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久留米天狗

第7章 第238話 養老の湧き水?

第7章 マスター権限
第238話 養老の湧き水?


前回のあらすじ。
出張判定を行うことになる。
僕と『シンケン・トロイ』、まゆと『ダーメン・ゴー』が判定バトル、2組はCランクに降格する。



無の空間ナインラウーム』バトル場に2つ目のもや、『目覚めウェイクアップ』気絶していた者を起こし『オールヒール』回復させ、大人しく見ていてもらう。魔法も助言も遮断。※まゆが頭部への攻撃をするから一応回復しておきました。

「最後のパーティー『ラディッシュ』とデュークの判定バトル。順番が決まったら前に」
「そげんこつより、『シンケン・トロイ』と『ダーメン・ゴー』はどげんなった?」
「結果は、後で教えます。彼らは後ろのもやの中で観戦中です。」

僕も、まゆも無傷、余裕で何も無かったかのように居る。
「交代はいつでも何度でも自由、1対1のバトル、制限時間は30分。はじめ!」
30分砂時計を使って、時間を計る。

 最初は、デュークの動きを見るためか、槍使いの冒険者…、デュークは腰の木刀を構える。
 槍使いの連続突きを木刀で左右に受け流す。デュークの足は動かず。
 数十回の突きを受け流すと、次に交代、魔法使い、待機中に詠唱を終えていたのか交代と同時に魔法を発動。
 『アースバインド』デュークは、膝まで土で固められる。ニヤリ
 三人目に交代、三人目は斧使い、木刀をへし折るつもりで『兜割り』、だが、まともな軌道が描けずデュークの横に斧が降り下ろされる。木刀で軽く軌道を変えたデューク。
 斧が地面に刺さり動けなくなった所に木刀で数回打撃…足が固められた状態での力の入っていない打撃…コンコンコンコン頭、首、肘、手首(態と軽く当てたらしい)
彼は、2度は死にました。

デュークは、木刀を足元に突き刺すと、『アースバインド』を粉々に粉砕。木刀の動きはフェイク、実は魔法で粉砕していた。

 斧を地面に刺したまま後ろに後退した冒険者に斧を投げ返す。親切に山なりに投げ避けやすい様に更に少し横に斧が飛んでくる。
 が、冒険者は、滅茶苦茶ビビる。
「あぶねぇ~」四人目に交代。
四人目も魔法使い、待機中に詠唱を終えていた『ファイヤーアロー』、デュークは、木刀で火の槍を切り裂く!
四人目は魔法を使う狩人、弓での遠距離攻撃、デュークは飛んでくる矢を上に打ち払う…当然引力で下に雨の様に落ちてくる。
 カンカンカン…カン 落ちてくる矢を冒険者にお返しする。 まだ、デュークは元の場所から1歩も動いていない。
 クルクルと回転して飛んでいく矢、矢羽(矢の後ろの部分)が冒険者に当たる様に計算されていた。
「あいた あいた あいた…」
全て冒険者に当たる…、僕にあれが出来るだろうか?
矢を広い集める(--;)
五人目に交代、五人目は双剣使い、駆け寄り連打、その全てをいなす。
カンコン カンコン カンコン…
木刀には刃先が当たらない、剣の側面を払う

双剣の攻撃を木刀1本で防ぎきる。
剣速が落ちてくると、途中に打撃音が新たに加わる ボカッ ポカッ ダン タン

防具に守られた場所に木刀の一撃が当てられる。もう一度言う、デュークの足は全く動いていない。
ピタリ 動きが止まる

「ハアハア 何で ハアハア 何で片手で ハアハア 俺の連撃を防げる? ハアハア ハアハア」
「変わって、休んだら? まだ、時間は有りますよ」砂時計の砂はまだ、半分も落ちてない。

「いや、もういい。 俺らでは何回やっても、デュークこいつには勝てん。」
ラディッシュのメンバー達も同意する

「そ、じゃ 結果は解るよね。『ラディッシュ』全員降格、Cランクから、やり直して下さい。」
もやも晴れる

「『シンケン・トロイ』『ダーメン・ゴー』『ラディッシュ』全員Cから出直し、そして、ランクSの強さも解った?」
「ショウリ、お前らの強さと他の冒険者の強さを同じにするな。お前らの強さは、普通の10倍以上なんだから、ショウリお前は、その状態でもデュークの100倍はあるだろ」
「…「なんですとぉー!」…」同調シンクロした

判定試験は終了。
【神力拡散】で包み、逆恨み等を起こさないように…強い者に憧れる冒険者成りたての頃の気持ちを持たせる。努力していた頃の気持ちを呼び起こす。
 体の不調部分も治しておく。体力も魔力も回復させておく。

「酒の飲み過ぎは体に良くないですよ」
「気を付ける」
心当たりが有るようです。


試合中も赤ペリの監視眼モニタリングアイで、状況を確認していた。
村での銅採掘が始まることになる。


 * * * * * *
ハウスに戻る。

もう一つの気がかり、山の中の不思議な生命反応の確認。
赤ペリをその反応の場所に飛ばす。

「え?」
監視眼モニタリングアイで、見えたのは、上半身は人間、下半身が四足動物。
子供も居る…。

「ショウリ様、どうかなされました?」
「さて、こういう時、誰をお供に連れて行くべきなのだろう?」
人化ヒューマネゼイションを使える、エスプリ、まゆ、ルージュ、ロン…、理想の姿イビーアイシンなら、エナ、シーレン、スイレンも有りか? 男も居るからロンは外せないな…。」
「どうしたんです?」
奥様方に「?」出てます。

「はい、と言うことで、今から転移します。同行者は、ロン、エスプリ、エナ、シーレン、スイレン、まゆ、ルージュ。今から行くところは、この山『剣山』の中腹、結界が張られた場所、虎ンクペットの時のように特別な場所、何かあったら、念話するから、遅くなるかもしれないし、その時は昼食済ませておいても構わないから」

「ダーリン、わたくしとミーゼさんは、お留守番ですか?」
「ミーゼだけ留守番は可愛そうだろう?これから行く場所は人化ヒューマネゼイションまたは、理想の姿イビーアイシンのスキルが要りそうな場所だから」
「詳しくは話してもらえないのですか?」
「それは、僕が決めることじゃないと思う、許可を取れたら話すよ」
「許可? 結界で侵入を拒否している場所の住人にってことですか?」
「そ」
「解りました。イヴ様と留守番しておきます。」


僕らは、結界の内側に記憶転移…赤ペリの監視眼モニタリングアイで、回りを確認しての転移。

「ここは?」ピコッ『タウロスビレッジ』
「タウロスビレッジ だって」
『タウロスビレッジ』のテロップはみんなにも見えたようだ。

「『タウロスビレッジ』? 何で、結界で入れなくしてるの?」
「エスプリ、村に入れば解ると思うよ」
「普通の村では無いと?」
「そ、まゆも驚くだろうね。」

村に入ると、ひづめの音 パカラッパカラッ

村の入口で警戒される。
「何者だ?」「どこから来た!」「何しに来た!」

「人の言葉は解るのですね、僕らは冒険者、特別な…、ですから、結界の中に転移で来ました。」

ロン達は、驚く。 僕らを取り囲んだ者に。
馬、シマウマのケンタウロスだったから

村には、
虎…トラタウロス?、牛…モウタウロス?、犬…ワンタウロス?、山羊…メータウロス?、狐…コンタウロス?、豚…トンタウロス?
が、居た。

「転移?」「特別な冒険者?」
ガヤガヤ ザワザワ

8人の侵入者、車イスの少年、竜人、女性5人、女の子1人
 彼らには、異常な強力な魔力を感じられる様で、8人全員住人より強いと感じていた。

「で、何の用だ?」
「困っていますよね? 助けられると思って来ました。」

【神力拡散】による診断。肉体的、精神的に困っているオーラが出ている。


 ~ 説明タイム ~
・普段着が無い
・肌着が無い
・住居に困っている
・結界の外に出られない
・食料等の確保が難しい
 ~ ~ ~ ~ ~ ~
が、大まかな内容。

「結界を張ったのは、昔の住居、解除出来ない。 建築スキルを持つ者も居ないため、適当に造るも雨漏り、家の中で話も出来ない、隙間だらけ、(夜困る…夫婦は特に)。 住人が増え、自給自足では食料が足りなくなった。 羞恥心が芽生え、まともに外が歩けなくなった。服を作りたくてもスキル持ちが居ない。 と言うことですね。」

女性と子供をまゆ、ルージュに任せる。序でに、男性用の普段着、肌着を作って貰う。
ジッパー、ホックがとても役に立つ。

ロンには、住居を造って貰う。
コンテナの中の材木が役に立つ。

村長の家に離れを建てる。離れに魔法陣を設置、食料等を転移可能にする。

「何故?ここまでしてくれる?」
「実は、この村の奥に滝があるのは解っています。そこの水を貰えないかと?」

村の住人も、話を聞いていたロン達も「?」

滝の水を貰うだけで?こんな山奥の水がそんなに珍しいのか?

村の代表者とシーレンと滝に来た。
エナには、カレーの木の畑を造ってもらっていた。

「この水か?」
「いいえ、滝の裏の水です…、正確には、水では無いのですが。」
シーレンの力で滝の水が割れる、裏側に洞窟があった。洞窟を進んでいくと、チョロチョロと湧き水が湧き出る。
「この匂いは? お酒ですか?」
「やっぱり、お酒だったんだ」
シーレンが利き酒?味見をした、とても美味しいお酒だと言う。

 日本には、養老乃瀧のおとぎ話があるが、これは養老の湧き水?

タウロスビレッジの者も知らなかった。酒の湧き出る場所。チョロチョロと出ているので、大量の確保は難しい、が、定期的に少量が確保出来れば、そっちの方が希少価値が高い。

命名『タウロ酒』希少な高級酒。

【大工】【建築】【裁縫】【鍛冶屋】【木工加工】【金属加工】【狩人】【弓使い】

『タウロスビレッジ』
村長『ウマダ・たろう』
代表者『シマダ・たろう』
鍛冶屋『ウシダ・たろう』
木工加工『シカダ・たろう』
金属加工『トラダ・たろう』
建築家『ポチダ・たろう』『ウルフダ・たろう』
機織りはたおり職人・裁縫師『ウールダ・たろう』『ウールダ・じろう』
に、スキルを付与した。驚かれたのは、言うまでもない。女性には色々問題ありなので男性のみ。

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 この村には、セーブポイントが、無かったので、『ローズウォール』のセーブポイントに触れられるタッチパネル式セーブポイントを設置、生まれて初めてセーブする者も居た。
 セーブ前にスキルを付与、セーブするとレベルアップと共にスキルも上がるという裏技で、スキルレベルも上げた。
 セーブしたことの無い者は職業設定・変更をすることが出来た。(僕も知らなかった、書物にも無かった事、スマホを持てる地域に住む者には出来ない裏技)
 ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲


 村長ウマダ、代表者シマダと機織り職人ウールダと、フレンド登録。スマホを持っていないのでメールは使えない。連絡は、魔法陣を使った手紙のやり取り。

「外の世界に出たいですか?」
回りの者に目配せし
「今は、いいです。外の世界への憧れより、不安の方が大きいので。」
「僕以外は、人化ヒューマネゼイション理想の姿イビーアイシンのスキル・特技で姿を変えてます。僕はそのスキル・特技を付与出来ます。 もし、外の世界に出たいと思ったら相談に乗りますよ。」
「普通ならここは、驚く所でしょうが、あなた…ショウリ様のお力なら納得してしまいます。」

 この村のことは、秘密。結界を広げ強化、村の敷地を広くしておく。畑や居住区の拡張も出来るだろう。
 村人…○○タウロスは、魔物を使役するスキルを持っていた、生け捕りの蜘蛛を10体呼び出し、カード化させた。糸の供給源は確保できた。
 (やっぱり、生け捕りの蜘蛛は役に立つ事になった。)

「『カレーの素材』と『タウロ酒』をこの村の特産品として取引したいと思います。」
契約書を交わす。
「ショウリ様方には、感謝致します、よろしくお願いします。」

『タウロ酒』を受け取り、まゆやルージュが作った服を着た住人に見送られ戻る。
 


ドウドウゾ村での、疑問に思った物は解消した。
明日には、また移動できる…かな?




残り1744日(2月17日)



〈職業紹介〉
『機織り職人』(はたおり職人)
機織り機も使えるが、機織り機を使わず、スキルで糸から布を作れる。


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