Re:legend

りゅう

196:旅立ち






「もう、敵を全滅させたのですか?」

ビースト連合国王が驚きの声を上げる。
一応証人として連れてきた6島の代表達にビースト連合国王に説明してもらう。

「どうやら本当のようですな、感謝いたしますぞピュレット国王殿」

「いえいえ、大したことはしていませんので」

「さあ、リュウ様、一緒に残りの島の魔族を倒しに…」

何か言いながらニコルちゃんが部屋に飛び込んできた。

「え?どうしてみんながここに…?」

ニコルちゃんが少し驚きながら尋ねる。

「僕の転移魔法で一緒に来てもらったんだ」

「ちなみにもう残りの島の魔族は倒し終わったぞ」

ビースト連合国王の言葉を聞き、ニコルちゃんが驚く。

「え?もう?嘘でしょ?」

「嘘じゃないぞ」

ビースト連合国王がそう言うがニコルちゃんはまだ信じられないようだった。

「さて、では我らビースト連合は正式に大陸同盟に加入させてもらうことにする。異議のあるものは挙手せよ」

ビースト連合国王の言葉を聞き挙手するものはいなかった。

「決まりだな、ではピュレット国王殿、他国への報告を頼んでもいいか?」

「はい。わかりました。おそらく1ヶ月後くらいに集会が開かれるでしょう」

ビースト連合国王にそう言いながら僕はビースト連合国王からの書簡を受け取る。

「では、我々は失礼しますね」

ぶっちゃけ、現在、他の国の国王様達をドラグーンで待たせている状態なのだ。
出来るだけはやく戻るべきだろう。

「あっ、その前に各島の代表達を送り届けないとですね」

僕はそう言いながらみんなを送り届けようとする。

「少々お待ちください。ピュレット国王様」

ラハドさんが僕にそう言い、ビースト連合国王の前に向かう。

「父上、私はピュレット国王、リュウ様に仕えたいと思いました。是非、許可をいただきたいのですが」

「ほう、理由を聞いてもいいかね?」

「リュウ様は強く、優しいお方です。リュウ様と共に戦い己の無力さを感じました。ですからリュウ様の元でいろいろと学びたいのです。」

「わかった。これよりラハドから島代表の地位を剥奪する。これからはリュウ様の騎士としてしっかりとリュウ様に仕えなさい」

ビースト連合国王が優しくラハドさんに言う。

「リュウ様、息子を頼めますかな?」

「そちらがよろしいのなら是非」

「リュウ様、これより私はあなたの騎士としてお役に立たせていただきます」

「はい。よろしくお願いします」

「お兄ちゃんも一緒に来るんだー」

「お前も行くのか?」

ニコルちゃんの言葉を聞きラハドさんが少し驚く。

「私は騎士としてじゃないけどね」

ニコルちゃんがそう言いながら僕の元へ寄ってくる。

その後、各島の代表達を島に送り届けた。
ラハドさんの後任はラハドさんの弟が引き受けたらしい。

「では父上、行ってまいります」

「行ってきます」

ラハドさんとニコルちゃんがビースト連合国王に言う。

「ああ、行ってらっしゃい。たまにでいいから帰って来てくれると嬉しい。いつでも帰って来なさい」

「「はい」」

ビースト連合国王の言葉に2人が頷く。
まあ、月に1度はドリフトで無理矢理でも帰らせる予定だけどな…

「リュウ様、2人をよろしくお願いします」

「はい。お任せください」

僕達はビースト連合国王に別れを告げ、その場を去る。









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