朝起きたら女の子になってた。
特別話 旅行part1
これは長期休み期間中のある日
「お、おおおおお…」
つ、遂に、俺の投稿しているweb小説『朝起きたら女の子になってたんだが。』の総合評価が365pt、つまり一年間と同じ日数の数字を超えたぞ!
こんなにも俺の境遇に共感してくれる人達がいるなんて驚きだ。これも俺の為せるカリスマか…。特別に何か書いとくか。
俺がそう思ってパソコンのキーボードに手を置いたところで部屋のドアが「コンコン」と叩かれた。
「沙雪〜 今から二泊三日で旅行にいくわよ」
「あぁ、分かった…って何て言った!」
「旅行って言ったのよ。早く準備しなさい、車出して待ってるから」
そう言い残して、階段を下りていく音が響く。
あぁ、せっかく、書こうと思ったのに…まぁ、いいか。旅行中にでもスマホでやっとくか。
ったく、母さんも旅行に行くなら早めに言って欲しかったな。
それにしても俺は何を持って行ったらいいんだ?
とりあえず着替えだな… 
俺は小さいクローゼットの中から服を取り出そうとするが…
あれ?俺の黒い服達が全部無くなってる…。
その代わりに明るい色味のある服が入れてあった。
誰だ?こんな酷いことするやつは?
「紗香か… 俺が黒い服着てると紗香嫌そうな顔してたしな…仕方ないか」
そうして俺はその中で地味な服を3着ぐらい入れてバッグの中に入れていく。ズボンは、1着しかなかったので、仕方なく2着はロングスカートにした。そんな風に服を詰めていくとパンパンになった。
「げ…分かっていたが女は着る服多すぎなんだよな」
まぁ、持ってみるか。
「ふん!うぐぐ、重てえ」
俺は持っては下ろしてと繰り返して距離を稼いでいき、玄関までたどり着いた。
その時になって姉貴が階段から下りてきた。
「重いのか?私が持ってやろうか?」
「出来るなら頼む」
「はいよ」
姉貴は靴に履き替えてから俺の持っていたバッグを軽々持ち上げて外にある車に運んでいく。
やっぱ、姉貴は力強えな…
「何してんだ?早く車に乗れ」
「分かった」
*****
それから、約1時間ほど母さんが車を運転して羽丸空港に着いた。
大きな荷物はもう預けたので身は軽くなった。そして今は、荷物検査のところにいる。俺は今回は小さいバッグは持参してないのでスルーの如く通過。他の皆も時間はかかったが無事に通過した。
そして空港と言えばこれ。横移動のエスカレーター。オートウォークとかムービングウォークとか色んな呼び方があるやつ。それに紗香が乗って移動したので俺は、やってみたい事が出来たので一緒には乗らずに横について早歩きをしながら訪ねた。
「上代 紗香さん、上代 沙雪さんの服を入れ替えたという事は本当なんですか?答えてください!紗香さん!」
「何の事?」
「しらばっくれますか、証言は出ているんですよ。その事についての反論などは無いのですか!紗香さん?紗香さん!」
「……」
「行ってしまいました…。以上、ニュース沙雪チャンネルがお送り致しました」
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