Re:legend

りゅう

534:光の力









クレティアに剣を向けた僕は『怠惰』の魔法を発動し無数の剣を作り出す。

「破壊の光」

僕は魔法で作り出した剣全てに光の力を纏わせる。光を纏った剣は神器と同等の魔力を放ちクレティアに襲いかかる。

「チートかよ……」

クレティアは剣を構えて僕が操る『怠惰』の剣を捌いていくが光の力を纏った剣は光速で移動し触れた瞬間、攻撃性の光を触れた相手に送り込む凶器となっていた。

「仕方ない…本気で相手をしてやるか…」

クレティアは『虚無』の魔法を解除する。『虚無』の魔法が解除された瞬間僕は精霊たちを呼び出し覚醒状態と精霊神モードを光の覚醒状態に重ねがけする。

「まだ魔力が上がんのかよ…本当のチートじゃねえか…」

クレティアは大きく舌打ちをしながら今まで持っていた剣を放り投げる。

「お前の光の力は見事なものだ。だから僕は全てを無にする闇の力で戦わせてもらうよ。『虚無』の本当の力は魔法を消すことじゃない。全てを無に帰すことだ」

そう言いながらクレティアは破壊の光を纏った剣に触れる。クレティアが触れた瞬間破壊の光を纏った剣は完全に消滅した。

「さあ、かかってこい。『虚無』のクレティアが本気で相手をしてやる」
「破壊の光、創成の光、導きの光」

僕は3つの光を神器エリュシオンに纏わせ剣を振るう。『風神』の魔法により破壊の光を纏った斬撃がクレティア目掛けて飛ばされる。

クレティアは慌てて斬撃を躱し僕から距離を置くがそれが愚策だった。

創成の光で『虚無』の闇を完全に消滅させられるだけの光を作り出す時間を僕に与えてしまったのだった。

僕はエリュシオンの先端をクレティアに向けて創成の光をクレティアに放つ。

「くっ…」

クレティアは慌てて回避しようとするがそれを導きの光が阻む。

「強すぎだろ…チート野郎が……」

クレティアはせめてもの抵抗とばかりに『虚無』の闇でできる限りの光を消滅させるが僕が放った光は『虚無』のクレティアを中に取り込んだ。

「ぐぁぁぁ…いってぇ………だしやがれ……」

クレティアは僕が放った光に完全に取り込まれた。巨大な光の球体の中央に閉じ込められたクレティアは光によるダメージを永遠に受け続けることになる。

「これで終わりだ」

長く苦しめるのもかわいそうだと思い僕は再びエリュシオンに光を集める。

「なかなか楽しそうなことになってるわねぇ。でもこの辺で終わりにしてくれないかしら?」

気づくとクレティアを閉じ込めた光の球体の前には『純血』のエリザベータが立ち塞がっていた。

「取引しない?この子を連れて帰るのを見逃してくれたらあなたたちを殺さないであげるわ。もう私と戦えるだけの力が残っていないあなたにとってはいい話だと思うのだけど?」
「………わかった」
「理解が早くて助かるわ。じゃあ、今度あったらちゃんと戦いましょうね?」

エリザベータはそう言いながらクレティアと共に消えた。様々な出来事があったがバリアスの制圧は無事完了した。











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