異世界に転生したので楽しく過ごすようです
第125話 飛ばされたようです
「まさかそんな事になっているとは……。私はヨハンに会うのは危険だと分かっていたのだから、意地でも引き止めるべきだった。これは私の失態だ」
俺達は魔王様に勇者について知っている事を漏れなく全て話した。
それを聞いた魔王様は責任を感じて、自分を責める。だが、過去の事を言ったって過去は変えられないのだからこの先なにをするのか考えた方がいい。
「魔王様はこれからどうするんですか?」
「……私は勇者の捜索とヨハンの周辺に怪しい事がないか調べるつもりだよ」
「教皇を探るのでしたら、一つ役に立つと思われる情報を聞いてください」
「ありがとう。感謝するよ」
「いえ。……勇者が誘拐をしている事はさっき言った通りなのですが、これは教皇が裏で操ってやらせている事です。前に帝都で誘拐している勇者を追いかけたことがあるのですが、勇者は帝都外に出ていきました。俺の推理のスキルでは、誘拐された人は一箇所に集められている可能性が高いとあるので、そこを中心に探ってみてください」
「分かった。その情報を頼りにやってみるよ」
魔王様は自分を奮い立たせ、使命に燃える。
「お詫びと言ってはなんだけど、どこか行きたいことろはあるかい?転移させてあげるよ」
「ではお言葉に甘えて……。私はレベル上げが効率的に出来るところに使っている最中なのでそれが出来るところがいいです。皆もそれでいいか?」
俺は一回確認を取る。否定するものはおらず、皆は肯定をした。
「レベル上げか……。やっぱりダンジョンに行くといいかな?あそこが一番強い魔物が出て来るからね」
そういえばレベルを上げるための候補としてダンジョンも挙がっていた。魔王様がオススメするくらいなのだから効率は一番良いのだろう。
「……しかし欠点があってね。そのダンジョンは罠が多いんだ。そんな所で魔物と戦ったら間違えて罠を発動させてしまうかもしれない」
ダンジョンでの罠……。たった一つの罠が多くの命を奪う事もありえるのか。
「それでも行くかい?」
「俺はもちろん行きます」
「あたし達も行く」
「私達は罠なんかに屈したりしないわ。だから行きましょう」
さすが、頼もしい限りだ。実際にジュリの言う通り、罠に屈することも無くダンジョンを攻略していかないとならないのだし、それくらいの気合いはあった方がいいかもしれないな。
「決まったようだね。じゃ君達をダンジョンにおくるよ。送る場所はダンジョン付近にある街だからね。そこに冒険者ギルドもあるから色々情報を集めるといいよ」
「はい。分かりました」
元々、フェイを冒険者として登録したかったので、これは願ったり叶ったりである。
「じゃみんな集まって。……いくよ。転送!」
魔王様が転送と唱えた瞬間、目の前の風景がガラリと変わった。
何もなかったただ広い草原から、賑やかに発展した街中に来た気分だった。
恐らくここが魔王様の言っていたダンジョン付近の街なのだろう。見渡す限り、冒険者のなりをしている者ばかりだ。
「パパ……。無事でいて……!」
ミルは出会ってすぐに別れた魔王様を心配していた。それは仕方ない事だと思う。なにせ魔王様はこれから危険な橋を渡る事が多くなるからな。
「魔王様は強いから大丈夫。そう直ぐにやられたりはしない」
「ん。パパを信じる」
「おう。それでいいと思うぞ」
俺は少し落ち込み気味だったミルを励ました後で、なにをしなければならないのかを考えた。
やはり必要なのは、情報だろう。この街やダンジョン、それに勇者の件。
恐らく、様々な所から来ているこの街の冒険者に聞けば殆どの情報は得られるはず。そこに期待しよう。
じゃあその情報を一番多く、確実に得られる場所と言ったら冒険者ギルドだろう。
冒険者ギルドに行けば、しなければならないことが自ずと見えてくるはず。あとはそれに身を任せるだけだ。
「目指すは冒険者ギルド!さあ探せ探せー!」
どこだどこだぁ!ギルドはどこだぁ!
「マスター!あそこ見て!大っきい建物あるよー!ギルドかもー!」
ゼロが指さしたのは一際大きな建物だったが、冒険者ギルドではなかった。どちらかと言うと武器や防具、その他を売っている、ショッピングモールのような所だ。
「あれはギルドではないぞ」
「そうなのー?じゃあここはー?」
またしてもゼロが指を指した。そこは俺達のちょうど真後ろにあったの所で、あらゆる冒険者が忙しなく、出入りしていた。
おそらくはここが冒険者ギルドで間違いないだろう。ゼロのお手柄だ。
「確かにここが冒険者ギルドだ。よく見つけたなゼロっ!すごいぞぉ!」
「えへへーっ!でしょー!」
俺達はゼロの見つけたギルドへ足を踏み入れる。
中は冒険者達でごった返しになっており、何がなんだかよく分からなくなる。それだけ多くの冒険者がいた。
「さすがに多いわね……」
「うぅ……気分悪くなってきそうですぅ」
「それはこらえてくれ。最初は受付に行ってフェイの冒険者登録をしないといけないから、ここを突っ切ることになるんでな」
「な、なんか私のせいでごめんね?」
何も悪いことをしていないのに謝るフェイ。恐らくフェイも突っ切ることに関して、良くは思っていないのだろう。
しかし、こうでもしないと受付には行けないからな。やるしかないだろう。
「……よしっ。腹をくくれ!いくぞ!」
俺達は受付を目指し、歩みを進める。
途中でごっつい人にぶつかったり、ごっつい人達の間に挟まれたり、ごっつい人の肘を食らったり痛い思いしかしなかった。
そして、数分後。ようやく受付までたどり着いた。
ここまで来るのにどんだけごっつい人がいたのが忘れたわ。流石に多すぎだろ。
「まあいいや。とりあえずフェイの冒険者登録が先だ。……フェイ」
「分かった」
いつものようにギルドカードが水晶かろ発行される。それを初めて見たフェイは少し興奮気味だ。
これでフェイもギルドカードを手に入れた。後はダンジョンについて聞くだけだ。やるしかない。
そして、俺達は受付の人にダンジョンについて聞くことにしたのだった。
俺達は魔王様に勇者について知っている事を漏れなく全て話した。
それを聞いた魔王様は責任を感じて、自分を責める。だが、過去の事を言ったって過去は変えられないのだからこの先なにをするのか考えた方がいい。
「魔王様はこれからどうするんですか?」
「……私は勇者の捜索とヨハンの周辺に怪しい事がないか調べるつもりだよ」
「教皇を探るのでしたら、一つ役に立つと思われる情報を聞いてください」
「ありがとう。感謝するよ」
「いえ。……勇者が誘拐をしている事はさっき言った通りなのですが、これは教皇が裏で操ってやらせている事です。前に帝都で誘拐している勇者を追いかけたことがあるのですが、勇者は帝都外に出ていきました。俺の推理のスキルでは、誘拐された人は一箇所に集められている可能性が高いとあるので、そこを中心に探ってみてください」
「分かった。その情報を頼りにやってみるよ」
魔王様は自分を奮い立たせ、使命に燃える。
「お詫びと言ってはなんだけど、どこか行きたいことろはあるかい?転移させてあげるよ」
「ではお言葉に甘えて……。私はレベル上げが効率的に出来るところに使っている最中なのでそれが出来るところがいいです。皆もそれでいいか?」
俺は一回確認を取る。否定するものはおらず、皆は肯定をした。
「レベル上げか……。やっぱりダンジョンに行くといいかな?あそこが一番強い魔物が出て来るからね」
そういえばレベルを上げるための候補としてダンジョンも挙がっていた。魔王様がオススメするくらいなのだから効率は一番良いのだろう。
「……しかし欠点があってね。そのダンジョンは罠が多いんだ。そんな所で魔物と戦ったら間違えて罠を発動させてしまうかもしれない」
ダンジョンでの罠……。たった一つの罠が多くの命を奪う事もありえるのか。
「それでも行くかい?」
「俺はもちろん行きます」
「あたし達も行く」
「私達は罠なんかに屈したりしないわ。だから行きましょう」
さすが、頼もしい限りだ。実際にジュリの言う通り、罠に屈することも無くダンジョンを攻略していかないとならないのだし、それくらいの気合いはあった方がいいかもしれないな。
「決まったようだね。じゃ君達をダンジョンにおくるよ。送る場所はダンジョン付近にある街だからね。そこに冒険者ギルドもあるから色々情報を集めるといいよ」
「はい。分かりました」
元々、フェイを冒険者として登録したかったので、これは願ったり叶ったりである。
「じゃみんな集まって。……いくよ。転送!」
魔王様が転送と唱えた瞬間、目の前の風景がガラリと変わった。
何もなかったただ広い草原から、賑やかに発展した街中に来た気分だった。
恐らくここが魔王様の言っていたダンジョン付近の街なのだろう。見渡す限り、冒険者のなりをしている者ばかりだ。
「パパ……。無事でいて……!」
ミルは出会ってすぐに別れた魔王様を心配していた。それは仕方ない事だと思う。なにせ魔王様はこれから危険な橋を渡る事が多くなるからな。
「魔王様は強いから大丈夫。そう直ぐにやられたりはしない」
「ん。パパを信じる」
「おう。それでいいと思うぞ」
俺は少し落ち込み気味だったミルを励ました後で、なにをしなければならないのかを考えた。
やはり必要なのは、情報だろう。この街やダンジョン、それに勇者の件。
恐らく、様々な所から来ているこの街の冒険者に聞けば殆どの情報は得られるはず。そこに期待しよう。
じゃあその情報を一番多く、確実に得られる場所と言ったら冒険者ギルドだろう。
冒険者ギルドに行けば、しなければならないことが自ずと見えてくるはず。あとはそれに身を任せるだけだ。
「目指すは冒険者ギルド!さあ探せ探せー!」
どこだどこだぁ!ギルドはどこだぁ!
「マスター!あそこ見て!大っきい建物あるよー!ギルドかもー!」
ゼロが指さしたのは一際大きな建物だったが、冒険者ギルドではなかった。どちらかと言うと武器や防具、その他を売っている、ショッピングモールのような所だ。
「あれはギルドではないぞ」
「そうなのー?じゃあここはー?」
またしてもゼロが指を指した。そこは俺達のちょうど真後ろにあったの所で、あらゆる冒険者が忙しなく、出入りしていた。
おそらくはここが冒険者ギルドで間違いないだろう。ゼロのお手柄だ。
「確かにここが冒険者ギルドだ。よく見つけたなゼロっ!すごいぞぉ!」
「えへへーっ!でしょー!」
俺達はゼロの見つけたギルドへ足を踏み入れる。
中は冒険者達でごった返しになっており、何がなんだかよく分からなくなる。それだけ多くの冒険者がいた。
「さすがに多いわね……」
「うぅ……気分悪くなってきそうですぅ」
「それはこらえてくれ。最初は受付に行ってフェイの冒険者登録をしないといけないから、ここを突っ切ることになるんでな」
「な、なんか私のせいでごめんね?」
何も悪いことをしていないのに謝るフェイ。恐らくフェイも突っ切ることに関して、良くは思っていないのだろう。
しかし、こうでもしないと受付には行けないからな。やるしかないだろう。
「……よしっ。腹をくくれ!いくぞ!」
俺達は受付を目指し、歩みを進める。
途中でごっつい人にぶつかったり、ごっつい人達の間に挟まれたり、ごっつい人の肘を食らったり痛い思いしかしなかった。
そして、数分後。ようやく受付までたどり着いた。
ここまで来るのにどんだけごっつい人がいたのが忘れたわ。流石に多すぎだろ。
「まあいいや。とりあえずフェイの冒険者登録が先だ。……フェイ」
「分かった」
いつものようにギルドカードが水晶かろ発行される。それを初めて見たフェイは少し興奮気味だ。
これでフェイもギルドカードを手に入れた。後はダンジョンについて聞くだけだ。やるしかない。
そして、俺達は受付の人にダンジョンについて聞くことにしたのだった。
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