妹はこの世界でただ一人の味方

さらだ

沢辺x魔王

ロリコン云々というくだらないくだりで今日2回目の身体強化を使った2人は息を切らしていた。ちなみに身体強化は1日2回までしか使えない。要するに2人ともただのアホである。

追いかけている学だが、なかなか結衣を捕まえる事が出来ない。結衣は地形をうまく利用して細い道などを使い、なんとか学との距離を保っていた。

「っ!!」

しかし先を走る結衣が急に止まり、学もぶつかりそうになりながらもなんとか止まった。

「どうした結衣?」

「あれ。」

結衣が指をさした先にはダンジョンで少しだけ話したことのある沢辺だった。何故ここにいるかという思考よりも先に2人は反射的に木の陰へと隠れた。

「あれは・・・魔王か?」

学は結衣にしか聞こえないような小さな声で呟いた。そのおかげか沢辺と魔王は2人に気づいた様子もなく話を続けていた。
しかし視認できているとはいえ、距離があるため彼らの会話を聞くことはできなかった。

「聞こえないね...。」

「まあ距離が距離だしな・・・。とりあえずこのままジッとしてるか。動いて音でもたてたら速攻でバレそうだしな。」

結衣はコクリと頷くとジッと学の目を見つめた。

学はその目を見ないよう目を瞑り、もしかしたら会話が聞けるかもという可能性にかけ耳に全神経を研ぎ澄ませたがやはり会話は聞こえなかった。












「幹部が壊滅状態?」

沢辺はやや驚いた様子で魔王の方を見た。魔王は渋い顔をしながら腕を組み頷いた。

「それは・・・驚いたな。犯人の目星はあるのかい?」

「いくつか候補は上がっているが・・・確証まで得ることはできておらん。」

「・・・ちなみに残ってる幹部は何人なんだい?」

「3人だ・・・。」

「思ったより少ないな・・・。」

沢辺にも思うところがあるのか、居心地が悪そうに魔王から目線をそらした。かつて沢辺も幹部たちと会話をした仲というだけあって思うところがあったのかもしれない。かといって沢辺はそれを口には出さない。
代わりに前々からたてていた作戦の確認について話し始めた。

「幹部は壊滅状態、作戦が始まる前だがすでに被害は出ている。けれど作戦は続行するだろう?」

「ああ・・・あいつらの仇のため、作戦を中止するわけにはいかん。」

コクリと沢辺が頷くと続いて魔王も確認の意味を含めて再び頷き、学たちとは反対方向に歩いて行った。








魔王たちがこのような会話をしていることを学たちは知る由もない。
そして今、2人はお互いの手を恋人つなぎのようにつないでいた。しかしほのぼのとした空気ではなく、学が捕まえようとした瞬間、結衣が抵抗するようにその手を掴んだ際に恋人つなぎのようになっただけであり、2人の空気はピリピリとしている真っ最中だった。

「さっきはよくもロリコン呼ばわりしてくれたな・・・!」

「ロリコンの自覚あるからそんなに追いかけてきんじゃないの・・・!?」

ばちばちと火花を散らすように睨んでいる2人だったが、器用なことに木の陰に一列になるよう並んでいた。そのお陰で魔王たちには気づかれなかった。







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以下作者のコメント
クラス分けテストですが無事S特になりました。

そんな僕のことは置いといて...最近ファミレスやらコンビニの不適切な動画がネットに投稿されていますね。
特にしらたきだったかな?それを口に加えたものを見るだけでもう・・・ゾッとしました。
みなさんはどう思います?僕はもう無理でした。

今日は文字数少し少なかったですが、次回からはちょっとずつ元に戻していこうと思います。

ああ、それと沢辺なんて覚えてないですよね?黒ずくめの男っていうタイトルの話に出てくるので忘れてる人いたらそれを読んでみてください。

それじゃ今日はここまで。さようならー

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コメント

  • さらだ

    有難う御座います!!

    0
  • サク. ap

    合格&特S!おめでとうございます

    1
  • さらだ

    入学金+3年間授業料免除の特待生のことですね...
    まさかここで転スラを出してくるとは思いませんでした(笑)

    0
  • ミラル ムカデ

    特S??おめでとうございます!
    あとTwitterとかの動画は転スラの黒炎の如く炎上しましたね…ぶっちゃけ馬鹿じゃないの?って思いました

    1
  • さらだ

    ありがとー!受験日前日pcとスマホ使用時間合計13時間だったけd(殴

    0
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