Re:legend

りゅう

244:後悔の果てに








「ソラミちゃん、とりあえずソフィラさんに部屋を案内してあげてくれ、みんなも家の中に…僕はアミちゃんとヒースクリフをアミちゃんの部屋に連れてくから」

僕はみんなにそう言いながら2人を抱えてアミちゃんの部屋に向かう。みんなも僕の後をぞろぞろとついてくるがいつもみたいな賑やかさはなかった。

「ソフィラ様は…こちらに…」

ソラミちゃんはソフィラさんの案内をし、空き部屋に向かう。








「アミちゃん…ヒースクリフ…」

僕は2人を同じベッドの上に寝かせる。するとすぐにメグが部屋に入って来て2人の様子を見る。

「アミちゃんはただ気絶してるだけがたいですがヒースクリフさんは…」

メグが背中の羽をしょぼんとさせて言う。

「そうか…わかった、ありがとう」

「私は他に怪我をした人の様子を見に行くわ、何か異変があったら呼んでちょうだい」

「わかった…」

僕はメグがアミちゃんの部屋から出て行くのを見送る。

メグが部屋から出て行った後、部屋は静寂に満ちた。
誰も話す者はいない、僕以外に動く者もいない、静寂に満ちたこの空間で僕はただひたすら今回のことを後悔し続ける。

「リュウさん、入りますね」

僕が振り返るとハルカがいた。ハルカは僕の横に来て座り、そっと僕の手を握る。

「リュウさん、リュウさんが自分を責める必要はないんですよ…リュウさんはリュウさんがするべきことをしていた。その間は私達はリュウさん抜きで私達のするべきことをしなければなりませんでした。リュウさんはちゃんと自分のなすべきことをした。落ち度があるのは私達です」

「だけど、僕が風の魔女ウィルモアがくるってあらかじめわかってたら…」

「リュウさん、誰もリュウさんを責めたりはしませんよ。リュウさんにだってわからないことはあるでしょうし、リュウさんにだって救えない命はあります。仕方ないことで済ませたくないですが仕方ないことだと思います。それにヒースクリフだって大切な妹を守るためにしたこと、ヒースクリフは自らの意思で妹を助けた。ヒースクリフはリュウさんを責める気なんかないでしょう。おそらくアミちゃんもリュウさんを責めたりなんかしません。アミちゃんが責めるとしたらアミちゃん自身です。だからリュウさんはアミちゃんを助けてあげてください。ヒースクリフもそれを願っているはずです。」

「………………………………そう………だよな…ヒースクリフを殺されて一番責任を感じてるのはアミちゃんだよな………ヒースクリフのためにも僕がアミちゃんを支えてあげないと………」

「はい。この場はリュウさんに任せますね。私はヒースクリフさんのことでやらなければならないことがあるので」

「わかった」

ハルカはそう言い部屋から出て行った。
ハルカが部屋を出てから数十分後、アミちゃんが意識を取り戻した。








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