非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果
私のストーカーと俺の人生最大のミス
百四十六話
【新転勇人】
「まずいですよ!どうしま――」
「静かに」
静かにさせるために円香の口に手をかぶせる。
既にこちらへ近いところまで降りてきているから少しの物音でさえ危険だ。
どうするか……。
今さら部屋を出ることなんてできないし、今円香がここから出るのも不自然だ。
ここはじっと待つしか――
「あらぁ♪あなた逞しい体してるのねぇ」
………………優香さん……?
「え、あの……お姉様ですか?」
「ふふっ♪嬉しいわ、けどぉお母さんよ」
「え!」
奴の、歓喜に満ち溢れた声が響いた。
「ごめんねぇ、円香もう少しかかるみたいだからぁ。どぉ?こんなおばさんでよければ……リビングこなぁい?」
続いて、扇情的に官能的な誘いをかける優香さん。
声だけなのに俺までドキドキしてしまう。
まさか、円香も将来…………いや、ないな。
そんな円香から生唾を飲み込む音が聞こえた。
一体何に対して生唾を飲み込むほどの感情を得たんだこの子。
まさか…………。
「行きます!はい!」
やつは、もんのすごい勢いで肯定したようだ。
うん、こればっかりは仕方ない。多分優香さん薄着だし。そんなの鬼に金棒じゃん。
俺でもあいつ並みの勢いで誘いに乗ってたもん。
それにしても、優香さんに助けられたな……。
「ん?」
数刻何も聞こえない不思議な時間が流れていた。
ドアの音も聞こえてないし、廊下にいることは確かなんだが……。
「ふふっ♪いいわよ」
こっちに聞こえないだけでなにか会話があったのか。
それを最後にドアの閉まる音が聞こえ、二人がリビングに行ったようだった。
廊下に気配はなく、今なら円香を部屋に戻せるな。
俺はゆっくりとドアを開ける。
案の定外には誰もおらず、リビングからテレビの音が聞こえるだけだった。
「円香、早く戻ったほうがいいよ」
俺は廊下をクリアリングするようにして円香に告げる。
「んももも」
「あっ」
円香の口に手を被せたままだった。
ちょっと手が湿った(小並感)。
「私は一生あのままでも良かったのですが。致し方ありませんね」
「うん、いいから戻ろうか。後でいくらでもしてあげるから」
薄く頬を染めているがそんなことは関係ない。
今はそれどころじゃないんだ円香。
「約束ですよ!手じゃなくて唇でもいいですよ!むしろそっちの方が嬉しいですからね!!」
「ちょ円香声でかい!早く戻って!」
「はい!」
普通の声量で、むしろいつもより大きな声で喜んじゃったうちの円香さん。
これテレビの音でかき消されてればいいけど……。
部屋を出て、てこてこと階段を上っていった。
「ふぅ……」
天然というか、なんというか。
普通にバレるとこだったぞ今の。
「俺も戻るかぁ。」
今一度リビングの細かな音に耳を澄まし、階段の方にも目を向ける。
「あ」
円香の家には、ちょうど階段の脇にドアがあり、それは脱衣場とトイレに繋がる廊下へのドアで。
「あ」
リビングではなく、そちら側へ耳を傾け、よく耳をすまして見ればトイレの流れる音が。
そして俺の目の前には、目と口をこれでもかと開いたやつの姿が。
そして俺も自分でもわかるくらいに引きつった笑顔で。
「よ、よぉ……」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
やっちまった。
「な、なななななななななななんでお前がいんだよォ!!」
震えた手で俺を指さし大声をあげた。
「勇人くん!!?」
それを聞いた円香が音を立てて階段を降りてきた。
「まさか!」
優香さんもリビングのドアを開け、案の定薄着のままで登場。
この二人、頼りになるけどカマかけられたらダメなタイプだな……。
円香なんて俺の名前呼んじゃってるもん。
「まさかお前ら……グルだったのか!!?」
はい、そのまさかです。
そのまさかが僕のせいでバレちゃいました。
「いや、でも新天さん別れたって言ってたぞ………………お前ストーカーか!?」
「さてはお前バカだろ?」
これ乗り切れるんじゃないか?
よく考えたらチャラいやつってだいぶ頭悪いし、これ円香が下手しない限りなんとかなるな。
我慢だぞ円香。
何言われたっていいから。何ならストーカーとして警察に突き出されても大丈夫だから。
「新天さんこいつストーカーっすよ!諦めきれねぇ女々しい男!」
女々っ……落ち着け、落ち着くんだ……。
ここさえ乗り切れば。
「誰が女々しいんですかァ!えぇ!!言ってみてくださいよぅ!!」
円香ァァァ!!
「なんであんたがキレてんだよ!?さては俺を騙してたのか!!?」
誰もが最初にたどり着く結論へ遠回りしてたどり着いたようだ。
さて、ここからどうしたものか。
まずは円香に土下座して、その後に文字通り体を張って俺を隠してくれた優香さんにも土下座して。
その後こいつをどうしてやろうか。
「もう帰るわ。お前の妹どうなっても知らねぇからな」
固まっていた体を動かし、俺の脇を通って家を出て言った。
そうだ。
俺らはよくても結花が、これを機にいじめられでもしたら……。
親父と母さんに合わせる顔がねぇ。
どうにかして結花を守らないと。
兄として。
だが今はその前に。
「マジですみませんでしたァァァァッッ!!」
この小説ってなんで急に盛り上がってきたんだろぉ。
この小説?楽しいよお!読者さんが優しい。アンチがいない。楽しいよお!おすすめえ!
めちゃめちゃ楽しいしぃ、匿名性もない、変なやつ来ないじゃんwノープロブレムって感じ。
は?
【新転勇人】
「まずいですよ!どうしま――」
「静かに」
静かにさせるために円香の口に手をかぶせる。
既にこちらへ近いところまで降りてきているから少しの物音でさえ危険だ。
どうするか……。
今さら部屋を出ることなんてできないし、今円香がここから出るのも不自然だ。
ここはじっと待つしか――
「あらぁ♪あなた逞しい体してるのねぇ」
………………優香さん……?
「え、あの……お姉様ですか?」
「ふふっ♪嬉しいわ、けどぉお母さんよ」
「え!」
奴の、歓喜に満ち溢れた声が響いた。
「ごめんねぇ、円香もう少しかかるみたいだからぁ。どぉ?こんなおばさんでよければ……リビングこなぁい?」
続いて、扇情的に官能的な誘いをかける優香さん。
声だけなのに俺までドキドキしてしまう。
まさか、円香も将来…………いや、ないな。
そんな円香から生唾を飲み込む音が聞こえた。
一体何に対して生唾を飲み込むほどの感情を得たんだこの子。
まさか…………。
「行きます!はい!」
やつは、もんのすごい勢いで肯定したようだ。
うん、こればっかりは仕方ない。多分優香さん薄着だし。そんなの鬼に金棒じゃん。
俺でもあいつ並みの勢いで誘いに乗ってたもん。
それにしても、優香さんに助けられたな……。
「ん?」
数刻何も聞こえない不思議な時間が流れていた。
ドアの音も聞こえてないし、廊下にいることは確かなんだが……。
「ふふっ♪いいわよ」
こっちに聞こえないだけでなにか会話があったのか。
それを最後にドアの閉まる音が聞こえ、二人がリビングに行ったようだった。
廊下に気配はなく、今なら円香を部屋に戻せるな。
俺はゆっくりとドアを開ける。
案の定外には誰もおらず、リビングからテレビの音が聞こえるだけだった。
「円香、早く戻ったほうがいいよ」
俺は廊下をクリアリングするようにして円香に告げる。
「んももも」
「あっ」
円香の口に手を被せたままだった。
ちょっと手が湿った(小並感)。
「私は一生あのままでも良かったのですが。致し方ありませんね」
「うん、いいから戻ろうか。後でいくらでもしてあげるから」
薄く頬を染めているがそんなことは関係ない。
今はそれどころじゃないんだ円香。
「約束ですよ!手じゃなくて唇でもいいですよ!むしろそっちの方が嬉しいですからね!!」
「ちょ円香声でかい!早く戻って!」
「はい!」
普通の声量で、むしろいつもより大きな声で喜んじゃったうちの円香さん。
これテレビの音でかき消されてればいいけど……。
部屋を出て、てこてこと階段を上っていった。
「ふぅ……」
天然というか、なんというか。
普通にバレるとこだったぞ今の。
「俺も戻るかぁ。」
今一度リビングの細かな音に耳を澄まし、階段の方にも目を向ける。
「あ」
円香の家には、ちょうど階段の脇にドアがあり、それは脱衣場とトイレに繋がる廊下へのドアで。
「あ」
リビングではなく、そちら側へ耳を傾け、よく耳をすまして見ればトイレの流れる音が。
そして俺の目の前には、目と口をこれでもかと開いたやつの姿が。
そして俺も自分でもわかるくらいに引きつった笑顔で。
「よ、よぉ……」
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やっちまった。
「な、なななななななななななんでお前がいんだよォ!!」
震えた手で俺を指さし大声をあげた。
「勇人くん!!?」
それを聞いた円香が音を立てて階段を降りてきた。
「まさか!」
優香さんもリビングのドアを開け、案の定薄着のままで登場。
この二人、頼りになるけどカマかけられたらダメなタイプだな……。
円香なんて俺の名前呼んじゃってるもん。
「まさかお前ら……グルだったのか!!?」
はい、そのまさかです。
そのまさかが僕のせいでバレちゃいました。
「いや、でも新天さん別れたって言ってたぞ………………お前ストーカーか!?」
「さてはお前バカだろ?」
これ乗り切れるんじゃないか?
よく考えたらチャラいやつってだいぶ頭悪いし、これ円香が下手しない限りなんとかなるな。
我慢だぞ円香。
何言われたっていいから。何ならストーカーとして警察に突き出されても大丈夫だから。
「新天さんこいつストーカーっすよ!諦めきれねぇ女々しい男!」
女々っ……落ち着け、落ち着くんだ……。
ここさえ乗り切れば。
「誰が女々しいんですかァ!えぇ!!言ってみてくださいよぅ!!」
円香ァァァ!!
「なんであんたがキレてんだよ!?さては俺を騙してたのか!!?」
誰もが最初にたどり着く結論へ遠回りしてたどり着いたようだ。
さて、ここからどうしたものか。
まずは円香に土下座して、その後に文字通り体を張って俺を隠してくれた優香さんにも土下座して。
その後こいつをどうしてやろうか。
「もう帰るわ。お前の妹どうなっても知らねぇからな」
固まっていた体を動かし、俺の脇を通って家を出て言った。
そうだ。
俺らはよくても結花が、これを機にいじめられでもしたら……。
親父と母さんに合わせる顔がねぇ。
どうにかして結花を守らないと。
兄として。
だが今はその前に。
「マジですみませんでしたァァァァッッ!!」
この小説ってなんで急に盛り上がってきたんだろぉ。
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コメント
Karavisu
白い粉は墓場まで持っていけ!
アキ
井戸さん薬物やってらっしゃる?
猫ネギ
取り敢えず休もうか
クロエル
沢山ご飯を食べて暖かい布団で
ぐっすり寝て下さい
大橋 祐
とりあえず白い粉はやめましょう