【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(38)その頃、精霊界では

(38)その頃、精霊界では



精霊界の大精霊達に
フォレスト・パークとカザン・バーストが、呼び出されていた。

「人間が、妖精界に出入りしてるようですね」
「人間が、『妖精の門』を開けられる様になって居るようだ。」
「今のところ、妖精達には被害は無いようです。」
「その、人間に問題は無いのか?」
「何か、起きてからでは遅いぞ」

「私は、未来を見る、闇の精霊、夢見のレクディドゥ・ミライ様のお告げで妖精界に人間が、来たとき、『その者の力で死の窮地から救われる』と、言われその通りに成りました。」
「俺は、光の精霊様が『赤い鞄を持つ人間の力になれ』と婆様に言われたとか言っていた。俺の所に来た者は赤い鞄…、収納魔道具ストレージアイテムを持っていた。」

「管理神様が?」
「人間に力を貸せと言われたのか?」
「何者なのだ、その人間は?」

「『ごしき・だいすけ』は管理神様の命により、我々は力を貸す事にする」
「…「はっ、そのように伝えます」…」同調シンクロした

だいすけの知らない内に精霊達が力を貸してくれる命令が精霊界・妖精界に広まった。









 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
商業ギルドで、スライムと遊んでいたら、一匹が、特殊なスライムだった。
【神眼】でも最初気づかなかったと言うことは、移動中に進化?覚醒?変化したとしか考えられない。

「プラボハミギでは、気づかなかった。途中で変化したのか?」
「スライムは見た目で解らないモンスターの代表でもあり、まだまだ解明されてない能力も多いので何とも言えません。」
 スライムは種類が多く、魔素の影響も受けやすく、環境の変化で変体することもあるとか、そのスライムが変化しやすいスライムだったのか、俺との接触で変わったのか?
この変化は謎のまま。


「納品予定数が減ったが良いのか?」
「魔物や盗賊に襲われたり、移動中に破損することは良くあることです、心配しなくて大丈夫ですよ」
「盗難とは違いますから、ニージハシタの商業ギルド、ギルドマスターが(ダレイナユグに)メールしておくそうですし。」

「じゃあ、俺は、宿に戻る、何かあったら、メールくれ。」
俺がスマホを持っていることはニージハシタの商業ギルド関係者は知らなかったので驚いた。


◆ニージハシタの宿◆
〈部屋〉
ルーシー、トッティ、ダッコは留守。
宿屋に『グッドモーニング』が居ない。

俺は、歴史書を読んでいた。
これも本物か怪しい。本屋に売っていた物だ
詳しく書かれている物ではない。
魔物との戦いで領地を貰えるほどの活躍をした話し、戦争、領土問題、王族の継承の話し、読まれても罪に問われる様な内容にならないように配慮された物。
市民に嫌われていた王が病死で交代、一人っ子の王女が嫁いだとか、政略結婚。
婿に来た王が素晴らしい人だったとか
そういう人に限り、短命だとか。
いつのまにか時間は過ぎていた。

コンコン
「だいすけさん、夕食の準備出来ました」
宿屋の受付の人が呼びに来た。

「あ、今行く」
もう、そんな時間か?

下に降りると、食堂にみんな揃っていた。
みんな、移動中の資金稼ぎに町の外に魔物退治に行っていた。
「誘ってくれたら、良かったのに」
「お前が来たら、分け前が減る。」
「え? 荷物運び要らないのか?」
「赤の冒険者カードには、収納ストレージ機能がある、その日に出せる町周辺なら問題ない。」
「知らなかったよ」
「教えてるはずなんだけど…。」
「覚えてない」
「だいすけさんには、関係無い事レロ」
ランドセルがあるからそういう事を説明されていても覚えてない。

明日も討伐に行くと言う、俺は着いてくるなと言われた。
彼女ら『グッドモーニング』は北側の森に行くと言う
俺は、南側に行くことにした。

夜は、彼女らはベッド、俺はソファで寝た。
前日と同じ様に魔法を使って。
俺の貞操は風呂でも睡眠中も守られた。


翌朝朝食後、冒険者ギルドへ顔を出し、掲示板をチェック、南側に行くことを伝える。
南側は薬草が多く採れる場所、低級の魔物が出る初心者向けの狩場、そんな場所だった。

俺の『サーチ』には、子供三人のグループの反応がいくつもあった。三人一組が基本単位のようだ。
俺は、その子らが薬草採取組だと判断すると、魔物を消して行った。ドロップアイテムはそのまま、子供達は、ドロップアイテムも拾っていた。
※モンスター硬貨モンは回収


俺は、木の上で子供達に見つからないように行動していた。気配を隠し、音をたてず
二人の大人が子供達に近づくのを感知した、木の上でそれを見ていた。

子供の採取した物の横取り

「随分多くの薬草集めたな、大変そうだ、俺達が運んでやるよ」
「いいよ、僕らで運べる」
「遠慮するなよ」奪い取る
「返して」
「お前も遠慮するな」奪い取る
「返せ」蹴飛ばされる
はい、親切心で言ってないこと確定。
「運んでやると言ってるんだ、邪魔するな」
「運び賃は貰うがな。 ガハハハッ」
「おっ! こいつこんな物まで、持ってるぞ」ドロップアイテムだ
「こりゃ、旨い酒が飲める ガハハハッ」
横取りする気満々。

「だいすけ、助けないの?」
「まだ証拠が少ない、誤魔化される可能性がある…」

「まだ持ってるんじゃないか?」
剣を抜いて子供に向けた
「出せ、隠してたら斬る」
もう一人も剣を抜いて子供に向けた

このタイミングで俺は、木の上から子供達の後ろに飛び降りる

タン 「そこまでだ」
一瞬男達は驚いたが俺が若くて、武器も無し、弱そうに見えたのだろう

「全部、見てた。子供達にそれを返せば、見逃す。」
「はぁ? 武器も持ってないお前が俺ら二人をどうこう出来ると?」
「ガハハハッ 笑わせるな」
子供達が俺の後ろに隠れる

俺は、ビスケットを出して、子供に「あっちに行ってろ」子供達は木の影に隠れた

ニヤニヤ
「こんな初心者の森をうろついてるソロに俺らが負けると思ってるのか?」

「いや、こんな初心者の森を二人でしか来れないお前らに負ける?俺がか?無い!」

二人が剣で切りかかる、余裕で交わす
俺は少しづつ町に近づく、それを気づかせない様に誘導、木に隠れて俺らを見てる子供の数が増えている。機転を利かせた子供が町に警備を呼びに走っていた。『サーチ』で確認済み。

「待て、このやろ、すばしっこいな」
「この」
「逃げてばかりだな ハアハア」
「腰抜けが ハアハア」

二人は息が切れてきた

そこに、警備が来た。一人で
「何してる?」

ニヤリ
「見られた、手伝え」ハアハア
「仕方ないですね」
おや?警備が俺に剣を向ける

「腐ってるな」
「ハアハア 三人だぞ」
「さあ どうする? ハアハア」
「謝っても死んで貰いますが…。」

「予定変更、ぶっ飛ばす」
「ガハハハッ 笑わせるな」
笑わせてないっちゅうの
大気が震えるほどの魔力を一瞬だけ高める
気づいてくれよ
目の前のこいつらに気づかれないように結界を張っての魔力の解放

冒険者ギルド、冒険者道場から人がこちらに向かってくるのを感知した。
気づいてくれたようだ

北の森の『グッドモーニング』等まで気づくとは思わなかった。
「今の、だいすけさんの?」
「何かあったレロか?」
「南の森…、町に戻るよ」
「俺の目に狂いは無かったな」
キッドさんとの模擬戦で、高めた魔力を覚えていたグッドモーニングのメンバー。

冒険者ギルドマスター、副マスター、ラビル三人がこちらが見えたタイミングで

冒険者二人と警備を殴り飛ばした

「ガハッ」×3  ドサッ×3
10メートル程飛んでラビル等の前に落ちる

「何があったの?」
「そこの子供達に聞いてくれ」
俺は、冒険者二人から取り返した薬草等を子供に渡す
証言者子供15人 被害者12人
けが人3人(=犯罪者)

二人はこれまでも横取りを繰り返していた
警備が揉み消していた
警備が子供を宥めて発覚を送らせていた。
お菓子で子供を買収していた
子供等はこの警備を良い人だと思っていた、お菓子をくれるから。


で、俺は良い人になる、ビスケットをあげたから、悪いヤツをぶっ飛ばしたから。

で、『グッドモーニング』らから文句を言われる。
「途中で、(討伐)止めて来たんだから」
「責任とるレロ」
「知らん」

で、子供達とグッドモーニングにビスケットをあげた。




警備がお菓子を持っていたのは、商業ギルドからの寄付、お菓子作りの試作品・見栄えが崩れたりした売り物にならない物。薬草採取等に子供が多いから。そのアイデアも警備のアイデアだった、元手がかかっていない。

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