冒険者は最強職ですよ?

夏夜弘

僕が守らなきゃだめなんだ 3


へレーナ=ワズ
職業 賢者
Lv 297
HP 7050
MP 8000
攻撃 2000
防御 5630
魔法 10000
敏捷 6545

スキル
熟練度 杖 100
熟練度 短剣 100

ユニークスキル
"賢者の心得"
"MP自動回復"
"HP自動回復"
"視力上昇"
"魔法を極めし者"

アビリティ
十秒毎にMP100回復
十秒毎にHP300回復
攻撃魔法効果上昇

 こう記されていた。

「やっぱり297までのレベルになるとこんな意味のわからないステータスになるんですね……」

「ちょっと。意味がわからないって何よ? 私だって頑張ったのよ!?」

「頑張ったのよって……へレーナさんでこれなら、この世界で一番と謳われる人は……」

「彼は本当に別次元の強さを持っているわ。それでも魔王は倒せない。本当に化け物よ……」

「そうなんですか……」

「ま、これで私のステータスは見せたことだし、あなたの事も大体理解出来た。これで作戦を立てて、万全な状態で闘いに臨みたいわね」

「ですね。明日、早朝に作戦会議をしましょう。もしかしたら魔王軍の進行が早まるかも知れません。そのための対策もしておきましょう」

「そうね。なら明日、この部屋で」

「わかりました。……え? この部屋で?」

「じゃっ」

「あっ、待って!」

 バタンと扉を閉め、部屋はシーンとなる。

「僕の部屋は集会場ではありません」

 後日、ジンの部屋に集まり、魔王軍の進行具合を女神から聞きながら、作戦を立てる。

 女神がやばいと言っていた奴はへレーナ、他に四人魔王幹部がおり、二人はジン、二人はレベッカとマーシュとなった。エレンは町の人の誘導だ。

「これで決まりで。今のところ進行が早まった様子は無いらしいので、今日はもう解散にして、闘いに備えましょう」

「「「「わかったわ」」」」

「よしっ、じゃあ解散!」

「「「「「…………」」」」」

「あのぉ……部屋に戻らないのでしょうかぁ?」

「何を言っているのジン。部屋にいてもつまらないでしよう? きっと緊張もしてるし。みんなでマッサージをしましょう!」

「何を言い出すんですかへレーナさんは? 緊張を解すのと、筋肉を解すを掛けたんですね? 僕にはわかりましたよ!」

「あなたの方がよっぽど頭のおかしい事を言ってるわ。だから罰として私をマッサージして頂戴」

「「「「私の方が先!」」」」

「貴方達は年上を敬って事は出来ないのかしら? 普通に考えて私でしょ?」

「「「「ババアは最後だろ!?」」」」

「貴方達今、言ってはいけないことを言ったわね? そこに並びなさい。順番に前歯一本ずつ削って上げるから」

「お、落ち着いてください! ここは公平にジャンケンで決めてください。じゃなきゃやりません」

「「「「「ジャーンケーンポンっ!」」」」」

「切り替え早っ! っで? 誰になりました?」

「私よ!」

「レベッカさんですね。じゃあそこのベットに寝てください。あと、見られるのは恥ずかしいので三人は外に出ててください」

「「「はっ!?」」」

「ほら、ジンが言ってるのよ? 早く出てきなさい?」

「「「あの野郎……」」」

 ぞろぞろと三人は部屋を出て、扉をわざと強く閉める。

「なんであんなに怒ってるんだ? 全くわからん……」

「さぁジン。お願いしてもいいかしら?」

「わかりまし……なんで脱ぎ始めるんですか?」

「脱がないとできないでしょう?」

「服を着ててもできます。着ないとやりませんよ?」

 ま、本当は僕の理性が百パーセントが保てないからなんだけど……

「仕方ないわねぇ……服は着るわ。じゃあまずは足から頼むわ」

「了解です」

 一方外では……

「マーシュ。もしレベッカが変な事を言い出したら報告しなさい。私が魔法で焼き殺すわ。ジンを」

「ですね。わかりました。もしいやらしい声が聞こえたら報告します。その後は思う存分いたぶりましょう。ジンを」

「あのぉ……私はジンさんは殴りたくは無いかなぁ……」

「「甘いわ!」」

「ひっ!」

 何故か二人に長々と説教され、エレンは正座させられる。可哀想に……

 説教をしていると、ジンの部屋の扉が開く。

「はぁ……気持ちよかったわ。ジンは本当に手癖の悪い子ね……」

「ちょっ、レベッカさん! 誤解を招く言い方わ!」

「「「あぁ?」」」

「はいこれはフルボッココースですね」

 諦めたようにジンがしゃがみ込むと、そこに鬼のような顔をした三人が、ジンへ飛びかかった。

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