朝起きたら女の子になってた。
旅行 part9
ジェットバスから出て、次に向かった所は滝風呂だった。しかし、落ちてくるお湯が痛くて早々に撤退した。仕方なく、サウナに入ったけどそれも直ぐにダウンした。
(こんなにも脆いとは……)
そして今は、寝湯で仰向けになって空を見上げていた。
(どこまでも続く、黒い空、そしてそこに貼ってあるかの様な星達。君達はどこに行くんだい?)
(え!私達?私達は流れに身を任せるだけよ)
(そうかい、また会えるかい?)
(会えると思うわよ、星の巡り合わせがそう言っているわ!)
(星の巡り合わせ…… それを教えて……)
「何やっているのかしら?」
「うお、母さんか」
(びびったぞ、一人芝居してる所に来ないでほしかった)
母さんは俺の隣の寝湯に転がると話しかけてきた。
「もし、男の子に戻れるなら、戻ってる?」
(またか……。姉貴もそうだが、どうして重要そうな話を風呂場でするんですかね?)
「その質問だが、分からないと言っておこう」
「中途半端なのね」
「今のこの体なら桃源郷にも合法で入れるしな。男の方ならそれはそれで楽しい」
「そう…… ちょっと、こっちに体向けなさい」
「何だ?」
俺が疑問を発しながらも体を横に向けると、母さんは俺を引き寄せてその豊かな2つの胸を俺の顔に挟んできた。
(何だこの状況は?)
「まだ、女の子になった貴方を抱きしめた事がなかったわね。だから、今は黙って抱かれなさい」
(あ、そういう事ですか。うん、良い弾力の柔らかさだ。歳を取っているにも関わらず、ずっしりとした重みで、しつこくない。それに瑞々しくて良いπでございます)
俺が母さんの柔らかい胸を堪能していると、紗香の声が聞こえてきた。
「やっと、見つけた。沙雪、逃げたでしょ」
(うげ、紗香に見つかってしまった。今は逃げられる状況じゃないぞ……)
「あら、紗香も来たのね。こっちに来なさい」
「うん」
(何だと!)
俺が驚くのも束の間、後頭部の方にも2つの胸に挟まれた。これで合計4つの胸が俺の頭を挟む形になった。
(前からも後ろからも柔らかさが…… あぁぁ、昇ってしまう……)
そして、俺は幸せの絶頂を迎え、意識が天に昇って行くのだった。
*****
「は!」
意識が天から降りて来て目が覚めた。
周りを見ると、まだ寝湯にいた。
(うん、どうやら少し寝ていた様だ)
「起きたのね」
「あぁ、母さんか。どれくらい寝てた?」
「ほんの数分よ」
「紗香は?」
「ここにいるよ」
「うおっ」
(真後ろから声をかけてきやがった。ちびるかと思ったぜ。そしてさり気なく、俺のお腹をぷにるのを止めたまえ)
「やめられない、とまらない! カ○ビーの「言わせねぇよ」…… 沙雪え○せん」
「言いやがったな!この野郎」
俺は仕返しとして、紗香のお腹をぷにろうとしたが、避けられた。
「女の子のお腹は不用意に触っちゃいけないんだよ」
「俺の触ってるじゃねぇか」
「沙雪のは良いの、自慢出来るお腹だから」
(そこの基準が分からん……。もう良いや、体洗ってから、温泉出るか……)
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