部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

罰として


久々の更新となってしまいました。
楽しみにされていた方々申し訳ありません……
スマホの買い替えとかであまり時間が取れず
今日の更新となってしまいました。

ではいつもの2人のイチャイチャをご覧ください。







七海の親友に会った次の日、そう大晦日である12月31日
僕と七海は七海の実家でのんびりとしていた。
「えへへ〜どうですかセンパイ? 愛しの彼女の膝枕は?」
「うん、気持ちが良いよ」
大晦日だから何か特別な事をするのではなく、いつもの様に
七海に膝枕をしてもらい僕は頭を乗っけてゆっくりしていた。
上を見れば可愛い七海の顔があり、幸せな気持ちになる。
……尚七海のお父さんはお母さんに買い物に駆り出されて
現在外出中である。
朝、お父さんに有無を言わさずに買い物に借り出した
お母さんの容赦の無さは出来れば七海には遺伝して
欲しくないが多分無理なんだろうなと思った。
「ねぇねぇセンパイ」
「ん? 何かな?」
「今、私の両親いないんですよ」
「はいはい、それで?」
「という事は私を襲えーー」
「待て待て、ここ君の実家だよね? そういう発言は色々と
まずいと思うんだよね僕は」
「何言っているんですか!! ここで男気を出さないで
何が男ですか!! センパイですか!!」
「絶対男を出す場面間違ってるからね!?
ここで出すなら他の場所で出すよ!!」
「えぇ〜センパイのビビリ、臆病者、ヘタレ、軟弱者」
「……ここまで言われるかな普通?」
「だって樋口先輩が言っていましたよ?
“男は彼女と2人きりだったら絶対襲う”って
私も全面的に賛同します!!」
「聞く相手を間違っている!! 部内で悩みを相談しちゃ
いけないトップ3だよ!!」
……ちなみに他の2人は与謝野さんと森だ。
個人的にその3人にはあまり相談事をしたくない。
えっ? 夏目が入ってないって?
色んな意味での圏外だよ。
「知ってますか? 逆に部内で相談事をしたい人間では
センパイと織田先輩がダントツですよ。
いや〜彼女として誇らしいですよ〜」
「……では何故僕に相談しなかったのかって聞いちゃいけない
のだろうな」
「そんなの簡単ですよ〜
ーーそっちの方が楽しいからですよ!!」
「予想通り過ぎて悲しいな……」
あまりにも予想過ぎる答えだったので予想的中した喜びよりも
こんな事に時間をかけた虚しさが増している。
「またまたそんな事言って〜本当は嬉しいくせに〜
ツンデレですかセンパイ?」
「よし帰ったら七海のご飯作るのしばらくやめよう」
「それはダメだってーー!! 私泣くよ? 泣くからね?
本当に泣くよ? いいの? 本当にいいの?
いいんだね泣くからね? 泣くよ? 」
「……面倒くせぇ」
しかもフリが異様に長い。
でも七海が言う通り、面倒なフリであっても七海がやれば
全部可愛く感じるのは不思議だ。
これも惚れた弱みというか僕の元々のお人好しの性格なのか
はたまたどちらかは分からないが、それすら考える時間も
楽しく感じるのは気のせいだろうか。


そしてしばらくくだらなくも楽しい掛け合いをしていると
「ねぇねぇセンパイはこの1年どうでしたか?」
「僕?」
「うん、センパイにとってこの1年はどうでした?」
「僕か……」
七海に言われてこの1年を振り返る。

1月から3月は今までとあまり変わりが無かった。
適度に部活の練習をして森を遊んだり今までと殆ど変わりが
ない毎日を送っていた。
だが4月になり、七海と出会った事によって僕の日常は
目まぐるしく変わった様な気がする。
隣に愉快な隣人が引っ越してきて、毎日過ごす様になり
そして気がつけば互いに好意を抱く様になっていた。
「隣の家のドアが開いていた時は驚いたな……」
あれは生きていた中でかなり上位の驚きだ。
「よりによって思い出す箇所がそこですか!?
ほ、他にありますよね? 私と出会ってからの思い出は……」
「そうだね……」
と頭の中で七海との記憶を思い出していく。
「ほら絶対ありますって、私との楽しい日々はーー」
「僕の家に下着一枚にコートを着てきたのは正直
“この子、頭大丈夫かな”って思ったな……」
ちなみにこの時の衝撃は七海に告白された時よりも
衝撃は大きかった。
「今度はそっちですか!? というかセンパイって当時
そんな事思っていたんですか!?」
「いやだって普通そう思うよね」
「私だって恥ずかしかったんですよ!!
でもそうしないとセンパイはいつになっても私を
抱いてくれなかったじゃないですか……」
と可愛らしく拗ねる七海。
若干顔が赤いのは自分の行動を振りかえっての事だろうか。
「ごめんごめんって」
言いながら七海の頭を撫でる。
このサラサラした黒髪は触っていて気持ちがいい。
「罰として私が満足するまで頭を撫でて。
それで許してあげますよ」
「はいはい、撫でますよ」
と七海に言われるがまま彼女の頭を撫で続ける。
僕が撫でていると七海は気持ち良さそうに目を細める。
「ふぇ〜センパイに頭を撫でなれるの好き〜
心がポカポカしてくるよ〜」
と甘えた声で言ってくる七海。
改めて僕の彼女は可愛いなと思う。
「なら良かった」
「ねぇもっと撫でて〜?」
「はいはい分かったよ」
まぁ僕個人としては言われなくても撫で続けるつもりだったが
彼女にそうせがまれたら断る事は出来ない。
「ふにゃ〜これいいなぁ〜やっぱりセンパイに撫でられるのが
一番いいなぁ〜」
「ならよかった。自分の彼女に気に入ってもらえたようで
どうするまだ続ける?」
「うん、続けて。私がいいって言うまで」

と七海のご両親が帰ってくるまで僕は七海の頭を撫で続けた。

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