華のJK1なんだが受験に失敗したので高校に行くのが極めて憂鬱である

霧雨 蘭

違和感


大量の食器を洗い終えて部屋に戻る。

部屋.....というよりも小屋といった方がいいだろうか

この館は中高生をもう1人追加で住まわせるような設計はしていない、ということで裏庭にある納屋をてこ入れしたこの小屋が私の生活スペースである。

祖父、もうここからは普段の呼び方でいいだろうか。
じいがしっかり改装してくれたおかげで中は綺麗である。空調も付いているのでかなり快適だ。

なんて考えつつ中に入ると雑然とした部屋にげんなりする。

というのも、中学生の時はこの小屋、実はあまり使っていない。

ココだけの話、夜とか結構怖いのである。

そう、決して高校生にもなって1人で寝ることもできないなんて、と意地を張った結果今ここに組みかけの机とベットが置かれている。なんてことはない。断じてないである。

とにかくベットだけでも設置しないと今夜寝ることもできない。

今日一日分と食器洗いの疲れを忘れる間も無くベットを組む作業に入る。

まぁでもこの隔離された小屋で過ごす上での勝算は多少なりないことはない。

第一、私はひとりで居ることを苦にする質ではない。

なんせ慣れている。

まぁひとつ面倒なことがあると言えば食事排泄清潔については小屋を出て館に戻らなくてはならないことくらいか。

なんていつも通りくだらない考え事をしている間にも手は動いていたようで既にベットが組み上がっている。

疲れた。電車でひと眠りしたとはいえ寝たりない感じは否めないので組みあがったベットに横たわる。

完全にキャパオーバーだ。今日の出来事は。

紅雨...さんと喜雨さんだったか。初対面の人間にあそこまで積極的にコンタクトが取れるとなると私からしてみれば少々不気味なくらいである。

が、なんだかあの2人からは言葉に出来ない雰囲気を感じる。

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