Re:legend

りゅう

195:鳥の王






「さて、じゃあニコルちゃんが戻ってくるまでに残りの6島も片付けますか」

6島のうち5島は僕、ハルカ、エリカ、シャルロット、フランで1人1島という形でなんとかなるだろう。
そして残りの1島にソラミちゃんをはじめとした残りのメンバーを送りつければなんとかなるだろう。

「じゃあ、この島は任せたよ」

「了解です」

僕は『時空』の魔法で他の6島全てに移動し、ドリフトでみんなをそれぞれの島に送り届けた。

そして僕も1つの島に移動する。

「ピュレット国王、涼宮竜と申します。貴国が窮地にあると聞き、応援に駆けつけました。」

「国王様が自らですか…お一人で?」

僕の目の前にいる獣人の男性、この国の第2王子でニコルちゃんの兄にあたる人物ラハドさんが少し怪しげに問う。

まあ、国王がこんなところに1人で来てたら普通そう思うか…

「これが証拠です」

僕はポケットからブラックランクのギルドカードを取り出し、ラハドさんに見せつける。

「ブラックランク!?」

僕が見せたギルドカードを見てラハドさんや周りの兵士が驚く。

「じゃあ、魔族を撃退しに行きましょうか」

「あっはい。よろしくお願いします。」

なんか急に腰が低くなったような。

「うわー結構な数が居ますね…」

「約300との報告がありました」

魔族が何人いるかスマホで調べようとしていた僕にラハドさんが言う。

「300ですかわかりました」

僕は『怠惰』の魔法を発動させて、300本の剣を作り、僕の周りに浮かばせる。

「うおぅ」

それを見てラハドさんや周りの兵士が驚く。

「これ、ピュレット国王様が?」

「はい。そうですよ」

目を丸くしながらラハドさんが尋ねてきた。

「じゃあとりあえず半分くらい削るんで、その後突撃って感じで」

「あっはい。わかりました。」

ラハドさんが気の抜けた返事をする。
大丈夫かな…

「ブースト    アクセル」

僕は300本の剣全てを魔法で強化させる。
かつてシャルロットに化けていた『色欲』のポワンが使っていた技のように…

「くらえ…流星剣 りゅうせいけん

次の瞬間、平原にいた魔族達に魔法で強化された剣が降り注ぐ。
剣が全て地面に突き刺さった頃には動ける魔族は半分くらいまで減っていた。

「じゃあ、行きましょうか」

僕はラハドさんに軽く声をかけて平原にいる魔族達の方に向かう。

「全軍、突撃」

ラハドさんが号令するとみんなが同時に突撃してくる。

「獣化」

ラハドさんが獣化をする。
すると背中から羽が生え、鳥のような姿になる。

「鳥型の獣化ですか?」

「あぁ、そうだよ」

獣化したラハドさんは鷲のような感じだった。

「では、行くぞ!」

ラハドさんがそう言いながら突っ込む。

鳥の王キングバード 

ラハドさんが獣化魔法を発動させるとラハドさんの周りにたくさんの鳥型の魔獣が現れる。

「鳥の王の名の下に突撃せよ」

ラハドさんがそう言うと魔獣が次々と魔族目掛けて突き進む。

「獣化魔法ですか…すごいな」

さすが、鳥の王と言われる鷲型の獣化魔法だ。
効果は半径20キロメートル以内の鳥型魔獣を全て周囲に召喚し、どんな命令も聞かせられる魔族らしい。

魔獣達が次々と魔族を仕留めて行く。
もちろん僕も魔族と戦い、次々と仕留める。

数分後には戦いは終わった。

「リュウ様、今回の助太刀ありがとうございます」

「いえいえ、大したことはしてませんよ。一応ビースト連合国王様に報告するために一緒に来ていただいてよろしいですか?」

「わかりました。喜んでお供させていただきます。」

僕はドリフトを使いラハドさんと共にビースト連合本土に向かう。

他の5島でも戦いが終わったみたいなのでみんなも各島の代表者と共にビースト連合王城にドリフトで連れてくる。







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