部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

幹部最期の日 その1

今回は少し短めです。






12月のとある休日
僕らは部活の練習に来ていた。
「ついにこの日が来たかな……」
「そうっすね、ついに来ましたね」
と森が僕の隣でそう言った。
今日はとうとう僕らが幹部として最期の練習だ。
僕らの部活では3年生が幹部として部活を運営していき
その年の12月で引退し、次の代に引き継ぐ。
そして僕らの代は今日で最後だ。
京都での大会が終わった後、徐々に織田達に
部活の運営を移行していった。

「会計はこの時期とこの時期に気をつけてね」
「わ、分かりました!!」
と僕と森

「主務ってここが忙しいんだ〜
ーーあっ、ここを失敗するとリアルにヤバイ」
「……マジですか?」
「うんうんマジで」
と樋口さんと与謝野さん

「主将は堂々としろ。気を抜くな」
「……善処します」
と夏目と織田。

こんな風に僕達は下の代に仕事を教えたりしていた。
「先輩はどうでしたか?」
「ん?何が?」
「幹部として1年間やり切った感想は?」
「僕か……そうだね……」
ふと僕が幹部として就任してからの
1年を振り返ってみる。

始めは会計の仕事に戸惑っていた。
予想以上にあたふたしていた。
そして幹部に就任してからは夏目との喧嘩が増えた。
些細な事で喧嘩してよく樋口さんに仲裁に入られていた。
そのため結構気苦労が多かった。

だが4月に僕は運命的な?出会いをした。
それは彼女である七海との出会いだ。
彼女がいなければ僕はもしかしたら
部活を辞めていたかもしれない。
それだけ七海の存在は大きかった。

「まぁ……上手くやれたかは分からないが
なんとか終えたかな」
「いやいや先輩は結構頑張ってましたよ?
それは平塚の次に先輩を見ている俺が自信を
もって言いいますからね」
「……キモい」
「いやいや酷くないっすか!?
俺先輩の事今褒めましたよね!?」
「七海に言われたら嬉しいけど森に言われても
全然嬉しくないし、逆に鳥肌が立つ」
「酷いっ!? 俺が何をしたんですか!?」
「遅刻、寝坊」
なお森は遅刻、寝坊の常習犯である。
「……くっ、反論の余地が無いっす」
「逆に反論しようとした君の神経を褒めるよ」
「いや〜それが俺クオリティですからね!!」
「……褒めてねぇよバカ」
「ですよね〜」

僕が頑張れた理由としてはもう一つある。
それは森を初めとする後輩達の存在だ。
特にこのバカには色々と助けられた。
七海と付き合う際にもこいつのメールがなければ
僕は付き合えていなかっただろう。
それ以外にも僕が何か動く際には
いつも僕の右腕になってくれた。
織田や与謝野さんにも本当に助けられた。
この3人とは七海を除く他の後輩達よりも
絡む機会が多かった。
その分色々と迷惑かけられたり、かけたりした。
それも振り返れば良い思い出だ。

「とりあえず俺達後輩は全員が先輩大好きですからね。
自信持ちましょうぜ」
「……君に言われると何か信じられないな」
「俺ってそこまで信頼な」
「ーーあると思っているの?」
「本当にそうですよね〜」







只今新作を構想中ですので
少々お待ちください・・・

ちなみに今の案としては

・ラブコメ

・復讐系

となっています。


コメント

  • Flugel

    恋愛が入ってるならなんでもカモンです!

    1
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