時代を越えてあの人に。~軍師は後に七人のチート家臣を仲間にします~

芒菫

清洲同盟。


さて、流れが早くて申し訳ありません。
ー翌日 相良・長屋

日の出の朝。
中庭に出ると、体を慣らす為準備運動を始める。

「いっちに、いっちに」

掛け声に合わせながら足を伸ばしていく。

「おぉ、やってますね~」

すると、隣の中庭から藤吉郎の声が聞こえてきた。
俺は準備運動を一旦停止すると、藤吉郎のいる方へ向かって歩いていく。

「おぉ、藤吉郎。今日も早起きで元気だな」

何気ない言葉を彼女に掛けていく。

「相良殿は、いつものようにじゅんびうんどうですか?」

もしかしたら、この時代に準備運動と言う言葉は存在しなかったのかもしれない。
というか、まず昔の人って準備運動をしていたのだろうか。
とても気になる。

「あぁ。朝は必ずするようにしてるよ。今日もなんかいいことないかな~ってな。早起きは三文の得って言うだろ?」

「そうですね。だから私もこのように早く起きて頑張ってますよ~」

ニコッと笑うと、彼女は早起きについて大きく語る。
それに乗って、情報を共有し合う。これも日常的に行うようになった。

「そういえば、今日ってなんかあったっけ?」

ふとそう思ったので、なんでも知ってそうな藤吉郎に聞いてみる。

「確かー、松平様が清洲に来るのではありませんでしたっけ?」

「へー。松平ってあの隣の国の人か」

やっぱり情報が早いな。俺の知ってないことでもなんでも知っている情報屋。それが藤吉郎だ。
そうゆうものに、私もなりたい~。

「なんでも、同盟だかなんだかしに来るらしいですね。まぁ、松平様も、過去に織田家の人質として扱われていたそうですし、その時から信長様と松平様は主君と家臣という仲だったそうですから~。会ってみたいですね」

なんとも流暢に語ってくれたけど、藤吉郎って松平に会ったことないんだな。てっきり何度か話してる仲だと思っていたが...。
俺も初めて会うし、どんな人か気になるな~。

「って」

ー その瞬間、脳内から抹殺されていたであろう記憶がみるみる蘇る。

「松平って、昨日同盟の使者が来たばっかりだろうが!!!なんでまた翌日に正式な同盟の盟約を結びにくるんだよ!?早すぎるだろ!?」

と、俺の突然の大声に「な、なんですか~いったい」という風に、藤吉郎は驚いていた。
俺は話ながら左手を横に振ると、そのまま拳を握り、首の辺りに持ってくる。
激しい動きばっかりしてるけど・・・・大丈夫か俺?

「でも、そうなんですね。昨日、松平様の使者が来ていたのですね。それは驚きです。まさか帰った途端に同盟の盟約に参るなんて・・・きっと、松平様は考えたら行動するタイプの方なのでしょう。それはそれで素晴らしいじゃないですか~」



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