Re:legend

りゅう

491:光と闇














「さて、リュウ様、今から光と闇の扱い方を教えたいのですが光を扱える者と会ったことはありますか?」

「光か…今のところないかな…」

「そうですか、わかりました。では闇を扱う者には会ったことがあるのですよね?」

「うん。今まで何人か闇を使うやつと戦ってきた」

魔神王や色欲、憂鬱、氷の魔女などの姿を思い出しながら僕はシャインの問いに答える。

「そうですか、では闇の力から練習しましょう。まずは闇を出して見ましょう。イメージしてください。自身の周りに闇が漂うのを…」

僕はシャインに言われた通り闇をイメージする。すると僕の周りに闇が発生した。止まらない…どんどんと闇が溢れて……

「闇に呑まれましたか…まあ、初めてですし仕方ありません」

シャインがすごい量の光で僕の闇を浄化した。

「はあ、はあ、はあ…」

「今のように闇に呑まれてはいけませんよ。今は私がいるから止めてあげられますけど私がいないところでは誰もあなたを止められませんからね。ではもう一度やって見ましょう」

シャインに言われた通り僕はもう一度闇をイメージする。そして再び闇に呑まれた。それを何度も何度も繰り返した。そして…

「ようやくできた…」

ほんの僅かだが闇を生成して自由に操ることができた。

「その状態から少しずつ量を増やしてください」

シャインに言われた通り少しずつ量を増やす。最初は水筒の水くらいだった闇が湯ぶねの水くらいまで増えた。

「とりあえずそれくらい出せば戦闘では困らないでしょう。ではその状態の闇を操りましょう」

シャインに言われた通り練習を繰り返し1時間後、僕はようやく闇の剣を作ることに成功した。今まで戦ってきたやつらはこれを普通にやってたんだよな…すごい……

「闇は一旦そこまでにして光に移りましょう。とはいえ光も闇も変わりません。闇のイメージを光のイメージに変えてやってみてください」

シャインに言われた通り光をイメージする。あれ、光は簡単だな…

「どうやらリュウ様は光の方が得意のようですね。闇とは違いかなり上手に操れてます。リュウ様、あなたの父親は子供の頃出来損ないの王子と呼ばれていました。ですがひたすら努力して闇を完璧に扱えるようになり最強の魔剣士とまで呼ばれるようになりました。リュウ様が闇を扱うのが苦手なのは遺伝かもしれませんね」

シャインが笑いながら僕に言う。その後、ある程度まで闇を扱えるようになり少し休憩を取ることにした。














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