Re:legend
194:4人目
「では、しばらくお待ちください」
ニコルちゃんに案内され、待合室の中に入る。
ニコルちゃんは今から父親であるビースト連合国王に今回のことを報告に行くらしい。
しばらくしてニコルちゃんが部屋に戻ってきた。
「父上がお会いになりたいそうです。付いてきていただけますか?」
「わかった。みんなはここで待ってて」
僕はみんなにそう言い、ニコルちゃんに続き部屋を出る。
僕達はすぐそばにある部屋に入る。
「お待ちしておりました。ピュレット国王殿、私ビースト連合国王メルド・ビースト・アルデヒドと申します。」
「ピュレット国王、涼宮竜です。突然の来訪お許しください」
「いえいえ、この度は我が国の危機を救っていただきありがとうございます。我が国の危機どころか娘の危機まで救っていただいたらしくて、感謝してもしきれませぬ」
ビースト連合国王が僕に礼を述べる。
「今回は、ビースト連合との同盟の件で来たのですが私共としてはビースト連合を同盟に迎え入れる準備はできております。あとは残りの6島へ魔族討伐のために侵入許可をいただきたい。」
「そうですか、是非お願いします。残りの6島は現在我が息子や娘を中心になんとか戦えている状態です。」
どうやら各島に1人、獣化ができる人がいるらしい。
「では、さっそく各国で連携して魔族討伐に向かわせていただきます。」
「その魔族討伐に我らも加えていただけますかな」
「ええ、是非」
こうしてビースト連合は大陸同盟への加入を決めた。
「では、同盟の話はこの辺にして、リュウ殿に1つ頼みがあるのだが…」
「頼み?何でしょうか?」
「娘のニコルのことなんだが、どうやらリュウ殿に助けられて惚れてしまったらしくてな、是非リュウ殿のお嫁さんにしてやって欲しいのだが」
ちょい待て、ニコルちゃんってまだ7歳くらいだぞ、さすがに無理だ。
「僕、一応3人婚約者がいるのですが…」
「3人も4人も変わらないじゃないか、それに今すぐにとは言わない、とりあえずリュウ殿と一緒過ごさせてあげてくれぬか?」
「リュウ様、お願いします」
横にいたニコルちゃんも僕に頼む。
「わかりました。ですが、もし結婚するとなってもほかの3人に許可をもらうことが条件ですよ」
「もちろんだ。とりあえず5年ほど様子を見てあげて欲しい。5年経てば娘は14歳だ。結婚するにはちょうどいい歳だろう」
「はあ、」
ニコルちゃんって9歳だったんだ…
「じゃあ、さっそくリュウ様の元に行く準備をしてきます」
そう言いニコルちゃんは部屋から出て行った。
「リュウ殿、娘をよろしく頼む。あとたまにでいいから娘と一緒に来てくれぬか?」
「わかりました」
何故かわからぬが結婚候補者が1人増えた…
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