部活の後輩と付き合ってみた

きりんのつばさ

春がキタ?

となんやかんやで体験入部初日の活動は終了した。
「本日の練習を終了します」
「「「「ありがとうございました‼︎」」」」
「解散」
「「「「失礼します‼︎」」」」
とこの部活独特の挨拶をして
部活としての活動は終わり
それ以降は各個人が練習したり
帰宅するのも自由だった。
「平塚さん、これが僕らの部活の流れだよ。
やってみてどうだった?」
「とても面白かったです」
「そう?なら良かった。まぁこれで興味を持ったら
入部してくれたら、いいのだが」
「入部します‼︎」
「「「「早っ⁉︎ 」」」」
と僕と2年生全員の反応がかぶった。
「ちなみに今入部届持ってきてる?」
「今無いです‼︎ 」
「じゃあ森、行ってこい」
「俺ですか⁉︎ 」
「だって遅刻したし」
「分かりました・・・」
と渋々とした感じに入部届を取りに行った。
「これで新入生増えましたね‼︎ 」
「だな、とりあえずは主将の機嫌も治るだろ」
「流石にノルマは辛いですよ」
「ノルマって新入生を連れてこいっていう」
「そうそう、今年は入りが弱くてさ。
ちなみに入部を決めた理由は?」
「内容が楽しそうなのと・・・」
とごにょごにょして後半が聞こえなかった。
「なのと?」
「なのと‼︎ 」
「いや、なんだい?」
「先輩がいるからです」
「はい?」
「「「国木田先輩に春がキターー‼︎」」」
と驚いて状況が分からない僕と
なんか勝手に騒いでいる2年生だった。
「国木田先輩にはあの日とてもお世話に
なったのでその恩返しに」
「あの日ってなんなんですか‼︎ 」
「与謝野さん、ぐいぐい来るね」
「だってこんな美少女とですよ‼︎
私なら勢いで押し倒してしまいますよ‼︎」
「いや勢いでやるなよ・・・」
「何したんですか‼︎ 」
「風邪の看病だよ」
「はい、それです‼︎ 」
「なんだ、それですか」
「その日の国木田先輩は
かっこよかったですよ‼︎ 」
「「「詳しく教えて」」」
と2年生全員が言ってきたので
「もう勝手にしろ・・・」
と諦め半分で放置した。

結局この日は誰も自主練習をするものは
おらず僕の看病話で9時近くまで続いた。

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