【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(28)やっぱり魔道具屋

(28)やっぱり魔道具屋



俺は、宿屋『三日月クレセントムーン』へ向かう。
向かう?どっち?
野次馬に聞いた。「ありがとう」


◆宿屋『三日月クレセントムーン』◆
宿屋の1階の食堂にグッドモーニング達が居た。
「丁度良かった、ギルドで討伐素材を買い取って貰った。」
一人に金貨大1枚(10万)を渡す。

「驚いたレロ、金貨大になるなんてレロ」
「多いなら返せ、俺の素材も買い取って貰って解らなくなっただけだから」

 詳細を聞く暇なく揉め事が起きたから聞きそびれての結果。金には困って無いのでキリの良い金額を出しただけ。金銭感覚が麻痺してる俺。

各自、ポケットに直す。
「金貨大は当然だ、俺の目に狂いは無い」
シマザメが訳の解らんことを言う。


受付に俺の名前を言うと、カギを出してくれた。
302号室、因みに301がルーシー、303がトッティだ。マジで両隣に陣取ってやがる。


宿代は前金、一泊夕食付、銀貨大4枚(4000円)、商人カードのポイント割引と魔力寄付ドネーション割引との併用で銀貨大1枚になった。
 魔力寄付ドネーションすると受け付けさんが驚いた。目か点になっていた。
取り合えず、二日分を払う。(銀貨大2枚)

部屋に行くと、やはり風呂は無い、一応、魔法で綺麗にして着替える。
パジャマに着替えるのではない。
ジーンズの様な青っぽい生地の上着とズボン、池の側に生息するビッグフロッグ(銀)…2メートル程のカエルの魔物の革、耐水性に優れている。雨に濡れても水を弾く。内側はドライ。

お天気アプリでは、明日は雨の予報。
アプリを見る前から、俺の勘が雨と感じていた。(森の生活のお陰)

スニーカーは撥水加工がされていて、水の中でも濡れない。(靴下も濡れない)
まぁ、俺が【嫌われ体質】で雨に嫌われれば、濡れる心配は皆無のだが…。

キャップ…同じ素材で帽子も作っておく。


同じ素材でシートを作った。
荷馬車に掛けられる大きさ×4、ロープも準備する、荷馬車に引っ掛けるフックも作る。
 序でに、テント、組立式ではなく、ポップアップ(自動で広がる)タイプのヤツ、(三人用×2、二人用×3)
 ランドセルへ入れておく。

森での二年間が服のまま寝るのに苦を感じなくなっていた。冒険者では当たり前の事だとは知らずにやっていた。

宣言通り、戸締まりを厳重にし、(麻痺の)罠を仕掛け、結界を張り、寝た。

次の朝、廊下でルーシーと、トッティが痺れていた。
「マジで、俺の部屋に入ろうとしたのか?」
この世界にも際どい寝巻きはあった様だ。

二人は寝ていたので、麻痺消しキュアリーして、そのまま放置、下に降りた。

「おはよう」
「おはようございます。朝食は有料です、銀貨小4枚(400円)になります。今日の朝食はオークの肉炒めと自家栽培朝採り野菜のサラダとパンです。」
「頂きます」銀貨小4枚を払う。
「ご馳走さま」

予報通り小雨

『仙人眼』では傘を使っている人は一人も居ない。
 この世界には無いのか?小雨程度では使わないのか?

俺は、町を調べる事にした。
キャップを被り小雨の中を歩く

やっぱり魔道具屋。
チリンリン♪

「いらっしゃい」
『鑑定』で商品を見る

「何か、お探しかい?」
店主と思えるじいさんが話しかけてきた。

「ん、面白いものでも無いかと」
「面白いもの?」
「ん?」
『《魔酒の》徳利』
レア度:★《★★★★》
特長:《魔力を込めるとイメージした酒が出る。》徳利とっくり

隠蔽されてる?イメージした酒?ワインでも焼酎でも出せるって事なのか?

徳利を見ていたら、じいさんが裏で何やら探し出してきた。

「これなんか、面白いと思うがな?」
『天候のサイコロ』
レア度:★★《★★★★★》
特長:12面体のサイコロ。出た目の天気に出来る。黄緑確率10%1~3日以内、青50%1~3日以内、金80%次の日。黒100%次の日《1回MP1770》
「晴れ、曇り、雨が四色で書かれている、出た目が天気に影響するサイコロじゃ。面白いと思わんか?」
笑えんぞ、俺が使ったら天候変わるんじゃね?

「じいさん、サイコロそれ使ったことあるか?」
「あぁ、何度もあるぞ、当たるときもあるし、外れる事もある。おもちゃじゃよ。はっはっは」

「じいさん、この徳利はいくらだ?」
「それなら、銀貨大1枚(1000円)じゃな」
「本当にそれで良いのか?」銀貨大1枚を払う。
「サイコロはいくらだ?」
「銀貨小5枚(500円)じゃな」銀貨小5枚払う。


「じいさんは『鑑定』のスキル低くないか?」
「解らんときは、商業ギルドで見て貰っとるよ、有料じゃから毎回は出来んがな」
「ワシが解らんような物は扱わん様にしとる」
「品物に隠蔽がされてるとは考えた事無いのか?」
「ん? そんなもんに隠蔽でもしとるんか?」

「コップあるか?」
じいさんがコップ持ってきた。
「じいさんは酒好きか?」
「飲むぞ」
徳利に魔力を込めると… コポコポコポコポ
コップにそそぐ チョロチョロ

「なんじゃとぉー!」
「魔力で酒が出る徳利らしいぞ」
ゴクリ「さ 酒じゃ…旨い」
「ただ酒、飲み損ねたな」
「ほっほっほ、こりゃ参った。若いのに凄いな、お主は」 

「それじゃ、そのサイコロもか?」
「あぁ、本当に天候を変えられる物らしいぞ。」
「使うか?」
「サイコロじゃ好きな天候に変えられん、辞めとく。が、それに気づくヤツが現れるのが怖い。俺が持ってるよ」
「ほっほっほ、こりゃ参った。若いのに凄いな、お主は」

コップを酒で満たし、店を出た。
サイコロと徳利は、ランドセルに入れた。


◆教会◆
「お祈りをしたいんだが」
「どうぞ」銀貨大1枚を払う。
「ありがとうございます」
小さい教会で、中央祭壇しかない

中央祭壇前で、膝をつき手を合わせ、祈る。
祭壇に置いてあった水晶が光った。
俺は、またか と思った。

「おぉ~」
神父が驚いた。彼には光が見えたらしい。

「神のご加護がありますように」
何も聞かれる事なく、そう言われ教会を出た。俺が気づいていないと思ったか?

武器屋を『仙人眼』で覗く

防具屋を『仙人眼』で覗く

服屋を『仙人眼』で覗く

◆本屋◆
ギー 錆び付いてる?
「いらっしゃい」
「立ち読みはお断りだよ」
「いきなりだな」
「立ち読みされたら商売上がったりだよ」
「この町、この国ディレクション王国の事が書いてある本、歴史書あるか?」
「変わった服だね、見たことない鞄、この国の人じゃないのかい?」
「さあな」
「…金はあるのかい?」
「たぶん、この本全部買えるくらい」
「そんなに持ってそうには見えんがね」
「お探しの本なら、そっちの三段目だよ」
『プラボハミギの案内書』
『ディレクション王国の歴史書』
『ディレクション王国の説明書』
『ディレクション王国の魔物図鑑』

「地図は無いのか?」
「そんな物、書店に置いてる訳無いだろ…変な人だね」
スマホにはマップアプリあるのに?

『プラボハミギの案内書』
『ディレクション王国の歴史書』
『ディレクション王国の説明書』
『ディレクション王国の魔物図鑑』
「この本をくれ、魔法書…、魔法に関する本はあるか?」
「属性は?」
「秘密は守れるか?」
「あたしゃ物忘れが激しくてね、店を出た客の事なんか覚えてないよ」
「俺の事は誰にも話さないととって良いんだな?」
「で、属性は?」
「火、水、風、土、光、闇、無、精霊、神 全部」
「何言ってんだい、全部って」
「無いのか?」
「町の小さな書店に置いてる訳無いだろ…精霊や神なんて」
「他のはあるのか?」
「あるよ」




※冒険者カードの赤以上になると、モンスター硬貨(M:もん)がカードに自動回収され、両替もされる。
 仮登録の俺のカードにはその機能は無い。

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