Re:legend

りゅう

559:才能









「パラスアテナ、あなたはリュウ様のもとに行きなさい…」
「ミカエラ様は……」
「ヴァルキリーの長としてここを守る使命があります。だから私はここで戦わなければならない」

ミカエラはそう言いながらパラスアテナから手を離して再び剣を握る。

「ミカエラ様、私も戦わせてください」

パラスアテナはそう言いながら剣を握り光と闇を同時に発動させる。

「パラスアテナ…あなた闇を……」
「………ヴァルキリーとして闇の力を使うことは正しいかはわかりません。でもせっかく得たのだから使うべきだと思います」

パラスアテナはミカエラにはっきりと言い光の翼と闇の翼を羽ばたかせ宙へ向かう。呆気に取られていたミカエラもパラスアテナを追い光の翼を広げて宙へ向かう。

「パラスアテナ、あなたは周りにいる英霊たちを討ちなさい。私は『純血』のエリザベータを討ちます」
「わかりました。ご武運をお祈りします」

パラスアテナの返事を聞くとミカエラは翼を羽ばたかせ『純血』のエリザベータのもとに向かう。

そしてその場に残ったパラスアテナは数百の堕天使を相手に戦闘態勢に入る。

「光の加護、闇の加護、イージスの盾、混沌の鎧、混沌の聖剣、魔力上昇」

2つの加護を展開し、障壁魔法を展開、そして光と闇の鎧で自分を包み光と闇で剣を強化して魔力を上昇させた。

パラスアテナは今、自分が使える全てを使った上で光と闇の覚醒状態になる。

「失堕する天空」

パラスアテナが魔法を発動させると天から無数の闇が降り注いだ。たった一つの魔法で同時に敵の半分は倒しただろう。これが今のパラスアテナの実力だった。

「パラスアテナ…本当に立派になりましたね…もう、私より強く……」

すぐ近くにいるまだ小さなヴァルキリーの魔力を感じてミカエラは呟く。パラスアテナの才能は前からわかっていた。いずれ自分より強くなるとも…だが、こんなに早く抜かれるとは思っていなかったミカエラとしては少しだけ悔しくもあった。

「感動してるところ申し訳ないけど、私の相手はあなたでいいのかしら?」
「ええ、ヴァルキリーの長、ミカエラが全身全霊で相手をさせていただきましょう」
「あっそう。じゃあさっさとあなたを片付けてあの子の相手をさせてもらいたいわね」

『純血』のエリザベータはつまらなさそうにミカエラに言い闇を展開する。











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