部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

とある先輩の優雅?な一日

今回はちょっと特別回となっています。






今回の話はとある会計の一日を数人の協力者と共に
観察していった記録である。

ーーセブンシー視点

そのセンパイの一日は早い。
徹夜とかをしなければ大体毎朝7時に起きる。
「ふぁ……もう朝か。
ほら七海、朝だよ。起きて」
「嫌だ……起きたくない……」
とそのセンパイの彼女は中々起きないため
そのセンパイは一度無視して、朝ごはんとお弁当の
準備に取り掛かる。
「さてさて……今日は何にしようかな」
と家事に完全に慣れた主婦の様に献立を考える。
そして献立が決まったらこれまた慣れた手付きで
料理に取り組む、ある程度終わったら再度彼女を
起こしにかかる。
「ほら、七海。いい加減起きて、遅刻するよ?」
「はぁ……い、センパイ〜目覚めのキスは……?」
「ほら寝ぼけてないで顔洗ってきて」
「はぁ〜い……」
彼女が顔を洗い終わると一緒に食事に取り掛かる。
「「いただきます」」
ちなみに今日のメニューは

・白いご飯

・味噌汁

・ほうれん草のソテー

・ウインナー

であった。

そしてその彼女は彼氏であるセンパイの愛情一杯の
料理を食べた後、これまた愛情たっぷりのお弁当を
持って大学に向かうのである。
……うん、やっぱり私のセンパイ凄いよね!!
そして次は別の人物によって、このセンパイの日常を
観察していこうと思う。
じゃあ次の人よろしくお願いします〜〜!!

ーーブロッサム視点

はいはい〜って事でバトンを渡されました!!
そしてその先輩は授業を受ける為に大学に向かった。
あっ、その日の授業は歴史関係の授業でした。
そこで先輩は結構早めに来て
スマホをいじっているようだ。
友達が来るとその友達を雑談を開始し、授業の担当者が
来るまで、話していた。
そして授業が始まると、ノートを取り始めた。
だが、途中でうとうとしてきた様子だ。
……これは昨日、セブンシーと何かあったね。
うん、そうだ。多分夜の営みでもあったのだろう。
後で、セブンシーに聞いてみよう。
でもいいな〜セブンシーの身体に合法的に触れられる
なんて羨ましい!! あのすべすべの肌に綺麗な黒髪
あぁ羨ましい……。
って話題が逸れたね。
授業が終わると先輩は友達と一緒に学食に向かった。
そしてそこで先輩は自分で作った弁当を食べていた。
女性の私から見ても、あの弁当はとても美味しそう……。
そして食べ終わると、友達と一緒に次の授業に向かった。
……あいにく次の授業はゼミの為、撮影不可でした。
いやだってね、ゼミは入れないよ……。
それまで私は隣の空き教室で待機していた。
そしてゼミが終わると先輩は部活の練習に向かった。
さて、次は別の人に変わってもらおうかな〜。
じゃあ次の人よろしくね〜〜!!


ーーサン視点

……はぁ、何で俺がやんなきゃいけないだ。
後でさ……ブロッサムとセブンシーに文句言おう。
でも、とりあえずやるか。
ということでブロッサムから変わりまして
私ことサンがお送りします。
さて、その先輩は同じく早めに更衣室に来ると
さっさと着替え、後輩達と話していた。
「君はこれどうだった?」
「俺っすか? いや〜なんとかクリア出来ました」
「まじか……僕も帰ったら再チャレンジするか」
この先輩の凄いところはこの何気無い会話から部員の
健康とか悩みを見抜いてしまうところだ。
「あっ、でも先輩は平塚との夜のイベントが忙し」
「……今月の部費、お前倍な」
「そんな!? 先輩それは無いっすよ!!」
……いやキャッスル、それはお前が悪い。
そしてその雑談での観察が終わった後
練習場に向かい、同期の先輩と話しながら
その日の練習メニューを決めるのである。
ちなみに今日の担当幹部は

・夏目先輩

・樋口先輩

・その先輩

この3人である。
……本音を言えば、何故このあの2人を一緒の日に
したのだろうかと思う。
だって話し合いでしょっちゅうあの2人喧嘩するし……
ちなみに樋口先輩はその間の俺達を見ている。
……なお、指摘の際は3人とも真面目にやる。
「こうすればいいんじゃないかな?」
「こうしてみな」
「こうして、こうやって〜こうするんだ〜!!」
そして教え方も三者三様だ。
「おっと手が滑った〜〜!!」
「いやいや今の絶対わざとだよね!?
絶対わざとだろ!!」
「何のことやら〜ほら次の後輩みなきゃ〜」
「……今度覚えてろよ、テメェ」
この部活のある意味の名物である
その先輩と樋口先輩の掛け合い。
個人的に結構好きだ。
そんな感じで練習の時間は過ぎていく。
「じゃあ今日の練習は終了する、解散」
「「ありがとうございました!!」」
といつも通りの終わりの掛け声を終え、練習は終わった。
そしてその先輩は着替え、帰路に着くのだが
これ以降は別の人に投げるとしよう。
じゃあ次の人頼んだ。
……疲れた……ブロッサムに癒してもらうか。



ーーキャッスル視点。
よし最後は俺の番だな!!
というか俺の出番遅くね?
まぁよく先輩の家に転がり込んで夜ご飯奢って
もらっているからしょうがないか。
……あっ、ちなみに彼女は編集作業の方に
回ってもらった。
先輩が練習終わりに立ち寄ったのは
家の近くのスーパーであった。
「さて、今日は何にするか……」
と主婦ばりに商品をよく観察している先輩。
本当にこの先輩は何者なんだろうかと思う。
「今日は七海が肉食べたいって言っていたし
ほぅ、今日は豚肉が安いか……
生姜焼きにしようかな」
……伊達に高校時代から一人暮らししてないっすね。
本当に尊敬するっす。
そして生姜焼きの材料を買っていく中で
先輩はスイーツエリアに向かった。
「あっ、新商品ある……七海の分も買っていくか」
とその新商品のスイーツを2人分カゴに入れた。
……地味にだがこの先輩はかなりの甘党である。
料理の始まりは1人でお菓子を作っていたのが
原点だと本人が言っていた。
そして商品の会計が終わると先輩は駅に向かった。
何故駅に戻るのかというと……
「あっ、センパイ〜!!」
「うん、七海。待たせた?」
「ううん待ってないよ〜。
私も荷物持つから片方貸して〜!!」
と彼女の方にビニール袋の片方の持ち手を渡すと
一緒に歩き出した。
「ねぇねぇ今日ね、凛子が……」
「また何かしたのね……」
この先輩は大体が彼女優先だ。
正直1年前から考えてみると大分変わった様に思う。
あの頃の先輩は部活を保つ事を何よりも優先していた。
だけど今では部活も大事だが、きちんと支えてくれる
彼女が出来て、あの先輩も変わった。
俺個人としてその変化をとても嬉しく思う。
……まぁまだ迷惑かけてばかりだがいつかはきちんと
返していこうと思う。
さて、ここからは2人の世界に入ってもらうため
観察はここまでにしようか。
じゃ、終わりっと!!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「おぉ……中々上手くまとまっているじゃん!!
すげぇな凛子!!」
「い、いやぁ、それほどでも……」
彼氏の森先輩に褒められて照れている凛子。
「そうだよ凛子、本当に凄いって!!
結婚式の余興のビデオも頼もうかな〜」
「……七海はその前にもう少し家事を覚えたら?」
「うぐっ……ぜ、善処します」
「なぁ凛子さん」
「どうしましたか織田先輩?」
「……何故最後の俺の言葉拾った?」
織田先輩が言っているのは最後の与謝野先輩に
癒してもらおう発言だろう。
「あ、あれはですね……なんか織田先輩っぽくって
つい入れました……すいません」
「もぉ〜いいじゃん吉晴〜〜実際その日は私が
沢山癒してあげたでしょ?」
「そういうのは言わなくていいだろ……」
「い、癒す……!?」
与謝野先輩の発言を聞いて一気に顔が赤くなる凛子。
「そうだよ、あんな事やこんな事を沢山してあげて
吉晴を元気にしてあげたんだよ〜」
「あ、あんな事……こ、こんな事……
結城先輩の変態!!」
「待て待て!? 今のはすごく理不尽だろ!?」
「先輩は私でどんな事を妄想しているんですか!?」
「してないよ!?」
「えっ……しないですか……しないんですか……
コレハウワキ……」
「頼む、誰か正しい答え方を教えてくれ……」
と森先輩と凛子がいつも通りの展開をしていた。
「ーーこちらオーシャン、目標を発見した」
「「えっ……?」」
と私達が恐る恐る後ろを向くと……
「ハロ〜会計であり、先輩であり、七海の彼女である
オーシャンこと国木田拓海だよ?」
そこにはセンパイがいた。
「あ、あ、あ、あのですね……これは……」
と凛子は完全に怯えていた。
「いや〜まさか今回は凛子さんまで関わっていたとは……
ーーとりあえず主犯格は七海でいいかな?」
「「イエス、ボス!!」」
「ちょっと皆さん!? 薄情過ぎませんか!?」
私は全員を見るけど、誰も目線を合わしてくれない。
理由は簡単。
ーーセンパイは怒るととても怖いというのを
この場にいる誰もが知っているからだ。
「センパイ〜? これはですね……えっと……」
「うん、何だい七海? 言ってごらん
ーーその後どうなってもいいなら、ね?」
「センパイ」
「うん、なんだい?」
「がお〜!!」
私は両手を上に上げて怪獣のポーズをした。
ガシッ
センパイは私の頭を掴むと、そのまま後ろを向き
「君達への説教は追って知らせるよ。
とりあえず今日は帰りなさいや。
ーーこれ以上、僕を怒らせたくなければね?」
「「失礼しました!!」
と一斉に帰っていく協力者の方々。
「さぁ〜て七海さんや、やっと2人きりになったね?」
「うわ〜なんだろ、いつもより嬉しくないぞ〜」
むしろ命の危機を感じるよ〜?
「……覚悟しろよ?」
「がおがお〜?
ーーごめんなさいセンパイ〜〜〜!!」

私のその日の晩御飯は無くなった。







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コメント

  • Karavisu

    怪獣ななみんヤバイ

    1
  • 雪雨

    何気にコードネームを気に入ってる自分がいるw
    特にセブンシーは語呂いいしお気に入り

    2
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