Re:legend

りゅう

387:敵襲











「まさか、リュウ様自ら来てくださるとは…すごく心強いです」

元エルフラウ王城の前にドリフトで移動した僕達をファルファさんが出迎えてくれる。

「お久しぶりです。ファルファさん、もう事情はご存知で?」

「はい。ソニアさんの部下の方から聞きました。既に騎士団も準備済みです。ただ今騎士団を海岸に移動させてます」

「魔族は海岸で迎え撃つ感じでいいんですか?」

「はい。既に海岸の人払いも済んでます」

「わかりました。じゃあ僕達も海岸に向かいましょう。念のためヒナちゃんとユリちゃんは街で待機しててくれ」

「「わかりました」」

僕とシャルロット、フラン、ニコルちゃん、ファルファさんはヒナちゃんとユリちゃんに見送られながら海岸に向かう。

「エル、魔族がどこにいるかわかる?」

「はい。現在ここ目掛けて真っ直ぐ進んでいます。この調子だと30分くらいで私達の視界内に入ると思います。数は約500…その中に1人、ずば抜けた魔力の持ち主がいます」

僕の鞄の中にいるエルが敵の居場所を教えてくれる。僕もスマホで確認したら確かにここ目掛けて進んでいた。

そしてエルが言っていたずば抜けた魔力の持ち主…ここにいても微かに魔力を感じることが出来た。

「すごい魔力ですね…こんなやつを相手に…」

敵の魔力を感じ取ったファルファさんが呟く。さすがファルファさん、この微弱な魔力に気付くなんて、今この場にいるメンバーでこの魔力に気づいているのは僕、シャルロット、ニコルちゃん、フラン、フェアリー、フレア、エルくらいだろう。

ファルファさんはかなりの警戒態勢に入り自身の契約精霊を全て召喚した。

「あれ、ファルファさん…精霊が…」

「ええ、あの後新たに契約しました。雷を司る大精霊、エレクトロです」

ファルファさんが召喚した4体の精霊も敵の魔力に気づき戦闘態勢に入る。

じわじわと感じとれる魔力が大きくなっていき10分後…騎士団の中にも敵の魔力に気づくものがちらほらといた。

「リュウさん、来ます!」

エルが叫んだ瞬間、僕目掛けて1人の魔族が突っ込んで来た。僕はバンクカードからエリュシオンを取り出して魔族を迎え撃つ。

「久しぶりだな『憂鬱』、ここに来た目的は何だ?」

「さあね…内緒…」

エリュシオンと敵の爪がぶつかり合いお互いの動きが止まる。僕は『憂鬱』から距離を取りエリュシオンを構え直す。













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