Re:legend
450:雷の魔女と雷の使い手
「サラちゃん…サラちゃん…」
アクアは雷撃が直撃したサラちゃんの方へふらつきながら近づいて行く。
「ふふふ…さっきので私を倒したって油断したね…残念だったね…君が気をつけていれば砂は死ななくて済んだのに…」
「そんな…サラちゃんが……私のせいで……」
アクアはその場に膝をつきサラちゃんを抱きしめる。サラちゃんの心臓の鼓動が少しずつ弱くなっていくのがアクアにはわかった。
「さて、砂だけあの世に行かせるのは可哀想だから君もついて行ってあげるといい…」
イカズチがそういった直後、アクアの頭上に雷雲が発生する。
「水よ、さらばだ…」
イカズチがそういった直後雷雲から雷が発生し、アクアを襲う。
「なっ……」
アクアに雷が当たる直前に雷が消滅したのをみてイカズチが驚く。
「間に合ってよかった。イナズマ、ありがとう」
アクアの前に現れたイナズマをユリちゃんが撫でながら言う。
「アクアちゃん、あの人は?」
エリカがアクアに尋ねるがアクアはサラちゃんを抱えたまま放心状態だった。
「サラちゃん?このままじゃまずい…」
ユリちゃんは慌ててアクアからサラちゃんを引き離してサラちゃんに自身の魔法で雷を流し込む。すると少しずつだがサラちゃんの心臓の鼓動が元に戻っていった。
「ほう、雷の魔法使いか…それもなかなかの使い手のようだな…面白い、雷の魔女イナズマが相手をしよう」
イナズマはそう言いながら雷雲を作りその上に飛び乗る。
「雷の魔女?さすがに部が悪いわね…みんな、私が時間を稼ぐからリュウを連れてきて、出来れば私が倒したいけどかなりきつそうだしね…」
エリカがそう言いながらみんなの前に立つ。
「エリカさん、すみません。ここは私とイナズマに任せてもらえませんか?私の魔法が雷の魔女相手にどこまで通じるのか試してみたいんです…」
「………わかったわ。じゃあ、ここは任せる。私達はアクアちゃんとサラちゃんも連れてリュウを探しに行くから」
「はい。お願いします」
ユリちゃんは背中からぶら下げていたレイピアを取り出してイナズマの上に飛び乗る。
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