説明してる暇はない。それよりこの力が発動したってことは……
『その通りよジン。ついに動き出したわ。あいつらが』
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