Re:legend

りゅう

184:『記憶』の主






僕はドリフトを発動してエリカ、ハルカとともにヒューマニア王城の城門に向かう。

城門には既にオーガンさん、ディーンさん、ファルファさん、アミちゃん、ヒースクリフ、ソニアさん、フラン、ソラミちゃん、コリンさん、ファルピッテさん達が集まっていた。

みんなの目の前には1人の魔族がいた。

「あいつは?」

「ハルカの記憶を奪ったやつだよ」

「リュウ!今すぐ私に魔力を寄越せ!」

僕はエリカに向けて魔力を放つ。
エリカは『暴食』の魔法を使い僕の魔力を吸収する。

「エリカ、絶対に殺しはするなよ。あいつがハルカを治さなくてもあいつの魔導書があればハルカは助かるかも知れない」

「わかった」

「おやおや、エリカじゃないですか」

「なんで私を知ってるんだ?」

「なんでって彼女の記憶を頂いたからですよ。」

魔族がハルカを指差しながら言う。

「テメエ」

エリカが魔族に突っ込んでいく。
『暴食』の魔法で身体能力を数十倍に上げているようだ。

「やはりあなたならそう来ると思ってましたよ」

魔族がそう言いながらエリカに両手を向ける。

「ダメだ!下がれ」

僕がエリカに言うが間に合わない。

「テレポート」

直後フランが魔族を突き飛ばしエリカを救う。

「邪魔するな」

エリカがフランに言う。

「あんたバカなの?今、あいつはあんたを煽って誘い出してあんたの記憶も奪おうとしてたのよ」

フランの言葉を聞きエリカは黙り込む。

「フランの言う通りだな、まずは最初にやるべきことを思い出せよ、お前が一番やりたいのはあいつを倒すことなのか?」

「そうね…ごめん、私が間違ってた。みんな…力を貸して」

「なんだ〜ハルカさんの記憶が無くなって荒れている間にできるだけ敵の戦力を減らそうと思いましたが失敗ですかね…まあ、今日の所は撤退させていただきます。」

そう言いながら魔族は去ろうとする。

「させるか」
「させませんよ」

「「獣化」」

コリンさんとガランさんが同時に獣化し、魔族の前に立ちふさがる。

「闇夜の誘い」

獣化したコリンさんが魔法を発動させる。

「これはヤバそうですね」

魔族が魔法を回避するために一歩下がる。

「落ちよ水の裁き ウォータークラウン」

魔族が移動した先にフランが魔法を打ち込む。

「「我が望むは封印の鎖…『憤怒』よ敵を封印せよ」」

僕とアミちゃんが同時に魔法を発動させ、鎖を放つ。

直後『記憶』使いの魔族とは別の魔族が現れ、『記憶』を連れて逃亡する。

「逃すか」

獣化したガランさんがそう言いながら追いかける。
ソラミちゃんとイナズマに乗ったユリちゃんもガランさんに続く。

「エリカ、私につかまって」

フランの言葉を聞き、エリカがフランの手を掴む。

「テレポート」

フランがエリカを連れて魔族が逃げた方角に移動する。

「ディーンさん達は王城の警備とハルカを頼みます」

「わかりました」

「『雷神』  アクセル    ブースト    加速の鎖」

僕が自身の出せる最高速度で魔族を追う。



その後数時間が経ったが誰も魔族を発見できなかった…







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