【嫌われ体質】自覚したら最強?かも

久留米天狗

(25)作っちゃいました、圧力鍋

(25)作っちゃいました、圧力鍋



大衆食堂『谷の風』で飯…カーレィを食べようと注文するもオークの肉が、無かった。
で、ランドセルから、オークのむね肉を出した。

「流石 パロトーム商会の方ですね、収納魔道具を持って居られるとは」
「でも直ぐにはカーレィお出し出来ません、二日ほど煮込まないと」
「えーー、二日?」
「あんた、このオークのむね肉、新鮮で柔らかいよ」プニプニ
「え?」プニプニ「本当だ、これ程の肉は滅多に手に入らない」
「これ…使えません。こんな高級品を買えるお金が…。」
普段購入しているオークのむね肉は固いのだろう、だから二日煮込まないと食べられない。と言うことだろう。

「良いですよ、いつもの値段で(いつもの値段を知らんが)、この肉俺のですし、俺が食べたいんですから」
「それと、これを使ってみてください。試作品ですが」

【アイテム創造出来る体質】MPを消費して、イメージを具現化出来る能力

スキルで、圧力鍋を作り、ランドセルから出したように見せて出す。

使い方を説明、調理してもらい肉を鍋に入れる。半信半疑で調理作業をする。

「1時間程で出来ると思います、俺はその間に商業ギルドへ行ってきますので」
鍋は放置で他の料理には問題ない

俺は、商業ギルドへ向かった。

「カイブンさんに、圧力鍋教えて、販売してもらおう」
そんなことを思いながら、歩いていると、さっきの変な尾行者ヤツが現れた

「ベルちゃんをどこへやったっすか?」
「はい?」
「お前が誘拐犯だろ!ベルちゃんをどこへやったっすか?」
「はい? 何の事だ?」
斬りかかってきた
「惚けるなっす!」
軽く避ける ひょい

何度も斬りかかってきた ひょいひょい

“ウナ、ベルを呼んできてくれ”
「解った」ウナが飛んでいく



「ベル~、だいすけが襲われてる」
「え? だいすけお兄ちゃんが!」
「どうした?」
「だいすけお兄ちゃんが襲われてるって」
「チッ、もう(収納魔道具の)鞄の事を嗅ぎ付けたヤツが居るのか?」
「あいつ、商業ギルドへ向かったな」
俺の前の席に座った冒険者が、店を飛び出した
ベルとウナが後を追う。


俺は、変な尾行者ヤツの攻撃を交わし続けていた。
「お前、本気で斬りかかって来てるだろう?」
「当たり前っす、この!」ひょい
「素早いヤツだなっす、うりゃ」クルッ
「当たらないっす。だぁ!」ピョン

「お前、バカだろう」 クルッ
「なにを! くそっ」 ひょい
「当たったら死ぬんじゃないか」ひょい

「お前がベルちゃんの居場所を吐けば くそっ」 ひょい
「攻撃される」クルッ
「事は無いっす。 やっ!」 ピョン

「お前、バカだろう。俺が死んだらベルの居場所を聞けないだろが」
「あっ」 動きが止まる ハアハア
「て 手加減してやるっす」ハアハア

「お前、バカだろう」
「バカ バカ言う方がバカっす」ハアハア
 子供の喧嘩かよ

「何やってる! 辞めろ!」
『サーチ』で解ってはいたけど冒険者が集まって来た。

俺の席の前のヤツも
「良いところに来たっす(ハアハア) そいつはベルちゃんを誘拐した犯人っす、手を貸すっす(ハアハア)」
「はぁ? 何言ってる?」
「俺だけでは、捕まえられないっす、手を貸すっす」ハアハア

そこへベルちゃんが着く。
「何してるの?」
「だいすけお兄ちゃん大丈夫?」

「え? ベルちゃん、え?」
ベルと俺を交互に見る、尾行者変なヤツ
「ああ、こいつに襲われて、死にそうになっただけだ」
「お兄ちゃんをいじめたの?」
「え? 何で?」動揺しまくる尾行者

「ベルの大事なお兄ちゃんをいじめた、カイルなんて大嫌い!」「カイルなんて大嫌い!」「なんて大嫌い!」「大嫌い!」

※『反射リフレクション』の魔法で反射して差し上げました。ベルの声を。

あっ、カイルのHP1/10になった、会心の一撃だな、ベルの台詞

「そ そんな…。き 嫌われたっす ベルちゃんに」
「俺はだいすけ、商業ギルドに行かないといけないんだ、後 任せても良いか?」
「あぁ、俺はコイル、カイルの事は任せろ」
「ベル、一緒に来るか?」
「うん、行く。また、だいすけお兄ちゃんが襲われるといけないから」

「コイル、『谷の風』に戻った方が良いんじゃないか? このままだと皿洗いだぞ」
「あっ、金 払ってない」

店の中の張り紙に『食い逃げは捕まえて、皿洗い。逃がさん』と書いてあった。

青くなるコイル



俺とベルは、商業ギルドへ向かう。


カラコロリ~ン♪
商業ギルドへ入る カウンターに声をかける
「パロトーム商会のカイブンさん居ます?」
「だいすけさん…ですね」
「はい」
何故解った?鑑定された感じはしなかったが?

「商人カードを良いですか?」
「はい」ランドセルから出す。

「ありがとうございます、確認しました。」
受付の女性は、別の職員に指示し、俺らを裏へ案内した。
荷卸し中のカイブンさんが居た。

「あっ、だいすけさん、(と、ベルちゃんも)私共も今、商業ギルドへ着いたばかりなんですよ。冒険者ギルドで時間がかかりまして」
「そうでしたか、手伝いますよ」
五人分の荷物を一度に運ぶ
商業ギルド職員が驚く。
ランドセルから、オークの肉を出す。
20体ほど。オーガの肉は10体ほど。
荷馬車から、卸したように誤魔化して。
職員が頭に?、オークやオーガをどこに積んでいたのか?カイブンさんが苦笑い。

そんな職員を無視して、プラボハミギからの荷物を乗せる。あっという間完了。
職員が頭に?、荷馬車1台分どこに積んだのか?カイブンさんが苦笑い。(ランドセルの中です)

圧力鍋の事を手短に教える、10個、ランドセルから出す。(気づかれないように)
・蓋が固定される。
・圧力弁で圧力を逃がす。
・煮込み時間が短縮できる。
(注意)圧力に耐えられる構造と素材。

「出来ます、作れます。いえ、作ります。」

俺らは、『谷の風』に戻る。

カイルとコイルが皿洗いしていた。

圧力鍋を開ける、試食。
「美味しい、柔らかい。煮込まれてます」
「カーレィ作れますね?」
「直ぐ、作ります。」

10分程で出てきた。
残念ながらカーレィライスではない。ライスが無い。ピザ生地…ナンの様なものにつける

「旨い! これは癖になる、旨さですね」
一皿完食、おかわりする。

「あの鍋、使ってもらって構いません、支払いは後払いで、俺が来たとき、カーレィ食わせてくれたら、それで良いです。」

「ごめんなさいっす。」
カイルが謝ってきた。
「こういう場合、どうなります? 路上で斬りかかってきたし、殺意を認めたんですよ。」
「ん~、カイルは冒険者資格剥奪、罰金刑…、かな?」
「そ そんなぁ。ギルドでベルちゃんが誘拐されたって聞いたからっす」
「どう言うことだい?」
「「「あっ」」」
俺とベルとウナ。
「何でも無いよ、お母さん。カイルは勘違いしてるだけだから。」
「ベル」ウナがランドセルに入るくらいのジスさんの威圧。
「え~とね。う~んとね。かくれんぼしてただけだよ」
「どこで?」
「商人の荷馬車の上で」
「で、その荷馬車が町から出て、誘拐騒ぎになった?」
「うん」
「で、だいすけが町まで連れてきてくれた?」
「あ、解ります?」
「じゃあ、お礼をしないといけないね、母さんの目も治してくれたし、オークの肉も調達してくれたし…。」
「あんた、今日の宿は決まってるのかい?」
「まだです。」
「あたしが口聞いてあげる、旦那あんた、ちょっと姉さんの所へ行って、部屋を確保して取ってきて」
「はいはい」

「家の人が帰ってきたら、詳し~く聞かせてね。だいすけ・さ・ん」ニコッ

「あっ、はい」
こ 怖い




マーク・デン
ベルの父、大衆食堂『谷の風』の店主

マーク・ジス
ベルの母

マーク・サプライズ
ベルの祖母

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