Re:legend

りゅう

453:始まりの物語













これは今から数百年ほど前の話……
私が水の魔女と呼ばれるに至るまでの話…

「アクア〜アクア、どこにいるの?」

どこかで私を呼ぶ声が聞こえる。私は声の主の元へと歩き出す。

「ここだよ〜イズミちゃん」

「こんなところにいたのね…お師匠様がお呼びよ。はやく行きましょう」

「うん〜わかった〜」

私は私と同い年の幼馴染、イズミちゃんと一緒にお師匠様の元へ向かった。先代の水の魔女であるスイ様の元へと…

「スイ様、アクア、ただ今戻りました」

「おかえりなさい。また川に行っていたのでしょう?元気があっていいことです。突然呼び出してしまいすみませんね。ちょっと話があります。そこに座ってください」

私はスイ様に言われた通りその場に座る。イズミちゃんはスイ様の前で礼をして部屋から立ち去った。

「話というのは次の代の水の魔女についてです。私はあなたかイズミ、どちらかに水の魔女の名を継いで欲しいと思いあなたたちを弟子として育ててきました。私も歳のせいでそろそろ引退しようと考えています。私の後はアクア、あなたに継いで欲しいのです」

「私が?ですか?でも次の代は……」

「ええ、イズミにする予定でしたがイズミ本人がアクアを勧めたのです。そして自分はやりたくないと…まあ、ゆっくり考えておいてください」

スイ様はそう言いながら立ち上がり部屋を出た。今にして思えばイズミの様子がおかしかったのはこの時からだろう…













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