非リアの俺と学園アイドルが付き合った結果
私の初レイドと俺の相棒は巨乳!!?
二十五話
【新天円香】
あ、あれ…?
なんで“ずっと会いたかった友人に会えたけど複雑”。みたいな目で見てるんですか?
「銀杏って……え?いやいやいや…」
「ほんとは新天が“勇っち”を連れてきた時の自己紹介で気づいてたけど、新天の彼氏っていうからなんか口ごもっちゃって」
「あの時プレイヤー名を…」
あれ…?
ちょっと待ってください。
さっき先輩が口パクで伝えようとしてた「おしえていい?」って「(自分が銀杏ってことを)おしえていい?」ってことだったんですかね…?
「勇っちとの付き合いは私の方が長いからなんか申し訳なくなっちゃって…」
私ってば大きすぎるミスを犯してしまったのでは?
やばいまぢやばい。
ついギャル語が出ちゃうくらいやばいです。
今まで乳だけ私より有利だと思ってたのが想いの強さ以外は離されました!
「新天から勇っちを奪ったりなんてしないってことは絶対にしないから安心して」
じゃあ無自覚のうちにその無防備な胸元で私の勇人くんを誘惑するのはやめてください。
「まぁそんなわけだからこれからもよろしく」
「よろしくです…?」
喜びも束の間、すぐ最下段まで叩き落とされましたよ!
なんかいつもこんなことになってる気がします。何ででしょう…。
どうすれば………。
二人のつながり…ゲーム….……。
―MMO!!
「わ、わたしも!私もれいど?参加したいです!」
「あたしは賛成だよー。……けど新天の職って…」
「はい!裁縫師です!」
【新転勇人】
くっそいらねぇ〜……。
味方の防具耐久値を回復するスキルと防御力を1%だけ上げるスキルしかない職で、いわゆるネタ職というものだ。
金霧先輩もそれを分かっているようで、なかなかバツが悪い顔をしている。
「ま、まぁ…やってみよっか」
まぁ人が増えて悪いことは無いし、むしろ新天さんの経験にもなるしいいよね。
よし!行ってみよう!
勇『はーい150回目ですよー』
銀杏『床ウマ』
円『勝てませんー(´・ω・`)』
俺の予想ではまだ第二フェーズすら超えられてないはず。公式の情報で四フェーズ式だって言ってたから折り返すことすら叶ってない状況だ。
それもこれも新天さんのせい―ではない。
タンクである俺の問題なのだ。
タンク、つまりは敵の攻撃の全てを受け止める役割だ。
そんな最重要な職を担う俺だが、この150回の挑戦の中でほとんど俺がミスしているのだ。
問題視していた新天さんだが、『わー』『こっち見てますー!』とかチャットを打ちながら死んでいく。しかし武器であるデケェまち針で攻撃してくれ、多少だがダメージを稼いでくれていた。
そして銀杏さんこと金霧先輩はいつものように華麗な手捌きでヒールコンボを稼いだり、ドレインスキルによりダメージを与えつつ回復したり、無駄のない立ち回りだった。
こうして見ると、これを操作してるのは金霧先輩なんだよなぁ。
それもあって変に意識しちゃって全然集中出来ないのだ。
責任をなすりつける訳では無いが、一緒にたくさんの旅をしてきた戦友とも言える銀杏さんが金霧先輩だということで今までのチャットやらメッセージが金霧先輩の声で再生されてしまうので「ん〜、前戯?」やら「今夜は寝かせないよ」とかのチャットメッセが少し背徳的で……。
おい、今キモイって思ったやつ表出ろ。
―そして挑んだ151回目。
気合を入れ直した俺、もとい俺たちは第三ウェーブまで上り詰めることが出来た。
だがヘイトの関係ない全体ダメが入り、それによって新天さんが死に、俺たちと銀杏さんはその後の連続攻撃にて不本意だが敗北をきすことになった。
円『うぅ〜つよいですー泣』
銀杏『そだね、まさかあそこで即死級が来るとは思わなかった』
勇『あれは受けるしかなさそうですね。』
勇「でも体力が40%を切った瞬間に出ましたから対処はできますね」
銀杏『さすが勇っち。』
新天さんは悔しそうに地面を叩き、俺と先輩はただ突っ立てるだけで、敗北後のトークをしている。
今の戦いで大体の予想はついた。
各自に入る攻撃は一定で、割合攻撃では無かった。
一言で言うなら防げる。
だがそれは俺が完璧に機能していればの話だ。
勇『体力が32%切ったタイミングで攻撃無視スキル使います。』
銀杏『了解』
勇『で、その後は俺の回復を無視して全力攻撃です。銀杏さんのダメ量だと25%までしか減らせませんが無視スキルのディレイ時間にはぴったりだと思います』
勇『次に新天さん。攻撃遅延スキルを使ってください。』
円『あれは5%しか…』
勇『今回に限っては1%1%が勝敗を左右します。』
円『分かりました!』
昨日は負け続けた……。
まさか第四フェーズにあんなギミックがあるなんて……。少人数クリアは絶望的だ。
俺は教室にてMMOをプレイしながら考える。
だが、そんな時間は長くは続かず、予鈴が鳴らされる。
「今日から―浅見が復帰することになった。また仲良くやってほしい」
そうか、今日から浅見くんが復帰するのか。
みんなには『タバコにパクついた』と広まっており、「何馬鹿なことしてんだよ!」やら「お前がいないと部活が閉まらんわ!」などの声が上がっていた。
ちなみに浅見くんの所属する部活というのは“野球部”である。
さほど強い高校ではないが、浅見くんは“大型ルーキー!”と言われており、二年生となった今驚く程に注目されている。
「おう!勇人!」
「おはよう、浅見くん」
真実を知っているふたりだけの会話。
これだけを交わすだけで大抵の事は読める。
浅見くんが、やってはいけない事をした、すまん。と言いたいことや、巨乳美人はどこだ。など。
全然反省してねぇじゃねぇか!!
なんて言わない。
僕らは友達なのだから。
【新天円香】
あ、あれ…?
なんで“ずっと会いたかった友人に会えたけど複雑”。みたいな目で見てるんですか?
「銀杏って……え?いやいやいや…」
「ほんとは新天が“勇っち”を連れてきた時の自己紹介で気づいてたけど、新天の彼氏っていうからなんか口ごもっちゃって」
「あの時プレイヤー名を…」
あれ…?
ちょっと待ってください。
さっき先輩が口パクで伝えようとしてた「おしえていい?」って「(自分が銀杏ってことを)おしえていい?」ってことだったんですかね…?
「勇っちとの付き合いは私の方が長いからなんか申し訳なくなっちゃって…」
私ってば大きすぎるミスを犯してしまったのでは?
やばいまぢやばい。
ついギャル語が出ちゃうくらいやばいです。
今まで乳だけ私より有利だと思ってたのが想いの強さ以外は離されました!
「新天から勇っちを奪ったりなんてしないってことは絶対にしないから安心して」
じゃあ無自覚のうちにその無防備な胸元で私の勇人くんを誘惑するのはやめてください。
「まぁそんなわけだからこれからもよろしく」
「よろしくです…?」
喜びも束の間、すぐ最下段まで叩き落とされましたよ!
なんかいつもこんなことになってる気がします。何ででしょう…。
どうすれば………。
二人のつながり…ゲーム….……。
―MMO!!
「わ、わたしも!私もれいど?参加したいです!」
「あたしは賛成だよー。……けど新天の職って…」
「はい!裁縫師です!」
【新転勇人】
くっそいらねぇ〜……。
味方の防具耐久値を回復するスキルと防御力を1%だけ上げるスキルしかない職で、いわゆるネタ職というものだ。
金霧先輩もそれを分かっているようで、なかなかバツが悪い顔をしている。
「ま、まぁ…やってみよっか」
まぁ人が増えて悪いことは無いし、むしろ新天さんの経験にもなるしいいよね。
よし!行ってみよう!
勇『はーい150回目ですよー』
銀杏『床ウマ』
円『勝てませんー(´・ω・`)』
俺の予想ではまだ第二フェーズすら超えられてないはず。公式の情報で四フェーズ式だって言ってたから折り返すことすら叶ってない状況だ。
それもこれも新天さんのせい―ではない。
タンクである俺の問題なのだ。
タンク、つまりは敵の攻撃の全てを受け止める役割だ。
そんな最重要な職を担う俺だが、この150回の挑戦の中でほとんど俺がミスしているのだ。
問題視していた新天さんだが、『わー』『こっち見てますー!』とかチャットを打ちながら死んでいく。しかし武器であるデケェまち針で攻撃してくれ、多少だがダメージを稼いでくれていた。
そして銀杏さんこと金霧先輩はいつものように華麗な手捌きでヒールコンボを稼いだり、ドレインスキルによりダメージを与えつつ回復したり、無駄のない立ち回りだった。
こうして見ると、これを操作してるのは金霧先輩なんだよなぁ。
それもあって変に意識しちゃって全然集中出来ないのだ。
責任をなすりつける訳では無いが、一緒にたくさんの旅をしてきた戦友とも言える銀杏さんが金霧先輩だということで今までのチャットやらメッセージが金霧先輩の声で再生されてしまうので「ん〜、前戯?」やら「今夜は寝かせないよ」とかのチャットメッセが少し背徳的で……。
おい、今キモイって思ったやつ表出ろ。
―そして挑んだ151回目。
気合を入れ直した俺、もとい俺たちは第三ウェーブまで上り詰めることが出来た。
だがヘイトの関係ない全体ダメが入り、それによって新天さんが死に、俺たちと銀杏さんはその後の連続攻撃にて不本意だが敗北をきすことになった。
円『うぅ〜つよいですー泣』
銀杏『そだね、まさかあそこで即死級が来るとは思わなかった』
勇『あれは受けるしかなさそうですね。』
勇「でも体力が40%を切った瞬間に出ましたから対処はできますね」
銀杏『さすが勇っち。』
新天さんは悔しそうに地面を叩き、俺と先輩はただ突っ立てるだけで、敗北後のトークをしている。
今の戦いで大体の予想はついた。
各自に入る攻撃は一定で、割合攻撃では無かった。
一言で言うなら防げる。
だがそれは俺が完璧に機能していればの話だ。
勇『体力が32%切ったタイミングで攻撃無視スキル使います。』
銀杏『了解』
勇『で、その後は俺の回復を無視して全力攻撃です。銀杏さんのダメ量だと25%までしか減らせませんが無視スキルのディレイ時間にはぴったりだと思います』
勇『次に新天さん。攻撃遅延スキルを使ってください。』
円『あれは5%しか…』
勇『今回に限っては1%1%が勝敗を左右します。』
円『分かりました!』
昨日は負け続けた……。
まさか第四フェーズにあんなギミックがあるなんて……。少人数クリアは絶望的だ。
俺は教室にてMMOをプレイしながら考える。
だが、そんな時間は長くは続かず、予鈴が鳴らされる。
「今日から―浅見が復帰することになった。また仲良くやってほしい」
そうか、今日から浅見くんが復帰するのか。
みんなには『タバコにパクついた』と広まっており、「何馬鹿なことしてんだよ!」やら「お前がいないと部活が閉まらんわ!」などの声が上がっていた。
ちなみに浅見くんの所属する部活というのは“野球部”である。
さほど強い高校ではないが、浅見くんは“大型ルーキー!”と言われており、二年生となった今驚く程に注目されている。
「おう!勇人!」
「おはよう、浅見くん」
真実を知っているふたりだけの会話。
これだけを交わすだけで大抵の事は読める。
浅見くんが、やってはいけない事をした、すまん。と言いたいことや、巨乳美人はどこだ。など。
全然反省してねぇじゃねぇか!!
なんて言わない。
僕らは友達なのだから。
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