Re:legend

りゅう

423:目覚め











「まったく、起きて早々二人で何してんのよ…」

そう言いながらエリカが僕とハルカをベッドから叩き出してみんなのところまで連れて行く。

「リュウさん、リュウさん、よかった。私、リュウさんがちゃんと戻って来てくれるって信じてました」

アミちゃんがそう言いながら僕に抱きつく。

「アミちゃん、心配かけてごめんね。1つだけアミちゃんに聞いておきたいことがあるんだけど聞いていいかな?」

「えっ、あっ、はい」

「最近何か変わったこととかない?」

「えっと…どういうことですか?」

僕の質問にアミちゃんが聞き返す。どうやらアミちゃんに変わったことはないようだ。僕が何故アミちゃんにこのようなことを尋ねたかというと先程、レグルスから聞いたことが引っかかっていたからだ。

僕が体に戻る直前……

「リュウ、一応警告しとく、まあ、お前の仲間たちならなんとかなるとは思うが念のためだ。さっき俺たちがガーディアンを倒したことで大罪の書の力がかなり解放された。お前とハルカはすでに条件を満たして俺たちとこうして会うことができるがガーディアンを倒したことで他の連中は条件を満たしてないのにそれぞれの大罪の魔族と会うことができるようになった」

「何が言いたい……」

僕は真剣な表情でレグルスに言う。

「まあ、メリドとフィーはエリカとシャルロットが条件を満たすまで会うつもりはないと言っていたから大丈夫だが問題は『嫉妬』と『憤怒』だ。あいつらは大罪の魔族の中でもかなりやばい…俺とメリド、フィー、ウィズは共に魔神王と戦った。『色欲』は魔神王の忠実な部下、だがあいつらはどっちでもない。『憤怒』はこの世の全てを無差別に破壊しようとした。『嫉妬』は俺たちや強力な魔法使いの力を取り込み自分のものにしようとした…アミちゃんとヒナちゃんを『憤怒』と『嫉妬』に近づけさせるな…わかったな…」

「ああ、わかった」

アミちゃんの話を聞く限り今のところ『憤怒』はアミちゃんに近づいていないようだ。一応アミちゃんにこのことを伝えて警戒するように言っておく。

ヒナちゃんにも同じことを聞いたが特に心当たりはないらしい。ヒナちゃんにも事情を説明し警戒するように言っておく。

「やあ、リュウ、起きたみたいだね。少し話がしたいんだけどいいかな…」

白が僕にそう言い僕を外に連れ出す。

「急にどうしたんだ…」

「リュウ、真剣な頼みがある……僕を殺してほしい…」

白の顔は真剣だった……














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