Re:legend

りゅう

399:戦いの終わり









「精霊神モード風、火100%」

「急に魔力量が跳ね上がったね…そんなことして体がもつのかな?」

氷の魔女フロストが笑いながら僕に尋ねる。

「限界を超える前に終わらせるから心配するな」

「へえ、出来るものならやってみろ」

氷の魔女フロストは闇の剣を構え僕に迫る。僕のエリュシオンと氷の魔女フロストの闇の剣が空中で何度も交わる。

「精霊神の竜巻」

僕の作り出した竜巻が氷の魔女フロストを襲う。

「こんな至近距離でそんな魔法を使ったら君も…」

「今の僕は風と火を完全に司る。今の僕には全ての風と火の魔法を無効化する力がある」

僕が作った竜巻は氷の魔女フロストをだけ巻き込んだ。

「精霊神の爆炎」

僕は氷の魔女フロストが閉じ込められている竜巻に火の魔法を撃ち込む。竜巻に撃ち込まれた火の魔法はさらに勢いを増して氷の魔女フロストに襲いかかる。

「ハア…ハア…かなりいい攻撃だった。もう少しで死ぬところだったぞ」

闇の力を鎧のように身にまとい僕の最強の魔法のコンボを耐えきった氷の魔女フロストが僕に言う。

「今ので死なないとか…ゾンビかよ…」

「どうやら限界みたいだな……」

氷の魔女フロストが精霊神モードが解けてしまった僕をみて言う。もう僕にはまともに動くことさえできなかった。最後に力を振り絞りフェアリーたちだけはドリフトで家に逃したが僕が逃げるだけの魔力は残っていなかった。

「終わりだな……安らかに眠るといい…」








「リュウさん……リュウさんが…」

家でハルカが何か嫌な予感を感じた。その瞬間フェアリーたちがハルカの前に現れた。

「フェアリーさん…リュウさんは…リュウさんはどこに……」

ハルカの言葉にフェアリーは答えることができなかった。

「リュウさん…どうか…無事でいてください……」

ハルカが泣きながら願うがその願いが叶うことはなかった。






「ふう、かなり危なかったな…さて、これからどうしたものか…こいつの死体を持って再び『傲慢』を脅しに行き大罪の書を奪うとするか…」

氷の魔女フロストは一人で呟きながら僕の体を持ち上げた。

「これが神器エリュシオンか…かなりいい武器だな。これは私がもらっておくとするか…」

氷の魔女フロストは足元に落ちていたエリュシオンを拾い上げ歩き出す。僕の体を連れて家の方に……






















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