本日は性転ナリ。
112.ばぁの気遣い
例年どうりに墓石を隈なく掃除すると、線香を供え、暫く合掌してこの1年の報告をする。
お婆ちゃんはこちらを見て微笑むと、私の肩にポンと手を置いた。
『瑠衣ちゃん見たら誠司やユキさんもびっくりだなぁ。』
誠司やユキさんとは莉結の両親だ。…そして誠司さんはお婆ちゃんの息子でもあった。
いつでも気を張っているお婆ちゃんも、この時ばかりはいつも寂しそうな目をしている。
子供が自分より早くに人生を終えてしまったのだ。流石のお婆ちゃんでも、そう簡単には乗り越えることができないのだろう…
『さっ、ご飯でも食べて帰るかぇ。』
こうしてお墓参りは無事終了した。
帰り道の蕎麦屋でご飯をご馳走になると、そのまま莉結の家に上がらせてもらい莉結に聞かせたかった"昨日の出逢い"の話をした。
それを聞いた莉結も驚いたが、その奇跡的な出会いを、
まるで自分の事のように喜んでくれる姿を見て、莉結はやっぱり私にとって特別な存在なのだと思った。
そして、"また今度みんなで遊ぼう♪"ということにもなり、早速その旨を稚華さんに伝えると、すぐに返信があった。"モチロンだよっ♪私らはいつでもいいかんねーっ♪"
私はこの出逢い、繋がりを大切にしたいと思う。
稚華さん、レイちゃん、そして何より莉結と出逢えたことに感謝したい。
"また連絡するね♪"と打ち込み、送信ボタンをタップした。
すると、珍しくお婆ちゃんがお茶を持って莉結の部屋へやってきた。
莉結へ"お菓子があるから持ってきてやんなさい"と言うと、1人になった私に小声でこう言った。
"もしよかったら今日も一緒に居てやってくれんかねぇ?"
お婆ちゃんは莉結を気遣って、両親の命日は1人にしたくないらしいのだ。
だから毎年この日だけは必ず莉結の家に泊まらせてもらっている。
お婆ちゃんはこちらを見て微笑むと、私の肩にポンと手を置いた。
『瑠衣ちゃん見たら誠司やユキさんもびっくりだなぁ。』
誠司やユキさんとは莉結の両親だ。…そして誠司さんはお婆ちゃんの息子でもあった。
いつでも気を張っているお婆ちゃんも、この時ばかりはいつも寂しそうな目をしている。
子供が自分より早くに人生を終えてしまったのだ。流石のお婆ちゃんでも、そう簡単には乗り越えることができないのだろう…
『さっ、ご飯でも食べて帰るかぇ。』
こうしてお墓参りは無事終了した。
帰り道の蕎麦屋でご飯をご馳走になると、そのまま莉結の家に上がらせてもらい莉結に聞かせたかった"昨日の出逢い"の話をした。
それを聞いた莉結も驚いたが、その奇跡的な出会いを、
まるで自分の事のように喜んでくれる姿を見て、莉結はやっぱり私にとって特別な存在なのだと思った。
そして、"また今度みんなで遊ぼう♪"ということにもなり、早速その旨を稚華さんに伝えると、すぐに返信があった。"モチロンだよっ♪私らはいつでもいいかんねーっ♪"
私はこの出逢い、繋がりを大切にしたいと思う。
稚華さん、レイちゃん、そして何より莉結と出逢えたことに感謝したい。
"また連絡するね♪"と打ち込み、送信ボタンをタップした。
すると、珍しくお婆ちゃんがお茶を持って莉結の部屋へやってきた。
莉結へ"お菓子があるから持ってきてやんなさい"と言うと、1人になった私に小声でこう言った。
"もしよかったら今日も一緒に居てやってくれんかねぇ?"
お婆ちゃんは莉結を気遣って、両親の命日は1人にしたくないらしいのだ。
だから毎年この日だけは必ず莉結の家に泊まらせてもらっている。
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