Re:legend
537:裏の会議
「『夢海』が敵の手に渡ったわ」
「へー、厄介だね。僕が取り返しに行こうか?」
「あなたはこの前『強欲』にやられたのを忘れたの?」
無邪気に微笑む『虚無』を『純血』が睨みつける。
「『夢海』だけでなくエルフラウにある『全能』も取り返さねばならないし…忙しくなるわよ」
「で、『死霊』と『虚無』と『純血』が集められたってわけか…」
「まあ、そういうことね。『夢海』と『全能』の奪還それが私たちの任務よ。この任務の全権は私に委ねられたからよろしくね」
エリザベータがそういうとアルドベリクとクレティアは不満そうな表情をするが魔神王の決定に異議を唱えようとはしなかった。
「あと、『慈愛』もこの任務に参加するからよろしくね」
「は、嘘だろ?」
「ありえないです!」
エリザベータが指揮をとることには頷いたアルドベリクとクレティアだったが『慈愛』が加わることには強く異議を唱えた。
「これは魔神王様の決定よ。『純血』、『死霊』、『虚無』、『慈愛』の4人で『夢海』と『全能』を奪還する。わかった?」
「………わかった」
「………仕方ないですね」
アルドベリクとクレティアは不満そうな表情で納得をした。
「とりあえず準備を進めるわよ。『慈愛』が今取り組んでる任務が完了するまで後数週間、その間にできる限り準備を進めるわ」
こうして『純血』のエリザベータが動き始めたのだった。
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