非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果
私の本心と俺の駿監督
百二話
【新天円香】
「えっ……?」
私は決意とともにドアに手をかけ、勇人くんになんて話そうか。どうやって気持ちを伝えようか。そればかりを考えていました。
なのに……。
なのに…………。
「ちょ浅見くん!ギブ!ギブぅ!!」
「そんなもんかぁ!?」
「待ってて勇っち、今助ける」
「わわっ、い、痛そうですよ?せ、せんぱぁい」
うん、ちょっと一旦整理しましょう。
まず、勇人くんは床に寝そべり浅見さんに四の字固めをされており、先輩は先輩で……
「これでどう?」
「ちょ、先輩それはやばいです!絵面がやばいです!」
「そ、そんな使い方が……」
勇人くんを助ける?ために浅見さんの頭を自分の膝の上に乗せ、俗に言う膝枕の状態にしています。
三郷さんはあわあわとしていたり先輩の行動に感心していたり。
いやホントみんなで何してるんですか。
私に全然気づいてくれませんし!
「あのぉ……」
「腕取れる!腕取れちゃうからぁぁぁ!」
気づいてくれません。
ここまで気づかれないと逆に清々しいです。
こうなったら少しお腹に力を入れて――
「あの!!」
私がそうして大きな声を出すと、勇人くんたちはみんな同じ顔をして私に視線を向けてきます。
「…………新天遅かったね」
「よし……じゃあ左道も後ろにいるみたいだし早く準備ってのを聞かせてくれよ!」
「……あ、浅見くん隣いい?」
「こ、ここ、こんにちは……です。」
あっれぇ?
おかしいですねぇ。
みんな何事も無かったように平然と机を囲んでいるじゃあありませんか。
「どうした?早く座りなよ」
「え?……あぁ。はい……」
先輩に促され私も空いている席に座ります。
偶然ですが、あくまでも偶然なのですが勇人くんの向かいの席に座りました。
偶然です。
「さて、みんな揃ってるね。」
真結も席につき、準備の内容を語ろうとします。
「みんなに送ったメールの、準備ってのの話の前に、円香から愛しの勇人くんへ伝えたいことがあるんだって!だからその後でもいい?私の話。」
え?
「え?」
私は目を丸くします。向かいの勇人くんも同じように目を丸くし、口まであんぐりと開けています。
「円香。今言わなくていつ言うの?」
「いや……部活のあとでも言えると思うんですが……」
「今言わないとこれからする話もしないかも。」
準備の話というのは多分トイレで呟いていたことでしょう。予鈴でかき消された部分も語るのでしょう。
………………でも、どうせ言うなら、二人が始まったあの時のようにみんなの前で伝えた方がいいですかね。
あの時とは人数は違いますが、放課後伝えるよりも記憶に残りやすいでしょう。
よし……。
「勇人くん。」
「はい。」
私は勇人くんを真っ直ぐに見つめて言葉を紡ぎます。
勇人くんの表情も真剣そのもので、ゆっくりと喉元を上下させていました。
きっと私から伝えたいことって聞いた時には察しはついているんでしょうね。
ならば言うことは簡単です。
私は勇人くんの幸せのために自らの幸せをすてて勇人くんと別れました。
夜が明けるまで考え、たくさんの涙をこぼしました。
私がいなくなり、私に気を使うことが無くなれば勇人くんは悩まずに花咲さんに向き合えると思っていました。
でも真結は、自分の気持ちに正直に。
と言ってくれました。
私の気持ち。
そんなの決まってるじゃないですか。
「もう一度私の恋人になってくれますか?」
別れたくありません。
忘れるなんてもってのほかなんです。
勇人くんが好きだから。
【新転勇人】
「私は自分の心に嘘をついて、勇人くんを忘れよう、赤の他人へ戻ろうとしていました。でも、私はやっぱり勇人くんと別れたくない。自分勝手な女ですいません。こんな私でよければ、もう一度お付き合いさせて頂けませんか?」
何を言っているんだろう。
自分勝手?
あぁ。振り回してくれよ。
それが楽しくて幸せなんだよ。
「またあの時みたいに自分の気持ちに正直に、クラスにたくさん人がいる中で告白してきたあの時みたいに、円香は真っ直ぐでいいんだよ」
「はい。」
「俺が悩んでたり悲しかったりする時は隣で笑っていてくれるだけで幸せなんだ」
「はい。」
「はぁ…………すごい焦ったんだからね!?どうしようどうしようって!」
「はい。」
「だからさ、円香。」
「はい。」
俺は深呼吸をして次の言葉を投げかける。
「こんな俺でよかったら、いつまでも一緒にいてくれると嬉しいな。」
これからの未来を想像して。
今までの何倍も綺麗で華やかな世界を二人で見て。
そんな二人になれたら。
うれしいなぁ。                          〜はやを〜
うん、ふざけるところじゃないね。
となりのトト〇とか〇立ちぬとかつくりそうになっちゃったね。
□
「はーいそこ!復縁早々いちゃつかないでくださーい」
「勇人くん♡勇人くん♡」
円香は、向かいの席から隣の席に席を変え、俺の肩に顔を当てながらすーはーすーはー、と匂いを嗅いでいる。
「円香?さすがにやめよ?厳しいから」
何が厳しいって、いくら紙皿裏返したみたいなお胸をしていても顔と一緒に密着されたら困るんです!!風立ちぬじゃなくて(自主規制)になっちゃうの!
「はい、離れてねー。そろそろ真面目なお話だからねー」
「うぅ……勇人くん成分がぁ……」
どうやら俺の肩は成分として見られてるみたいだね!!
左道さんはそんな俺たちを見つめ、咳払いを一つし、口を開いた。
「準備っていうのは、花咲さんを“助ける”準備です」
「え?」
そんな現実味のないことへの俺の疑問をスルーするように、続けざまにこう言った。
「正確には、花咲さんを助けられる証拠を集め終わりました。」
と。
「新聞部部長の調査力をなめるなよ!!」
あ、そうだった。
俺はその一言でで、左道さんが新聞部部長だということを思い出した。
そういえば俺たちの屋上でのキスの写真も左道さんが撮ったんだったな。
「左道さんこえぇ……」
気がつけばそんなことを呟いていた。
とりあえず一段落したっぽいので次は特別編を書こうかなあとか思ってたりそうじゃなかったり。
さーって!来週の非リアの俺と~はぁ!
勇人です。
ヒロシみたいに始まりましたが悲しいことは言いません。
ですが、今日、優香さんに誘われ円香の家に行ったら、なんと円香が幼児退行していたのです!原理はわかりませんが体まで小さくなっていたのです。
舌っ足らずでなんか可愛いのでちょっと遊んでいこうと思います。
さて次回は、
「勇人、小さな円香に父性を抱く」
「幼女ダメ絶対」
「勇人、幼女もいいなと思ってしまう」
の三本……ではなく、ひとつの話がこんな感じに進んでいきますよ!
さーって!来週もまた見てくださいねぇ!
じゃんけんぽんっ!
うふふふふふふふ
【新天円香】
「えっ……?」
私は決意とともにドアに手をかけ、勇人くんになんて話そうか。どうやって気持ちを伝えようか。そればかりを考えていました。
なのに……。
なのに…………。
「ちょ浅見くん!ギブ!ギブぅ!!」
「そんなもんかぁ!?」
「待ってて勇っち、今助ける」
「わわっ、い、痛そうですよ?せ、せんぱぁい」
うん、ちょっと一旦整理しましょう。
まず、勇人くんは床に寝そべり浅見さんに四の字固めをされており、先輩は先輩で……
「これでどう?」
「ちょ、先輩それはやばいです!絵面がやばいです!」
「そ、そんな使い方が……」
勇人くんを助ける?ために浅見さんの頭を自分の膝の上に乗せ、俗に言う膝枕の状態にしています。
三郷さんはあわあわとしていたり先輩の行動に感心していたり。
いやホントみんなで何してるんですか。
私に全然気づいてくれませんし!
「あのぉ……」
「腕取れる!腕取れちゃうからぁぁぁ!」
気づいてくれません。
ここまで気づかれないと逆に清々しいです。
こうなったら少しお腹に力を入れて――
「あの!!」
私がそうして大きな声を出すと、勇人くんたちはみんな同じ顔をして私に視線を向けてきます。
「…………新天遅かったね」
「よし……じゃあ左道も後ろにいるみたいだし早く準備ってのを聞かせてくれよ!」
「……あ、浅見くん隣いい?」
「こ、ここ、こんにちは……です。」
あっれぇ?
おかしいですねぇ。
みんな何事も無かったように平然と机を囲んでいるじゃあありませんか。
「どうした?早く座りなよ」
「え?……あぁ。はい……」
先輩に促され私も空いている席に座ります。
偶然ですが、あくまでも偶然なのですが勇人くんの向かいの席に座りました。
偶然です。
「さて、みんな揃ってるね。」
真結も席につき、準備の内容を語ろうとします。
「みんなに送ったメールの、準備ってのの話の前に、円香から愛しの勇人くんへ伝えたいことがあるんだって!だからその後でもいい?私の話。」
え?
「え?」
私は目を丸くします。向かいの勇人くんも同じように目を丸くし、口まであんぐりと開けています。
「円香。今言わなくていつ言うの?」
「いや……部活のあとでも言えると思うんですが……」
「今言わないとこれからする話もしないかも。」
準備の話というのは多分トイレで呟いていたことでしょう。予鈴でかき消された部分も語るのでしょう。
………………でも、どうせ言うなら、二人が始まったあの時のようにみんなの前で伝えた方がいいですかね。
あの時とは人数は違いますが、放課後伝えるよりも記憶に残りやすいでしょう。
よし……。
「勇人くん。」
「はい。」
私は勇人くんを真っ直ぐに見つめて言葉を紡ぎます。
勇人くんの表情も真剣そのもので、ゆっくりと喉元を上下させていました。
きっと私から伝えたいことって聞いた時には察しはついているんでしょうね。
ならば言うことは簡単です。
私は勇人くんの幸せのために自らの幸せをすてて勇人くんと別れました。
夜が明けるまで考え、たくさんの涙をこぼしました。
私がいなくなり、私に気を使うことが無くなれば勇人くんは悩まずに花咲さんに向き合えると思っていました。
でも真結は、自分の気持ちに正直に。
と言ってくれました。
私の気持ち。
そんなの決まってるじゃないですか。
「もう一度私の恋人になってくれますか?」
別れたくありません。
忘れるなんてもってのほかなんです。
勇人くんが好きだから。
【新転勇人】
「私は自分の心に嘘をついて、勇人くんを忘れよう、赤の他人へ戻ろうとしていました。でも、私はやっぱり勇人くんと別れたくない。自分勝手な女ですいません。こんな私でよければ、もう一度お付き合いさせて頂けませんか?」
何を言っているんだろう。
自分勝手?
あぁ。振り回してくれよ。
それが楽しくて幸せなんだよ。
「またあの時みたいに自分の気持ちに正直に、クラスにたくさん人がいる中で告白してきたあの時みたいに、円香は真っ直ぐでいいんだよ」
「はい。」
「俺が悩んでたり悲しかったりする時は隣で笑っていてくれるだけで幸せなんだ」
「はい。」
「はぁ…………すごい焦ったんだからね!?どうしようどうしようって!」
「はい。」
「だからさ、円香。」
「はい。」
俺は深呼吸をして次の言葉を投げかける。
「こんな俺でよかったら、いつまでも一緒にいてくれると嬉しいな。」
これからの未来を想像して。
今までの何倍も綺麗で華やかな世界を二人で見て。
そんな二人になれたら。
うれしいなぁ。                          〜はやを〜
うん、ふざけるところじゃないね。
となりのトト〇とか〇立ちぬとかつくりそうになっちゃったね。
□
「はーいそこ!復縁早々いちゃつかないでくださーい」
「勇人くん♡勇人くん♡」
円香は、向かいの席から隣の席に席を変え、俺の肩に顔を当てながらすーはーすーはー、と匂いを嗅いでいる。
「円香?さすがにやめよ?厳しいから」
何が厳しいって、いくら紙皿裏返したみたいなお胸をしていても顔と一緒に密着されたら困るんです!!風立ちぬじゃなくて(自主規制)になっちゃうの!
「はい、離れてねー。そろそろ真面目なお話だからねー」
「うぅ……勇人くん成分がぁ……」
どうやら俺の肩は成分として見られてるみたいだね!!
左道さんはそんな俺たちを見つめ、咳払いを一つし、口を開いた。
「準備っていうのは、花咲さんを“助ける”準備です」
「え?」
そんな現実味のないことへの俺の疑問をスルーするように、続けざまにこう言った。
「正確には、花咲さんを助けられる証拠を集め終わりました。」
と。
「新聞部部長の調査力をなめるなよ!!」
あ、そうだった。
俺はその一言でで、左道さんが新聞部部長だということを思い出した。
そういえば俺たちの屋上でのキスの写真も左道さんが撮ったんだったな。
「左道さんこえぇ……」
気がつけばそんなことを呟いていた。
とりあえず一段落したっぽいので次は特別編を書こうかなあとか思ってたりそうじゃなかったり。
さーって!来週の非リアの俺と~はぁ!
勇人です。
ヒロシみたいに始まりましたが悲しいことは言いません。
ですが、今日、優香さんに誘われ円香の家に行ったら、なんと円香が幼児退行していたのです!原理はわかりませんが体まで小さくなっていたのです。
舌っ足らずでなんか可愛いのでちょっと遊んでいこうと思います。
さて次回は、
「勇人、小さな円香に父性を抱く」
「幼女ダメ絶対」
「勇人、幼女もいいなと思ってしまう」
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うふふふふふふふ
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