俺の幼馴染2人がメンヘラとヤンデレすぎる件
昔は……
 嫌な予感はしていた……。
 まさか本当に当たってしまうとは……てか、呪いの絵を再び書く俺はある意味天才だと思う。
 とりあえず辺りを見渡してみたが……。
 昔の事であまり覚えてはいないがまだ小さい頃でよく意識はしていなかったのか明らかにこの世の物とは思えない世界が……歪んだような場所に俺とユンはいた。
 「雪さん、ここは一体……」
 ゆっくり近づき俺の服を軽く握って来るユン。
 不安そうにしているユンはめちゃくちゃ可愛かった、ここは俺が男らしいところを見せなくては!
 「大丈夫、俺がいるから安心して……日常生活で命かけてる男だから」
 「雪さん……それは確かに説得力ありますけど……」
 そう……俺は普段から刃物を持った二人組に毎日追いかけられているのだ、それに比べたらこんなところ……。
  すると突然どこからともなく声が聞こえてきた。
  「あなたは今、生涯、解けない呪いの絵を描いてしまったのです。彼女の性格はメンヘラかヤンデレと化し、あなたを困らせ続けるでしょ……」
 うん?どうして喋るのやめたの?
 突然声が止まると謎の声は軽く咳払いをした。
 よく聞くと女性の声だな〜しかもめちゃ幼女な気がする……。
 あくまで気がするだけだからね?本気にしないでね?……声聞くだけで幼女って分かるなんて凄いな。
 「またあなたですか……」
 なんか呆れてるんだけど!?
 「そう呪いの絵を簡単に描かれると困ります」
 「……なんか、すいません!」
 そう、まずは謝ることが大切……これは実体験の話だ。
 今度志保と美代の取り扱い説明書でも販売しようかなぁ〜。
 【メンヘラとヤンデレの取り扱い説明書!これであなたも五年は生き残る!】
割と短いな……フリマかヤフオクかな〜売るとしたら。
 「お、おほん……まあ良いでしょう」
 幼女は再び真面目そうな声を出し始めた……幼女確定してるんだ……。
 「再び描いてしまったあなたにはペナルティーを与えます」
 え?まじで?てか、そもそもなんで俺はまた呪いの絵を描いたんだっけ?
 「ペナルティー……ですか?その内容は一体どのような……」
 「羽方 ユン……あなたには特に危害を加える気はありませんでしたが来てしまったからには仕方がありません」
 くそ!俺はユンまで巻き込んでしまった……。
 「そして内容ですが……」
 おっと……なんだか……
 俺は少しめまいがしたが、息を飲むと幼女の声を黙って聞いていた。
 「前回メンヘラとヤンデレにした彼女達の記憶を変えさせてもらいます」
 「うん……」
 幼女の声……幼女の声……あれ?今なんて言ったの?
 俺はユンの顔を見ると両手を口に当て驚愕していた。
 「そ、そんな事って……この呪いを解く方法はあるのですか?あれ?でも雪さんにとってはありがたいことなのでしょうか?」
 必死に何かを訴えているユンを俺はただ見つめていた……。
 やばい……なんだか頭がくらくらする。
 「お願いです……ふた…………」
志保……美代……。
 日が落ちかけ辺りは一面オレンジ色に輝きいつもより世界が広く見えていた。
 「雪くん!早くしてよ!」
  ん?ここは一体……。
 そこは昔よく遊んだ公園、そこには幼い志保や美代が俺の事を呼んでいた。
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